TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

もう…やだなぁ。

球技大会なんて…。

しょうがないじゃん。

毎年のことなんだし。

そうだけど……

赤くんサッカーにしてもらったんだから感謝しなね。

俺にバレーとかバスケなんて無理だから!

身長低いからって……

サッカーも外だしきついし!

いいよね青ちゃんは卓球で!

経験者だから!

俺だってすぐ終わるし卓球が良かったのに!

理由が不純だからだめです!

そんなぁ

僕の試合はサッカーの途中で始まるから応援ずっとは出来ないんだ。ごめんね。

それはしょうがないよ。

大丈夫!ちゃんと頑張るから!!

ほんとかなぁ?

途中で疲れたーって言って諦めそうな予感。!

し、しないよ!!そんなこと!

怪しいなぁ。

もう!

青ちゃん意地悪だな!!

はぁはぁ……

まじっ……無理!

サッカー長い!!

コート広すぎ!

もう青ちゃんは卓球行っちゃったしな。

クラスメイト(男)1

赤さん!

はぇ?!

ゴール付近に立っていたら

パスが飛んできた。

思わず目の前に来たボールを

思い切り蹴飛ばした。

まさかの初戦でスポーツ科と

対戦することになった俺達。

適当に蹴ったボールは

変にカーブしてゴールに入った。

入った!?

クラスメイト(男)1

おおおお!!!

クラスメイト(男)2

すげぇ!赤くん!!

クラスメイト(男)3

1点も入らずに終わるとおもったのに!!

クラスメイト(男)2

ナイスだな!

うん!

その時ちょうど

試合終了のホイッスルがなった。

俺シュート決めれた!

クラスメイト(女)

赤くん!さっきのシュートするとこ動画撮ってたんだよ!!

まじ!!青ちゃんに見せたいから送ってくれない?

クラスメイト(女)

もちろん!シュート凄かったね!

へへっ笑

ありがと!

わぁっと歓声が上がった。

今バスケはどこがやってるのかな?

うちの学校は一応名門私立高校。

7クラスに分かれている。

1組 スポーツ科 20 2組 音楽科 20 3組 美術科 20 4組 商業科 開発20 情報10 5組 国際科 留学10 交流 30 6組 進学科 理系 文系 40 7組 普通科 理系 文系 50

2.3.4.は若干女子が多め。

5.7組は半々。

1.6は男子が多い。

1組に関しては女子は

片手で収まる人数らしい。

えっと、今は

2.3組対7組かぁ

誰が出てるのかな?

床とシューズが

キュッキュッと

擦れる音がする。

歓声の先には

またもや桜。

桃くん……。

よしっ!

シュートが決まり喜んでいた。

後輩(女)

きゃぁぁぁ!!️♡

後輩(女)

桃せんぱぁぁぁい️♡

女子

桃くんかっこいい️♡

モテるんだな……

女の子たちの声援に圧倒された。

青ちゃん勝っただろうし、試合終わって次の試合待ってるかな?

黄ちゃんはバレーだから午後でしょ。

見てこうかなバスケ。

でも、この盛り上がりでは

応援の声は聞こえない。

隅の方で見てよう。

そっち!ボールとって!!

ナイス!

パスっ!

最初はとても順調だったが

だんだん点差が近づいてきて

あと残り2分のところで同点に並んだ。

見ているこちらもドキドキする。

そんな試合だった。

桃くん苦しそう。

一番ボールに触っているし当然だ。

残り10秒で桃くんがボールを持つ。

桃くんッ頑張れ!!

聞こえているのか分からないけど

応援せずにはいられなかった。

ドリブルし相手を交わしていく。

残り3秒。

センターライン付近から

桃くんは大きく弧を描く

シュートをうった。

入るか!?

遠くからうったシュートは

直径45センチの輪に入る。

それと同時にホイッスルがなる。

急に体育館にいた全員が静かになった。

しゃああああああ!!!

2組の生徒(男)

やっべえええ!!

2組の生徒(男)

桃ナイス!!!!!!

大歓声だった。

桃くんはクラスメイトと肩を組んで

勝利を喜び合った。

その後ふと、後ろを振り返って

キョロキョロしだした。

そして俺と目が合うと、

赤!!

聞こえたぞ!声!!

ほんと!?

ああ!

あの沢山の声の中から俺の声が

小さな俺の声が

届いてたことがちょっぴりだけど

嬉しかった。

第2体育館

あ!

青ちゃんの試合今からじゃん!!

お!赤くん来てくれたんだ!

ここで応援してるね!

ありがとう!

青ちゃんは遂に決勝まで来ていた。

小学生のころから習っていた。

たまに黄くんと試合の応援に

行っていたが

ほとんど負けるところは

見たことがない。

だが、この試合

卓球の推薦で入学した子が相手だった。

最初から苦しい戦いだった。

僕は今まで以上に

真剣だった。

赤くんにかっこ悪いとこ見せたくない。

だから

辛うじて点差はつかなかった。

青ちゃんっ!!

頑張ってー!

ッ!!

透き通るようで、

でもはっきりと耳に残る。

特徴的な君の声。

体育館に響いたその声は

僕の名前を呼んだ。

よしっ!

顔を両手で音が鳴るくらい叩き、

気合いを入れ直す。

凄い……

やっぱ凄いよ青ちゃんは。

俺も人に頼って

助けてもらってばかりじゃいられない。

知らないところで友達を悩ませて

傷つけたのに。

なのに俺は何も出来なかった。

桃くんに頼って

寂しさを埋めて。

誰かに頼りにされたい。

誰かを助けられる人になりたい。

誰かに

俺の存在を認められたい。

疲れたー!!

最後まで接戦だった。

最終マッチはデュース

結果は青ちゃんの負けだった。

でも最後までやり抜いた姿は

尊敬できるものだった。

負けちゃってかっこ悪いよね……

……青ちゃん

そんなっ……かっこいいよ!

おれだってシュート決めれたけど負けちゃったよ。

青ちゃんは最後まで諦めなかったじゃん!

でも、皆喜んでたし褒めてくれた!

青ちゃんが楽しめたなら勝てなくてもいいじゃん!

そっか、

そうだね!僕とっても楽しかったよ。

よかった!

応援してくれてありがとうね。

結構力になったんだよ。

えへへ

嬉しい。

この関係が壊れてしまうのなら

僕は一生思いを伝えない。

僕のものにならなくてもいい。

本当は僕に勇気も力もないから。

弱い僕は今のままで十分だ。

君が他の誰かのものになるまで

この思いは生き続けるよ。

それまででいいから

僕にその笑顔見せ続けてね。

大好きだよ。本当に。

俺たちの寂しさを。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

184

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚