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森 雅彦

こうなったら
お前も道連れだ…!

魔叉琉

っ、紗羅!

森 雅彦

来い!

紗羅

…ッッッ

勢いよく手を引かれ 押さえ込まれそうになった紗羅は

しかしその場で踏み留まって

滑らかな動きで 雅彦の腕を掴むと

紗羅

ふっ…!

そのまま床に 膝をつかせた

森 雅彦

ぐっ…

紗羅

今の貴方の間違いは

紗羅

私を人質に
取ろうとしたことです

紗羅

私は魔叉琉の彼女
…だけではありません

紗羅

探偵の助手でもありません

紗羅

私も、魔叉琉と同じ
探偵です

紗羅

そんな簡単には
やられません

森 雅彦

く、そ…このッ!

紗羅

痛っ…

紗羅の手を振り払い

その身体を突き飛ばして 立ち上がった雅彦は

テーブルに置いてあったままの ナイフを手に取る

後退りして 転びそうになった紗羅を

魔叉琉は抱き留め 耳元で囁いた

魔叉琉

大丈夫か

魔叉琉

怪我、ねーな

紗羅

うん…大丈夫

魔叉琉

良かった

魔叉琉

危ねーから
紗羅はそこにいろ

紗羅

わかった

紗羅

魔叉琉…気を付けてね

魔叉琉

サンキュ

紗羅の前に出て 雅彦と対峙する

あちこちから 困惑の声と悲鳴が聞こえた

魔叉琉

(武器はテーブルナイフ…)

魔叉琉

(下手な場所に喰らえば
まずいけど)

魔叉琉

(他なら…問題ねーな)

魔叉琉

(チラ)

高峰刑事

…!

高峰刑事に視線で合図し

一般人に危険が無いように

それに気付いた紗羅が

紗羅

…藤野警部(コソッ)

藤野に合図をして

藤野警部

(コク)

藤野は手錠をいつでも 掛けられるように用意した

森 雅彦

どうしたどうした?!

森 雅彦

怖いのかよw!

魔叉琉

……

魔叉琉

(こちらから行くのは
避けてーんだよな)

魔叉琉

ははっ…

森 雅彦

は?

魔叉琉

いえ

魔叉琉

そのナイフは
飾り物なんだなと

魔叉琉

そう思いまして

森 雅彦

なんだと?

ナイフを握り アラワ   怒りを顕にする雅彦に

魔叉琉は笑って 挑発した

魔叉琉

(これで、他の人が
眼中に無い状態になった筈)

魔叉琉

俺は丸腰です

魔叉琉

殺したいなら
簡単に殺せるのでは?

森 雅彦

この…

森 雅彦

死ねっっっ!

目に向かって 突き出されたナイフを

素早く避ける

そしてその突き出された 手首を掴んだ

魔叉琉

ここまでです

森 雅彦

くそ…野郎!

力を込めた雅彦は サッと片足を上げると

魔叉琉

っ?!

魔叉琉の腹部を蹴り 掴まれていた手首を解放する

魔叉琉

ゲホッ…

紗羅

魔叉琉…!

魔叉琉

大丈夫、問題ねーよ

魔叉琉

……嫌なことするな、雅彦さん

森 雅彦

幼い頃
武術を習ってた俺が

森 雅彦

そう簡単に捕まると思うなよ

森 雅彦

少なくともお前は

森 雅彦

ここで殺してやる!

魔叉琉

はっ…やってみろよ

ナイフを構えた雅彦に 魔叉琉は不敵に微笑んで

雅彦がナイフを突き出した、一瞬

森 雅彦

な、

魔叉琉

俺の勝ち

魔叉琉はナイフを 片手で掴み

切れた掌から流れる血も構わず

魔叉琉

……失礼

雅彦の腹部に 拳を叩き込んだ

森 雅彦

がはっ…!?

崩れ落ちる雅彦に 藤野が駆け寄って手錠を掛ける

1拍置いて

誰が始めたか 拍手が起こった

紗羅

魔叉琉!

魔叉琉

紗羅!

魔叉琉

…あ、今は血、つくから

紗羅

ううん、大丈夫

そう言って抱きついた紗羅を

魔叉琉は 血が垂れていない方の手で

そっと抱き締め返した

高峰刑事

無茶しやがって

高峰刑事

あと
イチャイチャしやがって

魔叉琉

…でもこれで

高峰刑事

ん?

魔叉琉

立派な正当防衛ですよね

高峰刑事

心配した俺が
馬鹿だった!!!

魔叉琉

冗談ですよ

高峰刑事

信じられるか!

魔叉琉

…まあでも

魔叉琉

高峰刑事も問題無さそうで
良かったです

高峰刑事

はあ?

高峰は「何が?」というように 頭を捻ってから

思い当たったように 「ああ」と言った

高峰刑事

俺は
突き飛ばされただけだからな

高峰刑事

でもまぁ…ありがとう

警官

高峰刑事、藤野警部が

高峰刑事

ん、すぐ行く

紗羅

あ、
ありがとうございました!

高峰は手を振って 会場を出て行く

それから少し経って、警官達による 人々への誘導が始まった

・ ・ ・

翌日

稔探偵事務所

紗羅

まだかなり痛む?

魔叉琉

いや、浅いものだから

魔叉琉

あともう数日経てば
治ると思うよ

紗羅

そっか…よかった

魔叉琉

俺は紗羅が
無事でいてくれてよかった

紗羅

っ…もう

朝の光が注ぐ事務所の中で

こっそり

2人はそっと

唇を合わせた

【想定外ということ】 ~完~

カレカノ探偵事務所

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コメント

5

ユーザー
ユーザー

Foooooo!!!!(テンションが最高潮) かっこよすぎて奇声上げたわ…尊い…🥰🥰🥰🥰🥰 まささらぁぁぁぁあ(´;ω;`)✨ 来世は2人の事務所のパソコンがいいなぁ(血迷い) 終始カッコイイし強いし「私も探偵です」がほんとに大好き…

ユーザー

ちょっと書きたくなったアクションシーンもどき これにて【想定外ということ】完結でございます!長かった! 次回もよろしくお願いします!

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