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次回、第8章完結です🙇 たぶん長くなります🙇 カムバック宮原聡志(=柚月くんの実父)!🙇第6章を読み直すと次回はより楽しめるかも、、🙇 🙇🙇🙇🙇 そして反省しております。更新遅れてごめんなさい🙇。 サブタイトル読み:オラトリオ 読んでくださりありがとうございました🙇
くたばれリア充😊
_と、思っていたのは昔の話だ。
今はキャッキャウフフしてる彼ら彼女らを見ても、「フ、頑張れヨ」と大人のエールを送るほど余裕がある。
なぜなら俺もリア充だからだ。 俺は死にません😊
保健室の先生から まさかの告白を頂き、晴れてお独り様を脱した俺のフットワークは物凄く軽くなっていた。
春休みを利用して、俺は関西まで足を伸ばしモンブラン行脚に繰り出した。
今はその帰り。 関東に戻る電車に_
相原 澪
相原 澪
山崎 孝太
相原 澪
山崎 孝太
相原 澪
山崎 孝太
……………… フ、頑張れヨ。
関西に戻る電車に、見知った顔がいた。そしてタダナラヌ雰囲気だった。
リア充の一員となったので、それ以前に大人として、て言うか二人だけの世界にしてやるのが誰が見ても最適解なので
俺は心の中でエールを送り、別の車両に_
山崎 孝太
_移ろうとしたら声を掛けられた。 ここは大人の振る舞いを見せねばならない。
西谷 春翔
相原 澪
山崎 孝太
西谷 春翔
山崎 孝太
相原 澪
西谷 春翔
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
相原 澪
西谷 春翔
相原 澪
西谷 春翔
山崎 孝太
西谷 春翔
相原 澪
相原 澪
西谷 春翔
西谷 春翔
相原 澪
山崎 孝太
相原 澪
相原 澪
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
もう後悔の念すら抱かない。
人生をやり直せるがと問われても、私はきっと首を横に振るだろう。
私が生を受けた家は、じゃがいもを生産する事を生業(なりわい)としていた。
その業界ではトップブランドらしく、食べるには困らなかったが、遊び盛りの子供には関係無い。
毎日朝早くに叩き起こされ、寄り道は禁じられ、休日となると1日中土いじりだ。
土の匂いが染みついた、機能性全振りの衣服に身を包み鍬(くわ)の掃除をしながら、オシャレなスカートを着てオシャレな鞄を買いに行く同級生を遠巻きに眺める生活。
それだけでも死にたい気分だったのに、私は長女と言う事で、8歳年下の弟の世話も任された。
弟が「おやつが欲しい」と言えば、私は台所に立たねばならない。終わったら皿を洗わないといけない。終わったら畑に戻らないといけない。
少しでも不満を溢せば、「皆忙しいんだから」と母親の金切り声と共に平手打ちが飛んで来る。
自由な時間など無かった。
_流行りに乗らない者、乗れない者に居場所は無い。小学校高学年の世界とはそう言う世界だ。
今月号の雑誌に載っている鞄は把握しないといけない。人気の少女漫画の内容は把握しないといけない。
厄介な事に、私の感性も大多数と同じで、雑誌の鞄は「可愛い」と思うし人気の少女漫画の続きは「読みたい」と思う。
しかし全てにおいて畑が優先されるあの家で、小遣いなど貰えるはずも無かった。
正月に親戚から貰える僅かなお年玉が唯一の収入だが、そんな物で賄えるはずも無い。
流行りに乗らない者、乗れない者に居場所は無い。 _どうにかして鞄や漫画を買うお金を稼がなくては。
小学5年の頃。私はついにその解決策を見つけた。
それは知らないオジサンに、下着を売る事。
_その日、書店で雑誌の立ち読みをしている内に帰りが遅くなった。
寄り道を禁じられているので、帰ったら激しく叱責される事は目に見えていた。
帰りたくなくて、行った事の無い夜の繁華街を彷徨っていると、ビール腹の中年男に話しかけられた。それがきっかけだ。
学校や家で禁止されている繁華街に1人で足を踏み入れた事に興奮していた私は、半ば夢見心地で男に付いて行った。
手近な男子トイレの個室で、まず男は1万円札を取り出した。今履いている下着をこれで売れと言う。
更に男は言った。 「別の個室で脱いでいいけど、この場で脱いでくれたらもう1万上げるよ」
…… 2万。雑誌と鞄を買ってもお釣りが来る。
考えるより先に裾に手を掛けていた。
言われた通りその場で下着を渡すと、男は2万ではなく、3万円くれた。
お年玉2年分以上の金額が一瞬で手に入った。
男の脂ぎった吐息が落ちて来る。 「この事は皆には内緒だよ。皆羨ましがって殺到しちゃうからね。
君は特別だ。また売りに来てくれたらお金を上げる」
私は万札から目が離せないまま、口元を緩めて頷いた。
人間の社会とは恐ろしいものだ。
金の有る無しで身分も環境も価値観も変えて行く。
簡便確実にお金を稼ぐ手段を得た私は、 変わった。
もうクラスメイトに羨望の眼差しを向けるだけの私じゃない。私はそれ以上に可愛い物を持っている。
すると男子も寄って来るようになった。
そうなると漫画の中の男しか語る事の出来ない女子達が酷く可哀想に見えた。
中学に上がる頃には男友達とばかり連(つる)むようになって行った。
中年男性から稼いだ金で頭から爪先までハイブランドに染まる私を、「エンコー」だの「パパカツ」だのと敵視する女子も多かったが、私にとってはどうでも良かった。
あれほど理不尽で恐ろしいと思っていた母親に対しても何とも思わなくなった。
飾らないといけない。
私はその才があり、それしか能が無く、それ以外の価値は無いのだから。
大澤 貴志
貴志の顔が泣きそうなほど歪む。
昔とそっくりだ。 その顔は小学生の私の自由時間をよく奪った物だ。
大澤 明代
大澤 明代
母親の顔は私に向いていないが、針のような敵意は私にぐさぐさと刺さる。
お年玉以外に収入を得るようになってから、幾度も浴びて来た物だ。 それが鬱陶しくて大学卒業と同時に家を出たわけだが。
鳴沢 真由子
_弟の困惑。母親の拒絶。甥の疑念。
13歳で処女を捨てて、高校生で酒と煙草の味を覚えて、勘当同然で家を出て、ろくでもなしに孕まされた馬鹿な女が全て引き起こした事だと言うのに
弁明するのも反撃するのも面倒臭い。 振り返りたくも無い糞のような人生だが、前方も見ていたい景色じゃない。
鳴沢 真由子
もう後悔の念すら抱かない。
人生をやり直せるがと問われても、きっと私は首を横に振るだろう_
鳴沢 柚月
母親の眉が反応した。針のような敵意がジロリと柚月にスライドする。
私を孕ませた糞男によく似た顔立ちの柚月は、その顔を真っ直ぐ母親に向けていた。
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
鳴沢 真由子
貴志が何度も何度も頷いた。その目は若干濡れている。ただの節介焼きかと思ったが、弟は弟で考える所があるのだろう。
母親は口元を引き結んだまま柚月を睨んでいる。
_弟の困惑。母親の拒絶。甥の疑念。 息子の__
_やはり人生をやり直したいとは思わない。
見たい景色など、これから作ればいいのだから。
大澤 貴志
鳴沢 柚月
大澤 貴志
鳴沢 柚月
流石は私と糞男の息子だ。
柚月は最後にとんでもない爆弾を投げて来た。
西谷 春翔
山崎 孝太
相原 澪
山崎 孝太
西谷 春翔
山崎 孝太
相原 澪
山崎 孝太
西谷 春翔
元カレ先生が定期券を納めながら眉を八の字に下げる。 俺はスマホを確認しながら答えた。
山崎 孝太
相原 澪
西谷 春翔
西谷 春翔
改札で元カレ先生と別れると、俺たちも階段を降りて駅を出た。
辺りはすっかり紺色に染まっている。 今夜は少し冷えるのか、冷たい風が頬を撫でた___
♪〜〜
相原 澪
隣を歩く澪さんの顔が引きつった。
歩みを止めた俺たちに対して、澪さんのスマホから高らかに鳴る着信音_。
山崎 孝太
山崎 孝太
_俺は澪さんからスマホを受け取ると、着信者の名前も見ずに耳に当てた。
山崎 孝太
高山 昇
予想通りの声が流れた。
微かに歯軋りのような音が聞こえる。漏れる息も荒い。
高山 昇
山崎 孝太
高山 昇
高山 昇
電話の向こうの声はどんどん早く、高くなっていく。 乱れた呼吸の隙間から、その単語は飛び出した。
高山 昇
山崎 孝太
高山 昇
高山 昇
高山 昇
山崎 孝太
高山 昇
高山 昇
高山 昇
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇
高山 昇