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届いてるかな?

1 - 届いてるかな?

2019年01月28日

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佐倉 咲久

そりゃあ、出来るなら嬉しいけど......

佐倉 咲久

あ、間違えた!

佐倉 咲久

届いてるかな?

佐倉 咲久

せんぱーい

佐倉 咲久

おーい!

佐倉 咲久

ひーらぎせんぱーーい!

佐倉 咲久

お、入力中。読んでますね?

佐倉 咲久

わたしにはバレバレですよ

佐倉 咲久

さぁ、はやく返事してくださいよぉ〜

佐倉 咲久

悩んでます? なんか悩んでます?

佐倉 咲久

あ、わかりました! わたしへの愛をどう伝えるかですね!

佐倉 咲久

でもそうですね、告白は直接されたい派なので、あの、今されてもすみませんが......

柊 奏汰

やかましい! 何を言うべきか考えてる内にオートで俺を振るなっての

佐倉 咲久

口説かれてる可能性があったのでまじめに答えなきゃなと

柊 奏汰

まじめに答えた結果があれならショックだなぁおい

佐倉 咲久

ところで、先輩

柊 奏汰

なんだ?

佐倉 咲久

元気、でしたか?

柊 奏汰

なに、話題に困ってんの?

柊 奏汰

ならなぜそもそも用事もなしに連絡してきたのかと

佐倉 咲久

不在着信

不在着信

佐倉 咲久

あ、電話もかかるんだ

柊 奏汰

おまえ、暇なのか?

佐倉 咲久

ま、やることはないんですよねー

佐倉 咲久

だから

佐倉 咲久

ひーらぎ先輩に相手してもらおうかなって

佐倉 咲久

(´>ω∂`)

柊 奏汰

おまえな。一応、俺受験生なんだけど

佐倉 咲久

あ、そっか

佐倉 咲久

卒業式の日、ボタンくださいね♪

柊 奏汰

なんのだよ

佐倉 咲久

またまたぁ〜

佐倉 咲久

トトトトぶっちゃって❤

柊 奏汰

カマトトな

佐倉 咲久

そうそれ

佐倉 咲久

第二ボタンですよ、第二ボタン

佐倉 咲久

なんなら制服のボタン全部ですよ

柊 奏汰

欲が深い!

柊 奏汰

つーか気が早ぇよ

佐倉 咲久

とにかく! わたしが予約したんで!

柊 奏汰

別にあげる予定はないし、いいけどよ......なんでそんなもん欲しがるかねぇ

佐倉 咲久

人形に付けて釘刺すんですよ

柊 奏汰

よーしわかった! 俺はお前と距離を置く!

佐倉 咲久

やです! もっと詰めてください!

柊 奏汰

呪いかけようとしてくる相手と誰が好き好んで近づくかっての

佐倉 咲久

甘いですね先輩

佐倉 咲久

呪いは遠隔地でもかけられますo(`・ω´・+o) ドヤァ…!

柊 奏汰

つーか佐倉

佐倉 咲久

なんです? ひーらぎ先輩

柊 奏汰

いや......やっぱなんでもない

佐倉 咲久

えー、気になるじゃないですかぁ

佐倉 咲久

もしかして愛の告白......

柊 奏汰

そのくだりはさっきやったろ!

佐倉 咲久

先輩ともあろう人がてっぱんをご存知ないと?

柊 奏汰

今回のケースだとてんどんな

佐倉 咲久

そうそれ

柊 奏汰

おまえは変わんねぇな

佐倉 咲久

そんな簡単に人は変わんないですよぉ

佐倉 咲久

たとえ死んでもわたし、先輩と仲良くしたいと思いますもん

柊 奏汰

なにそれ口説いてる?

佐倉 咲久

そうだとしたら、どうします?

柊 奏汰

......そっちはどうだ、なんかおもしろいもの、あるのか?

佐倉 咲久

話題の逸らし方が露骨なんだから。そうですねぇ、正直、暇な毎日です

柊 奏汰

そうか

佐倉 咲久

とか言いつつ、なかなか連絡のひとつも出来なかったんですけどね

柊 奏汰

俺としては、連絡が来たこと自体、驚きなんだが

佐倉 咲久

先輩大好き(笑)なわたしが、連絡しないとでも?

柊 奏汰

(笑)ってなんだ(笑)って

佐倉 咲久

こっち来る前に、もっと先輩といろいろしてみたかったなー

佐倉 咲久

夏は海に行って、秋は美味しいもの食べに行って、冬はスキーに行くんです

佐倉 咲久

どうです? 楽しそうじゃありませんか?

柊 奏汰

悪くないが、おまえ友達いねぇのか?

佐倉 咲久

失礼な! あーあ先輩、わたしの好感度下がりましたよ! -5ポイントです!

柊 奏汰

基準がわからん

佐倉 咲久

呪っちゃいたいくらいですかね

柊 奏汰

変わらねぇじゃねぇか!

佐倉 咲久

先輩こそどうなんです? カノジョの1人でも出来ました?

柊 奏汰

わかってて言ってんだろ

柊 奏汰

手が届かない存在なんだよ

佐倉 咲久

切ない恋模様ですねぇ

柊 奏汰

聞いといて興味無さそうだな?

佐倉 咲久

いえいえ、そんなことないです。嫉妬です。可愛いもんでしょ?

柊 奏汰

自分で言わなきゃな!

佐倉 咲久

わたし、恋してるんです

柊 奏汰

唐突だな。恋愛相談なら、俺は相手として不十分だと思うぞ

佐倉 咲久

そんな大層なものじゃないですよぉ

佐倉 咲久

ただ、せめて気持ちくらい届けばいいなって

佐倉 咲久

思ってはいます

柊 奏汰

伝えればいいじゃないか

佐倉 咲久

そんな簡単にいくほど、乙女心は単純じゃないんですーσ(>д<*)ベーッ

柊 奏汰

知らんけども

柊 奏汰

っと、結構揺れたな

佐倉 咲久

じ、地震ですか!?

佐倉 咲久

ひーらぎ先輩、無事ですか!!?

柊 奏汰

ああ、大した揺れじゃなかったからな

佐倉 咲久

よかった......

佐倉 咲久

ほんとによかった......

柊 奏汰

おいおい、大げさだろ

佐倉 咲久

そんなことありません!

佐倉 咲久

地震は、災害は、全部もっていっちゃうんですよ

佐倉 咲久

楽しかった思い出も

佐倉 咲久

大好きだった場所も

佐倉 咲久

居場所も

柊 奏汰

そうだな......地震大国だからか、感覚が麻痺してるが

柊 奏汰

当たり前、と思ってはいけない

佐倉 咲久

余震、気をつけてくださいね

佐倉 咲久

無事を祈るしか、わたしにはできないから

柊 奏汰

おう

〜日付が変わり〜

佐倉 咲久

ひーらぎ先輩

佐倉 咲久

ひーらぎ先輩!

佐倉 咲久

あ、よかった送れたみたい

柊 奏汰

ああ、悪い。寝てたわ

佐倉 咲久

いえ、日付も変わりましたし、むしろ起きてくれたことに驚きです

柊 奏汰

体勢が悪かったからな、熟睡してなかったんだろ

佐倉 咲久

先輩

柊 奏汰

なんだ?

佐倉 咲久

そろそろ、時間なんです

柊 奏汰

......

佐倉 咲久

最後に、ちゃんとお話しておきたいです

佐倉 咲久

先輩

佐倉 咲久

ほんとは、届いてますよね?

佐倉 咲久

わたしの

佐倉 咲久

わたしの、気持ち

柊 奏汰

......俺はこの半年、悔やんでいた

柊 奏汰

いくら自分を責めても、なにも意味が無いことくらいわかっちゃいたけど

柊 奏汰

それでも、責めずにはいられなかった

佐倉 咲久

......先輩

柊 奏汰

あの日、半年前の大地震の日

柊 奏汰

近くにいたはずのおまえを、俺は......

佐倉 咲久

先輩!

佐倉 咲久

先輩のせいなんかじゃ......!

柊 奏汰

でも俺は、自分の身を優先してしまった

柊 奏汰

聞こえた悲鳴を聞こえないふりして

柊 奏汰

誰かの助けてを無視して

柊 奏汰

......佐倉の精一杯の助けを、振り払って

佐倉 咲久

わたしだって気が付かなかったんだから、仕方がない

佐倉 咲久

なんてことは、言わないです

佐倉 咲久

助けてほしかったです

佐倉 咲久

先輩とやりたいこと、楽しみ、たくさん

佐倉 咲久

たくさん、あったから

柊 奏汰

ああ、すまない......佐倉、すまない

佐倉 咲久

ううん、いいんです

佐倉 咲久

むしろそれでよかったって、思えてるんです

佐倉 咲久

あの日、死んだのが先輩じゃなくて

佐倉 咲久

わたしで、よかったって

佐倉 咲久

先輩が生きててくれて、よかったって

佐倉 咲久

思う、から......

柊 奏汰

佐倉

柊 奏汰

会いたいよ、おまえに

柊 奏汰

LINEの通知が来た昨日、目を疑った

柊 奏汰

誰のいたずらかと、なんだこれはと、戸惑いました

佐倉 咲久

あはは、そうですよね。だと思いました

佐倉 咲久

ねぇ、先輩

佐倉 咲久

もし、悪いとおもってるなら

佐倉 咲久

最後に、せめて言わせてください

佐倉 咲久

そして、聞かせてください

柊 奏汰

ああ、聞くよ

佐倉 咲久

わたし、先輩が好きです

佐倉 咲久

大好きです

佐倉 咲久

大好きでした。たくさんの想い出を、時間を共有したかった

佐倉 咲久

もしかしたら、そんな想いが叶って、こうして連絡が出来たのかも

佐倉 咲久

理屈は、わたしにもわかりませんけどね、あはは

柊 奏汰

ありがとう、佐倉

柊 奏汰

俺は......俺も、おまえのことが......

柊 奏汰

好きだ

柊 奏汰

愛していた

柊 奏汰

おまえと軽口を叩く日々

柊 奏汰

小生意気にまとわりついてくる日々

柊 奏汰

たまに落ち込んでて、励ました日々

柊 奏汰

最高だった

佐倉 咲久

わたしもですよ、先輩

佐倉 咲久

もう、触れることができないから

佐倉 咲久

届かない方が、届いてこない方が、辛くならないのかもって思ったんですけど

佐倉 咲久

違いました

佐倉 咲久

辛い思いをするより

佐倉 咲久

知らないままいた方が、ずっと辛かった

佐倉 咲久

嬉しいです、先輩

佐倉 咲久

......もう、時間です

柊 奏汰

いやだ

柊 奏汰

まだ話し足りないじゃないか

佐倉 咲久

先輩

佐倉 咲久

わたし、きっと

佐倉 咲久

きっと来世でも、先輩に会いに行きます

佐倉 咲久

来世でも先輩を見つけて

佐倉 咲久

恋します

佐倉 咲久

だから、お願いします

佐倉 咲久

わたしの想いが......呪いが届くように

佐倉 咲久

先輩の第二ボタンを、わたしにください

柊 奏汰

いくらでもくれてやる!

柊 奏汰

欲深く、全部って言われてもくれてやるよからな!

佐倉 咲久

......ありがとうございます!

佐倉 咲久

大好きです、奏汰先輩❤

柊 奏汰

俺も、大好きだよ。咲久!

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