田辺雪菜
警報が鳴り響く。
……確実に助からないだろう。
それを悟った私は、最後に遺言を残した。
中村優
驚いた顔をする先生。
窓から見える大きな影。
ここら一体を飲み込むのだろう。
恐くなるが、今は関係ない。
想いを伝えずに終わるだなんて嫌だった。
でも、先生にとっては……。
田辺雪菜
嵐の前の静けさ、なのだろうか。
図書室独特の空気も相まって、何となく圧を感じた。
中村優
静かに微笑む先生。
田辺雪菜
中村優
心臓がうるさくなる。
期待なんてしたくない。
なのに、私の心臓はさらに鼓動が早くなる。
もう時間が、無い。
けれど、迫ってくる影などもはやどうでもいい。
深呼吸をしてから、覚悟を決めて目線を先生に移す。
中村優
……私が1番聞きたかった答えだった。
瞬間、暖かいものに包まれた。
「来世は、一緒になろう。」
水に呑まれる中、耳元で確か にそう聞こえた。
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