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|血涙の姫|
魔法が使えるファンタジー世界で、 主人公〖 月永 咲(つきな さき) 〗という女の子を中心に、この世界の5代王子とも謳われる人達との恋愛ファンタジーである!
そしてその 月永 咲 は血涙の姫と言われる貴重な人材なのだ。 そもそも、血涙の姫とは、 その血涙の姫の流す血の涙にはどんな病や呪い。この世の全てを治癒する能力を持つ。 それに加え、一時的ではあるが、 その涙を飲んだ者の魔法の威力や身体能力を倍増させるという能力を持つ。
聖女という神聖使いが少ない中で、 この血涙の姫という存在は重要視されていた。
そんな、月永 咲 に音国の5代王子は恋に落ちる。 それから、月永 咲 と5代王子の恋愛が進む訳だが………
そんな恋を邪魔する邪魔者の立場が 《 すちえ 》という悪役令嬢なのだ。
5代王子に恋に落ちていた すちえ にとって、どれ程までに 月永 咲 という存在が邪魔だっただろう。 憎らしかっただろう。 そんな衝動に駆られ、すちえ は悪事を働いた。 その為に、すちえ は途中で亡くなり、邪魔者の奴もいなくなりハッピーエンドという物語なのだが……
実は すちえ も自分が気づいていないだけで、血涙の姫 という立場だった。 だがそれを誰も知らないが為に、貴重さを知らず、周りからはただのわがまま悪役令嬢と言われていた。
それに性格もだいぶ捻くれたらしく 嫌いな人も多かった。
……で、そんな すちえ に転生した 俺なんだけど、、
ここで1つ。 本作と違う事、見た事がないものが発覚。 すちえ は男だった。 でも、これまで何度も繰り返し血涙の姫を読んできた俺は微かに覚えがあった。
そう。 この すちえ の家庭は少し特殊で、 王家との血の繋がりがあるのだ。 それの為に、家宝を2つ3つ持っている訳だが、すちえ の白く透き通る肌にはめられているこの指輪。 この指輪。 実は、性別変換器らしく、 すちえ は幼いながらに男ではなく女の子として生きていた。
だから恋には臆病で不器用で、 5代王子には嫌われ、その5代王子に愛されていた 月永 咲 に嫉妬した。
可愛い乙女心だったのかもしれない。
ただ流石に、俺も✘ぬのはごめんだ。って事で、 主人公の子は邪魔しない。けど、俺は静かに生きる。 でもここで、この すちえ というキャラを急に変えてしまうと誤しまれる可能性がある。
………ので、俺は考えた。 で、考え抜いた結果が、 主人公の邪魔はしないが、悪役を演じると。
悪役と言っても……主人公を虐めないし、5代王子とも関わらない。 無視しながらも悪役でいる。 ちょっと難しすぎる課題だけど、 俺ならきっといけるだろう。
そしていつかは、、、 ✘なずに物語のハッピーエンドを 迎える!!!
転生して少し経った後、 色々なことをとりあえず整理した。
この すちえ という悪役令嬢は 色々な秘密を抱え込んでいた。
まず性別が男。 そして血涙の姫である事。 何故か魔力値が物語とは異なり増えていること。
sutie
先程まで巡らせていた思考を諦め、 簡潔に最終目標を決めた。
するとコンコンッ、とノック音がし、この部屋の出入口の扉が開いた。
メイド
俺を朝食に呼びに来たメイドは 何故か震えていて、それだけで俺はきっと すちえ からなんかされてたんだろうななんて思った。
そんなメイドを横目に俺は 普通に通り過ぎた。 するとメイドは目を見開いて 俺のほうに振り返った。 ただ俺は、それを見て見ぬふりをして食堂へと向かった。
Kanata
izana
sutie
Kanata
家族の挨拶に返しながら、 きっちりとしたマナーで食事を開始した。 相変わらず兄の かなた は喋らないし、父の いずな も すちえ が嫌いかのように接している。 ただ今日は漫画の際より、不思議そうだった。 その理由を俺は分かっていなかったけど。
eren
Kanata
izana
eren
お母さんが来た時、暗い表情をしていた2人は明るい顔に変わり、すぐにお母さんの所に駆け寄った。 人柄が良く、誰にでも平等に接するお母さんは、どれだけ周りから好かれ、愛されただろう。 すちえ とは段違いだ。
sutie
eren
そしてそのお母さんは、 唯一。すちえ が男という性別を知っていたように思えた。
すちえ が通っていた学園は、 「音学園」 この音国では、一番評価が良い学校で、実力が充分にある子息しか入れない。 だからこそ、庶民の 月永 咲 がこの学園に入学できたのはまさに異常だったのだ。
すちえ が教室に入ると、 とても楽しく、じんわりと暖かな空気が凍てつくように冷たい空気へと変貌した。 それ程までに、彼女の実力は本物で、酷い仕打ちをいくつもこのクラスにしたのだろう。
……が。 そんな事をしないのが俺。 流石に人を虐めるとか俺には無理だし。そもそもでやりたくもない。 気分が幻滅するだけ。 それならやらない方がましだよね〜
そんな時、1人の少女が俺の視界に映る。 すちえ 同様の白く透き通る肌に、 とても輝く美しい髪。 そして優しく煌めくきゅるんとした瞳。 誰もが羨むような、そんな美貌をしたのが彼女、 月永 咲 というこの物語の主人公だ。 まぁ、こんな綺麗な子を見て、 女子は羨むしかないだろう。
そしてその子と目が合った時、 咲 は肩を竦め、目線を逸らし、ビクビクと怯えていた。 彼女の美貌に嫉妬した すちえ は 咲 には特に酷いことをしていた。 そんな 咲 を守ったのが___
Ilm
Hima natu
Lan
Mikoto
Ameno kosame
Tukina saki
音国の5代王子。 「Lan」に「Ilm」、「Mikoto」 「Hima natu」「Ameno kosame」 どれも国宝級イケメンで、 女子はキャーキャー騒いでいる。 そのせいで余計教室がうるさくて頭にくる。
そして、すちえ はこの5代王子に 嫌われていた。 嫌われていた理由は簡単だろう。 月永 咲 という子を虐めていたから。 詳細としては、 5代王子は主人公の 月永 咲 に恋に落ちていた。だからこそ、咲 を虐める悪役 すちえ を嫌っていた。 まぁ、咲 と5代王子の絡みは最っ高にてぇてぇなんだけどね〜(笑
Ilm
sutie
Hima natu
sutie
Lan
Ilm
危なっ。 ついつい、尊いと 頬の表情筋が緩んでしまう……
ふと時計を見るとそろそろ授業が始まる時間に迫っていた。 1つの授業の時間は全てで60分。 そして、俺が60分。ぴっしりとした体制で授業が受けられるだろうか? 答えはNoだ。 無理に決まっている。 眠くなるに決まっている。 という考えから道抜いた結論は、、 バレたいように寝る。以上。
て事でおやすみ〜。 心の中で呟きながら、机に突っ伏して俺は小さな寝息を立てながら夢の中へと潜り込んだ。
今日も今日とて、俺の大好きな人を守る。 最低で屑なあの女。すちえ から。 ………と。思っていたんだが、あいつ、1限目が始まるって言うのに、寝た。 すちえ は一度も授業中寝たこともないし、ヘマを起こしたこともない。 気高くて上品でわがまま。それが すちえ だが………。 全く違う。むしろ真反対。
Ilm
Tukina saki
Hima natu
Tukina saki
Hima natu
先生
先生
あ〜始まった始まった。 先生のつっまんねー話。 そんなのどうでもいいだろ。
話を右から左へと聞き流す。 聞き流していると、自然と視線は すちえ の方に向いていた。 それに気づくと自分がバカバカしく感じた。
なんで初恋の人を虐めた奴に、 心がこんなにも、蠢くんだろうか。
ほーっんと、なんかの呪いでもかかちゃったみたい。 そう……思ってしまいたかった__。
1話 悪役令嬢 _ 𝐟𝐢𝐧𝐢𝐬𝐡
コメント
14件
え、まって?!めっちゃすきなんですけど?!神ですか?!神ですよね?!
やばいやばい!! 続きが楽しみすぎて あやゆくこんな朝から 叫ぶところでした( ᐛ ) すちえちゃんは主人公ちゃんと 仲良くできるのかな? あとは5人も🤣🤣
コメント失礼します!すちえさんどんな事したんだろ、、、、、相当エグい事しないとああはならないよなぁ、、、、、!ハッピーエンドで終わって欲しいけど、!どうなるのか続きが楽しみです!