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鈴木
鈴木
芬
露
2人とも先程の男性の発言の意味が分からず、頭上に「?」を浮かべる事しかできなかった。
...
疑問を抱えながらこの世界で過ごしていく内に、その疑問すらも薄れていった。 異世界へと飛ばされても、環境が良いと満喫できるもので。
俺達は民宿の一室を借りて生活していた。 物々交換もなんとか上手くいっている為、食うに困る事無く生活出来ていた。
今日は雲一つ無い晴天で、青く澄み渡る空は何処までも続く様に思えた。
俺は部屋で少し作業をしていた。 作業といってもただの趣味の範囲内だが。
そこにロシアが慌てた様子で部屋に入って来た。
露
芬
露
芬
ロシアに言われるままに外へ出ると、そこには驚きの光景が広がっていた。
芬
綺麗で澄み渡っていた青空には、罅の様な線が走っていた。 ...空一面に広がる其れ等は、今にも崩れそうなガラスを彷彿とさせた。
...
芬
芬
露
芬
露
俺の不安そうな表情を見て、ロシアは俺を抱き締めた。 俺より少しだけ高い彼の体温に包まれ、少し安心する。
露
露
少しの確証もないその言葉が刺さる様に暖かかった。
露
芬
露
芬
目の前の彼の言葉が今は何より頼もしくて。 今後一生の別れが訪れるかもしれないことを覚悟して、彼に抱き付いた。 この体温を離すのがとても惜しかった。
...でも、時間が経過するにつれて空の罅も酷くなる。 だからあまり時間は無さそうだ。
彼の体温を惜しみながら、体を離す。
時間が無い。 これは仕方の無いことだから。
自分にそう言い聞かせ、ロシアの手を取る。
芬
露