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3 - シロとクロ 『休日』

♥

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2020年05月09日

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翌日

今日、『私』は休みの日だった

『私』はいつも、休みの日は昼間まで寝ている

いつも... ならね

『シロ』

んー、クロさん、全くメール見てないし!!

『シロ』

まさか、まだ寝てんの!?

『シロ』

もう8時だよ!

『シロ』

よーし、こうなったら...

トゥルルルルル…

『私』

(ん、電話...?)

『私』には休日に電話してくるような友達もいるわけない

『私』

(宣伝とかかな)

『私』

(まぁいいや、もう1回寝よ)

トゥルルルルル…

トゥルルルルル!!!

『私』

なに!!?

仕方なく『私』は携帯を手に取った

『私』

...

『私』

ゲッ!!

不在着信 シロ 15件

新着メッセージ シロ 80件

『私』

(なんでこんなに...)

『私』

(てか、まだ8時だし...)

『私』

はぁ〜

少し前に戻れるなら、 当時の自分を殴ってでも 番号交換するのを止めてるだろう

『シロ』

お!クロさんからかけてきてくれるとは!!

『私』

『私』今日は休日なんだけど

『シロ』

知ってるよ

『私』

え、

『私』

なんで知ってるの?

『シロ』

石屋センセに聞いた〜

『私』

で、なんの用?

『私』

あんなに不在着信と新着メッセージがあると、ホラー映画みたいなんだけど

『シロ』

うわはは!!!

『シロ』

そう??!

『私』

ねぇ、その笑い方やめて

『私』

起きてすぐその笑い声聞くと、頭が痛くなる

『シロ』

...

『私』

...

『シロ』

あはははは!!

『シロ』

うわはははは!!!

『私』

『君』は『私』を精神的に病ませたいの?

『シロ』

それもいいね

『私』

何がいいか全く分からないけど

『私』

で、本題はなに?

『シロ』

あ、そうそう!

『シロ』

朝起きたらね、

『私』

うん

『シロ』

髪が昨日より白くなってたんだ〜

『私』

ますます、『君』の名前が『君』にぴったりになっていくね

『シロ』

うわはは!!
そうだねー!!

『私』

ていうか、それは石屋先生に言わないといけないんじゃない?

『シロ』

もちろん言ったよ〜

『シロ』

そしたら、真剣な顔で「大丈夫。安心して。」って言われた

『シロ』

きっと俺が、もうすぐ死ぬのかー!って思ってると思ったんだろうね

『シロ』

でも、俺はそんな事気にしてなかったけど

『私』

そう

『シロ』

ねぇ、クロさん

『シロ』

俺って老けて見える?

『私』

急に何を言い出すの?

『シロ』

いやぁ〜、髪が白かったらおじいさんみたいかな〜って思ってさ!

『私』

特に老人には見えないよ

『シロ』

そっか、よかった〜!

『シロ』

それだけが心残りだったんだ〜

『シロ』

これで悔いなく死ねるよ、ありがとう

『シロ』

どうせなら、髪が虹色になる病気になりたかったな

『私』

虹色になるくらいなら白の方がましじゃない?

『シロ』

クロさんとは俺が死ぬまで考えが一致することないと思うんだけど

『私』

その心配はないよ、

『私』

今、『君』と考えが一致したから

『シロ』

うわははは!!!

『シロ』

あ!あともう1つお願いがあるんだけど!

『私』

なに?

『シロ』

明日クロさん病院来るよね?

『私』

うん

『シロ』

メガネ買ってきてくれない?

『私』

メガネはちゃんと視力測らないとダメだよ

『シロ』

あ、いいのいいの

『シロ』

なんなら100円ショップの伊達メガネでもいいよ!

『私』

分かった

『シロ』

ありがとうー!

『私』

それじゃあ、電話切るね

『シロ』

はーい!

『シロ』

また明日ねー!

『私』

はぁ〜

『私』

(メガネ買ってきてくれない?って意味わからないんだけど)

『私』

(休日は基本的に外に出ないのに)

『私』

はぁ〜〜〜

『私』は軽く食事をとって テレビを見ていた

再放送の番組が流れていた

『私』

(あ、この番組見たことある)

『私』

(確か、3年前のやつだっけ)

番組の内容は、 外国の高校生の少年が

不治の病にかかり 命つきるまでの物語だった

『私』

(当時、これを見た時は『私』には関係ないと思ってたな)

『私』

...

『私』

(そろそろ行くか)

『私』は家から1番近くの 100円ショップに向かって

今はその帰りだ

『私』は冗談交じりで 芸人などがするような 黒縁の丸メガネを買った

家に帰ると、もう夕方の6時だった

『私』

(もう夜か)

『私』

(今日は食欲もないし、ご飯はいいか)

夜の9時

『私』

明日は仕事だし、早く寝るか

『私』

...

『私』

はぁ〜

『シロ』

クロさん!

『シロ』

クロさん!

『シロ』

クロさん!

『シロ』

クロさーーーん!!

『私』

ねぇ、『君』は暇なの?

『シロ』

そうだよ?

『私』

もっと死までの時間を大切にしようとは思わないの?

『シロ』

んー、クロさんの言いたい事は分かるよ

『シロ』

でも俺は、もうすぐ死ぬから特別な事をするの嫌なんだよね〜

『私』

どういうこと?

『シロ』

もうすぐ死ぬから思い出の地を巡るとか

『シロ』

もうすぐ死ぬから誰かに会いに行くとか

『シロ』

そんな事せずに、普段通りの生活をして死を待ちたいかな

『私』

そうなんだ

『私』

やっぱり『君』とは考えが一致しないね

『シロ』

そうだね

『シロ』

あ、そうだ!

『シロ』

クロさん、ちゃんとメガネ買ってくれた?

『私』

ちゃんと買ったよ

『私』

店に入った途端、『君』にはこれしかないと思ったんだ

『シロ』

おぉー、明日が待ち遠しいよ!

『シロ』

じゃあね、おやすみー!

『私』

おやすみ

このメガネ見たらどんな顔するんだろう

普通の人なら こんな変なメガネが自分に似合うと言われて、少々怒るだろうな

まぁそれは

『君』が 普通の人 ならね

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