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薄暗い本部の室内に、疲れ切ったメンバーたちのため息が静かに響いていた
砲撃の轟音は遠のき、今は一時の安息が訪れている
──そう、誰もが信じたいと願う短い休息だ
俺はは窓際に座り込み、冷えた手を握りしめていた
記憶の欠片がまた一つ消えていく感覚に、胸が締めつけられた
窓を眺めていると、さっき助けた 天 と書かれた紙で顔が隠れている男が話しかけてきた
rb
rb
俺はは目を伏せたまま、小さくうなずいた
ut
rb
rb
この人の言葉は温かく、それでいてどこか痛みを孕んでいた
きっと仲が良かったんだろう。
思い出せなくて苦しい
その時、コネシマが近づいてきて、ポケットから何かを取り出す
kn
差し出されたのは小さな写真だった。部隊の笑顔が写っている
kn
俺は写真を見つめた。見覚えのある顔もあれば、何者かもわからない者もいた
分からない奴はきっと俺が助けた人やろうな
ut
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部屋の空気が重くなり、誰もがそれを感じていた
蘇生の代償が、ひとりの兵士の心を蝕んでいる
やがて、隊内で“記憶を失う代わりに命を繋ぐ”という噂が広まり始めた
仲間たちの目は変わり、心の距離が少しずつ開いていく
俺はそれでも役に立ちたくて、戦争の日に備えることにした