テラーノベル
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言えば壊れる。 言わなければ,もっと近づかれる。
蓮音
喉が詰まる。
康平が, 思わず一歩踏み出しかけて, 止まる。
康平
その一言が, 蓮音の最後の均衡を揺らした。
蓮音
掠れた声。
康平の眉が,わずかに寄る。
康平
蓮音は,笑おうとして失敗する。
蓮音
蓮音
言葉が途切れる。
蓮音
…………
康平は,その言葉の意味を, すぐには理解できなかった。
けれど── ただの不安定じゃないことだけは, はっきり分かる。
康平
今度は、名前を呼ぶ声が低い。
康平
蓮音は, 首を振ろうとして, 止めた。
否定できない。
康平は,ゆっくり息を吸う。
康平
康平
康平
その言葉は, まだ決定的ではない。 けれど,確実に近づいている。
扉は,まだ開かない。 雨も,完全には止まない。
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