れんた
やべ!!!遅刻遅刻!!!!
母
おおお朝から騒がしいなぁ
母
交通事故には絶対気をつけんのよ!
れんた
はぁい!!!行ってきます!
れいか(妹)
うぇえぇぇん!!
母
あ!れいちゃん起きたのー!ミルク?
れんた
ふぃー!ギリギリセーフ!
あおと
お前またギリギリかよー!!w
れんた
うるせぇ!w汗かいたわー
あおと
今日暑いよなー!まあ夏なんてこんなもんっしょ
れんた
まあな!!そんなことより今日の放課後俺ん家で通信プレイしようぜ!!
あおと
おう!!!今日は負けないぞー!
れんた
言ったな!!覚悟しやがれー!
れんた
じゃあまた俺ん家きて!!また後で!
あおと
おう!宿題一緒やるか?
れんた
そうだな!あ、あと駄菓子屋でお菓子買おうぜ
あおと
わかった!じゃあまた後でなー
れんた
ふんふふーん♪楽しみだなぁー
れんた
ん?なんか落ちてる
れんた
えっ…なにこれ
れんた
2008年8月18日の新聞?
れんた
なんで9年も前の新聞がこんなところに?
れんた
あれ…この文字…
日本語がぐちゃぐちゃになって
突然読めなくなった。
気持ち悪い感覚に襲われて倒れた
次の瞬間
おれは知らない部屋の
知らない女の子の
膝の上で目を覚ました
???
あ、起きた
???
口から血が出てるけど、平気?
れんた
えっ…うん…
れんた
って!!わっ!ごめん
れんた
おれ、今膝の上で…
???
え?全然いいよ!そんなに気にしな…
???
…え…あなたの顔
れんた
え、なに?!そんなに血が出て…
れんた
え…君の顔さ…
???
え、え?まって!あなた名前は?
れんた
え…あぁ…れんた。河野れんた。
???
なんだ…違うのか。偶然かな
???
実は私たち生き別れの双子でしたー!とかあるかもと思ったけど
れんた
なんかごめん…
れんた
でも君の顔…本当におれに似てる
れんた
似てるって言うかさもう同じ顔!
???
てか、いつまでも君じゃなんか堅苦しいよ!w
???
わたしはゆりあ!よろしくね♪
ゆりあ
ところでさ、れんたくん、それなに?
れんた
んぇ…あ、これか
れんた
これはあそこで拾った新聞だよ
ゆりあ
2008年8月…って9年も前じゃん!
れんた
なんでこんなものが落ちてんの?
ゆりあ
多分、誰かの落とし物じゃないの?
ゆりあ
この新聞が私たちを出会わせてくれたんだね…なんちゃって!!!
そうやって笑った
ゆりあちゃんの笑顔が
おれとそっくりなのに
なんだかすごく可愛く見えた
れんた
でもさ、ゆりあちゃんって何年生?
れんた
この辺に住んでるならおれと同じ第三小のはずだよね?
ゆりあ
え?第三小なんて聞いたことないけど…私は南小の3年生だよ。
れんた
第三小を聞いたことないなんて…嘘だろー!からかうなよw
ゆりあ
え、本当に知らない。逆にれんたくんこそからかってなぁい?私のことー!
れんた
うーん…もういいや!
れんた
めんどくさいし!!w
ゆりあ
何それー!!まぁいいや!
れんた
…あ、帰らなきゃ!!!!お母さんに怒られちゃう
ゆりあ
お母さん、厳しいの?
れんた
うん、とんでもなくね…!特に門限には!!!おれ帰るね!!急にごめん
ゆりあ
わかった!!全然大丈夫だよ!また来てね!!玄関まで送るよ!
おれは外に飛び出して来た道を戻った
するとまたさっきと同じ
気持ち悪い感じに襲われ
ふと意識を失い倒れた。
次に意識が戻ると
俺の目の前に見覚えのある靴が。
あおと
あ!れんた!!お前大丈夫か??
あおと
今から救急車がくるぞ!!
れんた
え…?え?救急車が…?
救急車に乗せられた僕は、
救急隊のお兄さんと話をしながら
病院へ搬送された
救急隊A
大丈夫ー?名前は言えるかなー?
れんた
えっと、河野れんたです。3年生です。
救急隊A
まずはこれを飲んで。冷たい水だよ
救急隊A
多分君は熱中症だろうね。もうすぐ病院につくからもう少し頑張ってね
れんた
ごくごく…はい、わかりました。
救急隊A
熱中症になると、意識が朦朧とするからね。辛かっただろう。
おれはだんだん意識が戻ってきて
救急隊の人に
なんとなく『南小』のことを聞いてみた
するとお兄さんは驚いた様子で
救急隊A
今君の行ってる小学校はね、前は南小学校って名前だったんだよ。そんな昔のこと、どこで聞いたんだ?君は知らないはずだろう。
れんた
友達から聞いて…確かにおれ、知らなかった…
救急隊A
もう10年くらい前になるかな。お兄さんも南小学校出身なんだよ。
れんた
あ、あと、2008年8月18日の新聞が落ちてて、読んでたら急に…………
僕は新聞の文字が急に読めなくなったことも思い出して、お兄さんに話した。
救急隊A
…………。熱中症の症状かもしれないね。
れんた
……?
そしておれは病院で点滴をしてもらい
その後無事に家に帰った。
母
体調はどう?びっくりしたよー!ちゃんと水分取らないとね。わかった?
れんた
はぁい…ごめんなさぁい。
れいか(妹)
うー!ゔー!ぶー!
れんた
れいかは可愛いなー!よしよし!
母
まったく!調子いいんだから!
その後、おれは夕飯とお風呂を済ませてから自分の部屋の戻ると、恐ろしいことに気づいてしまった。
れんた
…え、あれ、おかしい
れんた
なんで、あの時、確かに
れんた
あのとき、なんであおとは家に帰ってなかったんだろう。それにあたりはすごく明るかった。
れんた
おかしい…
おれは少し不気味に感じて震えた。
その日は怖いながらも布団にくるまりながらなんとか眠りについた。
母
れんた、あんた、ゆりあを見たの?
母
あんた、ゆりあを見たの?ねぇ
母
答えろ
母
答えろ答えろ
母
答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ答えろ
れんた
やだ、なに、ねぇ、ねぇってば!!!お母さん、ねぇ!なに、やめて、やだ、やめてよ怖いよ
れんた
そんな子なんておれは
れんた
うわぁぁぁ!!!!!!!
母
どうしたの!?こんな朝から叫び声なんてあげて!!あおとくんがきてるよ!
れんた
はぁっ…んっ…はっ…ぁっ…
あおと
おーい!れんた!おっはよー!
れんた
はぁ…はぁ…夢か…夢でよかった…
れんた
あ、あおとぉぉ
あおと
うぉ!どうしたんだよぉーそんなに怖い夢見たのか?よしよしー
あおと
昨日心配したんだぜ?無事でよかった!
れんた
うん…怖かった
おれはあおとに抱きついて、
そのまま泣き続けた。
そして、変な新聞のことを話した。
あおと
その新聞、なんか気にならねぇ?お前が読んだ途端ぐちゃぐちゃに見えたんだろ?
あおと
その新聞ってさ、どこの新聞?
れんた
えっと、第三夕刊新聞だったかな…
あおと
図書館にいってさ、その2008年8月18日の新聞を見に行こう!
れんた
やめた方がいい!なんか、怖い。やめようよ。絶対にダメ。また倒れたら怖い!
あおと
なんだ!ビビりなやつだなー!
れんた
とりあえず着替えるから待ってて
おれは着替えてあおとと共に
駄菓子屋へ行った。
その日は特に何も変わりなく、
次の日も
日曜日だったから
ずっと家でダラダラしてた。
れんた
行ってきまーす!
母
はいはーい!行ってらっしゃい!
れんた
眠いなー月曜日ってやだなー
れんた
ん?あれなんだ…いじめ?
???
なんで学校の名前が違うの?
???
なんでみんな南小がわからないの?
高学年男子A
なんだよこいつ、やべぇんじゃねぇの。おいお前ら、もう行こうぜ?
???
えぇぇん…ひぐッ…んぐっ…
れんた
あ!!もしかして
???
あ!!!
ゆりあ
れんたくん!!!
れんた
やっぱり!!!ゆりあちゃんだと思った!
れんた
会いたかったんだよ!
れんた
実はあの後さ…
ゆりあ
それは大変だったね…ごめんね私がもっと体調に気遣ってあげれば…
れんた
ううん!大丈夫だよ!謝らないで
れんた
ていうか、あの日の無線の夕焼け小焼け、変な時間にならなかった?
ゆりあ
え、あの日って、れんたくんがうちに来た日でしょ??多分、普通の時間だったと思うけど…
れんた
そっか…そうだよね!おれが熱中症で少しふらふらとしてたのかも!
ゆりあ
そっかー…気をつけないとね!
れんた
うん!それよりもゆりあちゃん、なんで泣いてたの?揉めてたみたいだけど
ゆりあ
そう!あの人達、私と同じ登校班なのに今日、置いていったから、どうして置いていったのか問い詰めてたのよ!
ゆりあ
そしたらお前どこの奴だよとか言ってきたの!全く失礼な奴らよね。
れんた
登校班…?そんなのうちにはないと思うけど…
ゆりあ
え…?れんたくんこそなに言ってるの?そんなこと、あるわけ…
れんた
あと、南小学校は前の名前で、今は違うんだって救急隊のお兄さんが言ってたよ!
れんた
おれ何も間違えたこと言ってないよぉ…
れんた
周り見てみて!!誰も登校班でなんて行ってないでしょ?
ゆりあ
確かに、どうして?
れんた
まあ、勘違いとかは誰にでもあるよ!!きっと記憶違いとかじゃない??
ゆりあ
そ、そっか…それもそう…だね
ゆりあ
………………。
れんた
え!うわ!!!もう周り誰もいないし!遅刻する!急ごう!ゆり…
れんた
あれ…?いない…まさかおれを置いて1人抜け駆け?!
れんた
うぉぉぉぉ!全力ダッシュ!!
学校に着いたけど、ゆりあちゃん
らしき人はやはりどこにもいない
あの子は一体どこの誰なんだろう。
変なことばっかり言うし。
まぁ、いいか。
れんた
あれ、あおとは…?
れんた
あ、いた!おい、あおと!どうしたんだよ。いつも1番に話しかけてくるのに
あおと
あ、あ、れんた、あのさ、
あおと
お前…
れんた
なんだよ、もったいぶらず言えよー!
おれはもったいぶるあおとをくすぐった
でも、くすぐってもにこりとも笑わない
青ざめたままのああとの口からは
理解できない質問が飛び出した
あおと
あのさ、お前さ、