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半透明な君へ

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半透明な君へ

4 - 避けられて...なかった、?

♥

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2023年02月25日

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翌日

朝、学校に着くと少し騒がしかった

どこの馬鹿が盗撮なんてするんだろうね...

赤くんは呆れたような顔で座っている

僕はそんな赤くんの隣に荷物を持って席に座る

なにか、あったの...?

なんかこの学校で可愛い子を盗撮した写真をネットで売りさばいている生徒がいるんだって...

青ちゃん可愛いんだし、気をつけなよ...?

僕は大丈夫だけど、赤くんだって気をつけなよ...?

そう言っているとチャイムが鳴った

チャイムがなり止むのと同時に担任が教室に入り、その次に桃くんが入ってきた

桃くんは平然と席に荷物を置き座った

先生はそれを確認して口を開いた、

先生

何人か知ってる生徒もいると思うが、

先生

盗撮事件が校内で起こったため緊急朝会がある

先生

速やかに体育館シューズを持って体育館へ移動すること。以上

ものの10秒で終わったHR、

生徒たちは体育館へと向かい始めた

桃くんはと言うと、眠たそうにはしていたが、瞳はしっかりと開いていた

僕は、後ろに入っているカゴの中から僕の分と桃くんの分を取った

それを持って行くと桃くんはなんだかむすっとしていた

あの、さ、桃くん...?

恐る恐る声をかけると、彼はハッと目を見開いてから、僕と目を合わせた

あの、体育館シューズ、持ってきたんだけど...

あ、ごめん、ありがとう

考え事してたッ、

考え事?

そう聞きたかったが、桃くんは焦ったように体育館シューズを持って行ってしまった

結局、桃くんは朝会には来なかった

やっぱ僕、も桃くんに避けられてるのかな...

桃くんにとって余計なことしちゃったかな...

校長先生の長い話も僕の耳には全く入ってこなかった

桃くんには言いたいことが沢山ある...

助けてくれてありがとう

とか、

この間の古本屋さんにいた事とか、

僕のことを避けてることとか、

どうしてこんなに溜まってるんだろう...

"盗撮事件が原因で1週間活動禁止"

となって、僕は部活へ行く準備を完全に済ませたあと...

つまり、たった今知った

青ちゃん、朝会全然聞いてなかったでしょ...

馬鹿だなぁ...

僕はただ、縮まることしか出来なかった

ほんとに...みんな帰る支度してるのに...

そういえば人があんまりいない...

僕、部室の鍵戻しに行かなきゃ...

ごめん、俺今日用事あるから早く帰らなきゃ行けないんだけど...

先帰っても大丈夫...?

うん、大丈夫!

ごめんっ、ばいばい!(フリフリッ

フリフリッッ!!

(ちゃんと話聞いておけば良かったな...)

赤くんが教室を出ていったあと、僕は口をとがらせながら帰りの支度をした

はぁ...

鍵返しに行くのめんどくさいなぁ...

あっ!

芸棟の裏から回った方が早いや

あまり気乗りしないままバッグを肩にかけて教室を出た

気づけば教室に残っていたのは僕だけだった

みんな部活がないことを喜んですぐに帰ってしまったようだ

下駄箱に向かい一旦靴をとってから芸棟へと向かう

芸棟とは校舎とは別にあるから1度外に出る必要がある

日当たりも悪いし雰囲気が少し怖いからあまり好きでは無い

けれど、芸棟の裏に職員室があるから近道をするのによくこの道を使う生徒が多い

校舎と職員室は繋がっているけど、中から入ると遠回りをしないといけない

だから、1度外に出て直進した方が早い

芸棟にたどり着いた僕は、中に入るために上履きに履き替えようとした

その時、スニーカーが消えた

正しくは奪い取られた、の方が正しいだろう

後ろを振り返ると、そこには僕の上履きを片手に持った桃くんが立っていた

え、!?

桃くん...?

今日部活休みじゃないの?

驚いている僕とは正反対に、桃くんは落ち着いていた

あ、うん、先生の話聞いてなくて...、

間違って部室の鍵、持ってきちゃってさ、っ...w

そっか、じゃあ途中まで一緒に行こ?

俺も今保健室で昼寝して帰ってきたところだから

昼寝...、

そういえばこの前、保健室の先生怒ってたよ、桃くん...

(なんだ、偶然帰りが重なっただけか...)

(今気づいたけど、僕、桃くんと普通に話してる...)

(避けられてるわけじゃ...なかったんだ)

僕のうちにあったモヤモヤが一瞬にして消えてくのがわかった

ところが僕がそう思っているのも束の間

桃くんはじっと茂みの方を睨みつけて、わざと誰かに言い聞かせるように言った

最近、隠し撮り問題あったし、

この辺は人が少ないから

青宮も1人で歩くのは気をつけた方がいいんじゃない

そう言って桃くんは足元の草むらに隠されていた何かを思いっきり踏みつけ

僕を急かした

僕は何も聞けぬまま焦って中に入った

その後何故か桃くんも職員室まで来て一緒に鍵を返しに来てくれた

桃くんはさっきの不思議な行動には一切触れなかった

僕も今日の授業のことや部活のことなど、たわいもない話をしながら

そのまま校門に向かった

突然、桃くんが足を止めたのは校門を出ようとした時だった

ごめん、俺忘れ物したから芸棟戻るね、

じゃあ、また

僕が戸惑っている中桃くんはさっきと来た道を引き返してしまった

やっぱり桃くんの行動は不思議で読めない

𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩500

欲張ってもいいですか…| ‘ᾥ’ )

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コメント

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♡500にしてきました! 続き楽しみにしてまーす (*ˊ꒳ˋ*)

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