テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

お題に挑戦シリーズ

第35話 - 幽悩所（ゆうなんじょ）

100

2020年10月03日

#今週のお題

#自己満

捨てられた消しカスの化身

正隆

（突然だがこんにちは、だ）

正隆

（俺は【風間正隆】というものだ）
　　(かざままさたか）

正隆

（俺の仕事をみんなに紹介しようと思う）

正隆

（俺の仕事は簡単に言えば探偵みたいなものだな）

正隆

（しかし一風変わってるものである）

正隆

（探偵とは証拠などを見つけて犯人を見つけ出すというものなのだが…）

正隆

（まぁ俺にはそんな力ない）

正隆

（では何故探偵の真似事ができるのか？）

正隆

（答えは簡単である）

正隆

（俺は死者と会話が可能なんだ）

正隆

（その特殊な力を持ってるので殺人などで犯人を特定するのに雇われたりする）

正隆

（報酬の額もそれなりなものになってる…）

正隆

（一見すると得しかないように見えるがところがどすこい！）

正隆

（いや間違えたところがどっこい！）

正隆

（これ亡くなられた人がいること前提なんですよね）

正隆

（その亡くなられた方が現世に居ないと成立しないですし）

正隆

（現世にいたとしてもさまよってる可能性がめちゃくちゃ高いので）

正隆

（その人を見つけるまでが大変なんですよ）

正隆

（それだけでなく亡くなられた方によるんだけど）

正隆

（少し前の方ですとものすごいグイグイ来る人でして）

正隆

（ほんとにこの人亡くなったの？てなるくらい元気な人とかいるんですよ）

正隆

（いやー…俺困っちゃうよね）

正隆

（こんな仕事俺やりたくないけどさ）

正隆

（俺の出来そうな仕事これくらいなんだよ）

正隆

（だから渋々やってるんだけどさ…）

正隆

（今言ったふたつの要素も俺は嫌いなんだけどね？）

正隆

（1番は俺お化けとか無理なんだよな〜）

正隆

（苦手なものに限って才能開花とかあるな）

正隆

（人と話すの嫌いなんだけど接客のセンスは高いみたいな？）

正隆

（幽霊とお話できたりしますけど幽霊無理なんですよ俺はね）

正隆

（この要素が一番ダメなんだよ）

正隆

（でもな？嫌とかダメとか言ってたらさ）

正隆

（俺生きていくことできないのよ）

正隆

（だからこの仕事続けてんだけどね）

正隆

（さてちょっと長引くなってしまった俺の心の愚痴だけど）

正隆

（今実は依頼受けてるんだよね〜）

海斗

貴方が噂に聞く幽霊と会話出来る探偵ですか？

正隆

探偵と言うよりはどちらかといえば何でも屋みたいなとこですかね

正隆

私の生まれつきのこの力…

正隆

ものすごく胡散臭いですけれどホントの力なんですよ

正隆

一応お話は伺いますけれど俺にとって荷が重たいものは断らせてもらいますが？

海斗

お話というのは僕の自宅に何者かが居るということなんです

正隆

それは霊ではなくストーカーの1種ですね

正隆

俺じゃなく警察にどうぞ

海斗

違います違います！

海斗

明らかに人ではない何かなんです！

正隆

その根拠は？

海斗

毎日仕事から帰ると部屋がキレになってるんです

海斗

家の鍵はちゃんと閉めてますし、家に入れる人も限られてます

正隆

じゃあその限られた人が親切でやってるんだよきっと

海斗

合鍵を持ってる人達にその話をしましたが誰もこのことに関しては知らないと

海斗

ストーカーかとも思い部屋の中に隠しカメラを何台かセットしましたが

海斗

怪しい人物は僕の部屋に入って来てません

海斗

代わりに誰もいない部屋で洗濯物が干されたりなどの霊障と思えるものが…

正隆

その霊めっちゃ親切だからそのままでいいじゃん

海斗

得体の知れないものほど怖いものは無いんですよ！！

海斗

だからせめて僕の部屋にいる霊が悪霊なのかそうでないのかを確かめて欲しいのです

正隆

まぁその程度なら請け負いましょう

正隆

金額の方ですがこの程度なら1万と五千で

海斗

ちょっと高くないですか？

正隆

まぁ高くしましたし？

海斗

もう少しだけ安くは…

正隆

じゃあキリのいい2万にしましょう！

海斗

安くと言ったんですけど！？

正隆

ジョーダンですよジョーダン

正隆

1万でいいでしょう

正隆

今月は何とかなりそうですし…

海斗

もしかしてちょっとピンチなんですか？

正隆

まぁこーいう商売だからさ

正隆

胡散臭いと思われがちで入らないんですよ

海斗

なら、分かりました

海斗

今回の問題が解決しましたら僕は二万五千円きっちりはらいます

正隆

まじ！？

海斗

大マジです！

正隆

ならお兄さん頑張っちゃお♪

海斗

では、これが僕の部屋の鍵です

海斗

悪霊なのかそうでないのかを確かめてください！おねがいします！

正隆

任しときなさいって！

正隆

それじゃあ早速貴方のお自宅に案内頼みます

海斗

ここです

正隆

一人暮らしにしては少し広いですね

海斗

実はちょっと前まで彼女と暮らしてまして

正隆

訳ありで別れてしまったと？

海斗

永遠の別れですね…

海斗

彼女と僕は違う世界に今いるんです…

正隆

…亡くなられたのですか

正隆

これはすみません…

海斗

いえ大丈夫です

海斗

彼女の分まで僕は生きると決めましたから

正隆

お強いですね海斗様は

海斗

ウジウジしてるのなんてかっこ悪いですから

正隆

では、俺はそんな貴方を応援するためにこの部屋にいる霊について調べておきます

正隆

海斗様はご自分のお仕事の方に

海斗

ありがとうございます

正隆

行ったかな？

正隆

さて、それじゃあ早速やるか

正隆

隠れてないで出て来てくれよ

正隆

【彼女さん】

女性

私の事……見えるの？

正隆

あぁそりゃもうくっきりはっきりね

女性

さっきの話だと私を成仏させるみたいな…

正隆

そんなことはしませんよ

正隆

てか、そんな力は俺にないですし

正隆

あくまで俺は死者と話せるだけだから

正隆

話してこいつはヤバいなって感じたら、俺の友人に霊媒師いるからそいつに頼むだけ

正隆

別に害を与えないような霊はほっとくよ

女性

じゃあ私はここにいてもいいの？

正隆

全然構わないと思うけど

正隆

彼ちょっと怖がってるみたいだね

女性

うそ？

正隆

やっぱりそれに気が付かなかったか〜

正隆

彼氏さんは君の善意の行動が怖いみたいだね

女性

私の仕業って気づいてないの？

正隆

全然気づいてないね

女性

そんな…

正隆

まぁそんなに気を落とさなくていいって

正隆

俺に解決案がひとつある

女性

何をするの？

正隆

紙とペンを今俺は持ってる

正隆

ペンは持つことはできるよな？

女性

服とかも掴めましたから

正隆

じゃあ簡単な事だ

正隆

ここにいるのが君だってことを紙に書けばいい

女性

何を書けば？

正隆

君達2人にしか分からないことだ

正隆

俺のこの力は胡散臭いものだからさ

正隆

俺が書いたと思われる可能性が高いわけよ

正隆

その可能性を消しつつこの部屋にいる霊は悪霊じゃないと証明もできる

正隆

ほら？一石二鳥ってね

女性

分かりました！

女性

私たち二人にしか分からないことですね！

正隆

それが書けたら紙をおって俺に渡してくれ

正隆

安心しろよ？中身は見ないからさ

女性

分かりました！

それから彼女が紙に何かを書きそれを俺は受け取る

その後彼が帰ってくるまで雑談して楽しんでいた

海斗

ただいま帰りました

正隆

おう！おかえり〜

海斗

ここにいる霊の正体分かりましたか？

正隆

バッチシな

海斗

それで！？

海斗

それで悪霊なのかそうでないのか！？

正隆

それはこれを見て確かめてくれ

海斗

これは？

正隆

この部屋にいる霊からの手紙だ

海斗

そ、そんな怖いもの受け取れないです

正隆

安心しろ！

正隆

そんな怖いもの書いてるわけないだろ

正隆

中身は確認してないけど

海斗

なんで確認しないんですか！？

正隆

プライベート的なあれだからな

海斗

えぇ！？

正隆

まぁとにかく騙されたと思って見てみろ

海斗

わ、分かりました

海斗は恐る恐るその紙を見る

海斗

こ、これって…

正隆

内容は俺にはさっぱりだ

正隆

なんせ見てないからな

正隆

だが、これでこの部屋にいる霊が何者か分かったな？

正隆

それと俺がインチキ野郎じゃないこともな

海斗

は、はい！！

正隆

じゃあ約束のアレを

海斗

この際3万でいいです！

正隆

まじ！？

海斗

私にとってあなたはそれほどまでの事をしてくれたんですから

正隆

後で返せとか言われても返さないからな！

海斗

言いませんよそんなこと！

正隆

やった〜♪

正隆

じゃあ俺はお邪魔だから帰るぞ

正隆

その紙も必要ないし俺が預かっといてやる

海斗

ありがとうございます

正隆

お互い幸せにな

正隆は部屋を出て自宅にと帰る

その帰路で預かったあの紙の内容が気になってしまい中身を見てみる

大好きだよ　海斗陽菜

正隆

あ〜あ…

正隆

いい人生送れてんなコイツら

正隆

そのうち俺もこーいう人生のパートナー欲しいわぁ〜

幽霊と話が出来る人間がいる

その人間は巷ではこう呼ばれていた

幸せを運ぶ配達員と……

お題に挑戦シリーズ

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

100

1件

それなりに人気だったら連載化考えときますね(*^^*)（有り得んだろうけどね）

捨てられた消しカスの化身

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

お題に挑戦シリーズ

第35話 - 幽悩所（ゆうなんじょ）

作者の他の作品すべて見る

#今週のお題の新着小説
一覧

関連するタグ

お題に挑戦シリーズ

第35話 - 幽悩所（ゆうなんじょ）

作者の他の作品すべて見る

#今週のお題の新着小説一覧

関連するタグ

#今週のお題の新着小説
一覧