遊
...来ない

茜
だろうな

遊
何で⁉︎

茜
あんな訳分からんこと言われたら普通行きたくなくなるだろ

遊
私は本気だったんだよ⁉︎

茜
やっぱり一日くらいじゃどうにもならねーか。良かったな、また一つ賢くなったな

遊
...もう少し待つ

茜
だから待っても変わr

瑠流
良かった‼︎いた‼︎

遊
来たっ‼︎待ってt

瑠流
お願い‼︎どこかに隠れさせて‼︎

遊
え、ええっ?別にいいけど...?

瑠流
ありがと‼︎

彼女はそう言うと
急いで教室内で隠れられる
場所を探した。
瑠流
えーっと...えーっと...

遊
...あっ‼︎

遊
思い出した‼︎

私は“あること”を思い出し
黒板横にある本棚へ
手を伸ばした。
茜
ん?何やってんだ?

遊
ちょっと待ってねー...

遊
よし‼︎空いたよ‼︎

茜
本の奥に...空洞?何でこんなものが...

遊
早くここに入って‼︎

瑠流
わ、分かった‼︎

私はルルちゃんの手を引くと
その空洞へと気を付けながら
体を収め、本で蓋をした。
黒服の男A
もう無駄ですよ‼︎

黒服の男B
どこだ...?

教室の扉がガラッと開き
黒服の男2人が入ってきた。
茜
あん?何だお前ら

黒服の男B
失礼、この教室に桃髪の女子生徒が入って来なかったか?

茜
そんなん見てねーよ

黒服の男B
おい、本当にここに入ったのか?

黒服の男A
そ、そうです‼︎確かにここに入ったのを見ました‼︎

黒服の男B
すまないが少しこの教室内を調べさせてくれ

茜
それよりお前ら誰だよ。大声出すぞ

黒服の男A
わ、我々は瑠流様のお父様の部下で

黒服の男B
おい、馬鹿野郎‼︎そんなこと言わなくていいんだ‼︎

茜
瑠流様だあ?何言ってんだお前ら

茜
突然やって来て誰だか分からねー奴らが、好き勝手にアタシ達の放課後の時間を邪魔するんじゃねーよッ‼︎

黒服の男A
す、すいません‼︎

黒服の男B
...見たところ君達以外に人の気配がしないしな

黒服の男B
悪かった、行くぞ

黒服の男A
へ?で、でも

黒服の男B
お前が見間違えたんだろ

黒服の男A
ええ...そんなぁ...

黒服の男B
別の教室を探すぞ

茜
...おい、行ったぞ

瑠流
あ、ありがと...あれ?どうしたの、あの人...

遊
....

茜
ああ、コミュ症が1周回ってフリーズしてるんだよ。ほっとけ

瑠流
そ、そうなんだ...

茜
で?何でお前は父親の部下に追われてんだ?

瑠流
そ、それは...

茜
どうせ親に昨日の件がバレてお前が逃げたから追われたってだけだろ

瑠流
どうしてそれを⁉︎

茜
勘だよ勘

茜
おい、猫屋敷 瑠流。お前...

茜

茜
猫屋敷グループの総帥の娘だろ

瑠流
ギクッ‼︎

茜
わざわざ口で言うのか...

瑠流
ち、違うし‼︎

遊
てことは、お嬢様ってことぉぉ⁉︎

茜
うおっ⁉︎いきなり喋んなよ...

遊
え、お嬢様ってあのザマスとか使うアレ⁉︎

茜
アニメに影響され過ぎだろ

瑠流
...何⁉︎お嬢様の何がいけないの⁉︎

茜
別に責める気はねーけど...何ムキになってんだ?

瑠流
ムキになってない‼︎

遊
もしかして...それがいじめのきっかけとか?

瑠流
....

茜
図星だな

茜
つまり、周囲の人間の嫉妬だろ

遊
嫉妬かぁ...それは複雑だね...

遊
でも大丈夫‼︎どんなことがあってもさっきみたいに、私達“死研”が解決してみせるからさ‼︎

茜
あ?しけん?

遊
ああ、まだ2人には言ってなかったね

遊
今日からここは、文芸部ではない‼︎

遊
自殺や生きること、死ぬことについて考え、私達なりに答えを求める部活...

遊

遊
“死生観研究同好会”、ここに誕生だ‼︎
