ぶりっこちゃん

翌日

ﾀｯﾀｯﾀｯ

ｶﾞﾊﾞｯ

突然 後ろから誰かにハンカチで 口を塞がれた

私の口を塞いだ人は 体格からして男

この人はモモハの何なの？

モモハのその言葉を最後に 私は意識を失った

授業中

モモハから手紙が回ってきた

放課後、体育倉庫で待ってます ナオちゃんの秘密について 詳しく話しましょ

____

放課後

ｶﾞﾗﾗｯ

俺は体育倉庫の奥に進んだ

下にはマットが敷いてある

その時だった

ｶﾞﾗﾗｯ

ﾄﾞｻｯ

体育倉庫の扉が一気に閉まった

その音に反射的に振り向いた瞬間 誰かに押し倒された

目を開けると モモハが仰向けの俺の上に 股がっていた

モモハはスマホの画面を俺に見せた

どうやらテレビ通話を 定点カメラのように 置いているらしい

意識を失った後

目が覚めたら 知らない男性がたくさんいた

場所は多分 空き倉庫 兼 こいつらのアジト

そこからは地獄

キスを強要されたり

匂いを嗅がれたりした

学生だからか さすがにそれ以上は手を出さないが

それだけでも苦痛だ

男が口を近づけてくる

嫌だっ…

ミツルの声っ！

声の方を見ると スマホの画面にミツルがいた

テレビ通話？

男にキスをされた

ミツルの前で

長く 長く

ミツルの声が消えた

通話が切れたのか

最悪だ

ﾁｭｯ

モモハにキスをされた

気分が悪い

気持ち悪い

帰って口を洗おう

ｶﾞﾀｯ

ｶﾞﾀﾀｯ

モモハが鍵を持ち上げた

ｶﾞｼｯｯ

俺はモモハの肩を掴み 顎に手を当てた

ﾁｭｯ

モモハに

深く深く

キスをする

全ては

ナオを守るため