ロリップ
はぁ……せっかくお友達たくさん作ろうって、ジュエルランドに引っ越してきたのに……
自分
肩を落とし、元気なく帰っていくロリップ。
自分
でも、いつまでも落ちこんでばかりはいられません。
自分
ジュエルフェスティバルまで時間がないのです。
自分
その時、ちょうど出張占いの帰りのガーネットに出会いました。
ガーネット
あ、ロリップ。元気ないわね。どうかした?
ロリップ
私、サフィーのお店でお手伝いしてたんだけど、めいわくばかりかけちゃって……
自分
すると、ガーネットは言いました。
ガーネット
お手伝いかぁ。うちにも誰かいないかなぁ。まほうの勉強もしなくちゃいけないのに、占いの予約がいっぱいで手が回らなくって
ロリップ
え?お手伝いがほしいの?
ガーネット
ええ。今すぐいたら、いいなって
自分
ロリップの目がキランと輝きました。
ロリップ
ねえ、ガーネット、私にお手伝い、させてくれない?
ガーネット
ロリップが?わぁ、助かるわ。じゃあ、明日から来てくれる?
ロリップ
やったぁ!私、頑張る!
自分
翌日、ロリップは、花のこみちをぬけ、はりきって、ガーネットの占いの館に向かいました。色とりどりの花達、舞い飛ぶ蝶。
ロリップ
そうだ!ガーネットにお世話になるわけだし、お花つんでいったら、喜んでもらえるかも!
自分
ロリップはお花をつんでから、占いの館へと行きました。
ガーネット
じゃあ、ロリップ。まず、占いの基本を教えるわね
ロリップ
はい!
ガーネット
この水晶玉をじーっと見て、ジュエルフラッシュ!って唱えるの
ロリップ
ジュエルフラッシュ?
ガーネット
ええ。ジュエルペットのまほうの呪文よ。そうすると、自然に心のひとみが開かれるわ。そして、まほうパワーで、見えてくるはずよ……相手の未来が
ロリップ
うん!やってみるわ
自分
そう言って、ロリップは、水晶玉の前に座りました。
ガーネット
頑張って。集中するのよ、集中よ!
自分
ガーネットに言われ、必死に水晶玉を見て、集中し、呪文をとなえるロリップ。
ロリップ
ジュエルフラッシュ!
ガーネット
ほら、ロリップ。心のひとみが開くはずよ!
ロリップ
……
ガーネット
どうしたの?ロリップ
ロリップ
何も見えない……
ガーネット
がんばって!もう一度!
ロリップ
うん!ジュエルフラッシュ!ジュエルフラッシュ!ジュエルフラッシュ!
自分
ロリップは、何度も呪文をとなえ、心を集中させますが、何も見えません。
ロリップ
今度こそ、ジュエルフラッシュ……あ、あぁっ!
自分
思わず、水晶玉を落としてしまうロリップ。
ガーネット
あーっ!私の大事な水晶玉が〜っ!
自分
ロリップは、急いで水晶の下にすべりこみ、危機一髪のところで水晶をキャッチ!
ガーネット
あ……あぶなかった……もうこんなドキドキはたくさんだわ
ロリップ
ご、ごめんなさいっ!
自分
ロリップは、またへまをして、大事な水晶をわったら大変だと、ガーネットの占いの館を後にしました。
ロリップ
ガーネット、お手伝いさせてくれてありがとう
自分
と、来る時に花のこみちでつんできた小さな花束をそっと窓の花びんにさして……。
ガーネット
あれ?これは……
自分
ロリップの帰った後、ガーネットは花に気づきました。
自分
かざられていたのは、ガーネットと同じ色のピンクと赤のかわいいお花。
自分
ガーネットはロリップが置いていったのだとすぐ分かりました。
自分
水晶はわられそうになったけど、ロリップはやさしい子なんだな、とガーネットは思いました。