初兎との電話
稲荷 ほとけ
有栖 初兎
その日はいつも明るく元気な初兎ちゃんではなくとても暗かった
稲荷 ほとけ
有栖 初兎
この電話は5分ほどの間だった
僕はまた初兎ちゃんに出迎えてもらうのをすごく楽しみにしていた
初兎ちゃんが電話で泣いていた意味も知らずに
稲荷 ほとけ
るんるんで玄関のドアを開けた時いつも喜んで抱き着いてくる 初兎ちゃんの姿がなかった
おかしいと思いリビングに向かうと1枚の紙切れと初兎ちゃんのペットらびまるが机の上にぽつんとあった
らびまるは何やら初兎ちゃんに何があったか知っているみたいで 泣きながら紙切れを持って僕の足に抱き着いた
稲荷 ほとけ
らびまるから紙切れをもらい内容を見た その紙切れの内容は初兎ちゃんからの手紙だった
その紙切れに書いてあった事 いむくんがこの紙切れを見てるって事は俺はもう世の中にいない 最後の日まで言えなくてごめん 実は俺一ヶ月前に余命宣告を受けてて いむくんが帰る前の日が最後の日やった 出迎え。出来なくてごめん 俺から伝えたかったのはこれだけ らびまるをよろしくな 有栖 初兎
稲荷 ほとけ
その紙切れを読んだ瞬間僕は泣き崩れてしまった
稲荷 ほとけ
こんな事になるんだったらもっと早く伝えればよかった
『大好きだよ』って
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