舞蝶
本当は?
優
ん?なにが?
舞蝶
あんたたち、仕事は?
優
……。
舞蝶
……。
優
放り込んできt__
舞蝶
真面目にやれよ。
工藤
(言っていることは正しい…)
舞蝶
はぁ……
舞蝶
あの掟のことか……
工藤
おきて?
舞蝶
うん。
舞蝶
私の苗字、蝶夜の前は斎藤。
舞蝶
斎藤の前は工藤
舞蝶
3回、私は苗字を変えているの。
工藤
3回か…2回かと思ったな…
舞蝶
こいつらと一緒の苗字なんて
冗談じゃない。
冗談じゃない。
舞蝶
工藤にしたかったけど、
荒れに荒れてた時代に
変えた苗字だから、
かっこいい苗字にしたくて、
蝶夜にしたの。
荒れに荒れてた時代に
変えた苗字だから、
かっこいい苗字にしたくて、
蝶夜にしたの。
舞蝶
あと、お兄ちゃんにも
被害が及ぶと思ったし。
被害が及ぶと思ったし。
工藤
俺?
舞蝶
うん。
さっきも言ったけど、
荒れに荒れてた時代。
さっきも言ったけど、
荒れに荒れてた時代。
舞蝶
『伝説の蝶毒』ってあの頃は言われてたけど…
舞蝶
もしかしたら、苗字が伝わって『伝説の工藤』ってなっていたら、いつの間にかお兄ちゃんに聞き込みがくると思ってて。
舞蝶
念の為、工藤じゃなくて蝶夜にしたの。
工藤
なるほどな。
工藤
(頭いいんだな。)
工藤
(言っちゃダメだと思うけど、最初は頭悪いかと思った。)
工藤
(もしかしたら、東大まで行けたかもな。)
工藤
というか、掟ってなんだ?
舞蝶
斎藤家は、先日、お爺様が亡くなっているの。
舞蝶
次は誰を継ぐという話が一昨日行われたんだけど…
舞蝶
ちょっと厄介なことになっちゃってさ。
工藤
厄介?
舞蝶
分家の男、斎藤 修と修の弟、蓮に声かけられて、『継がないか?』ってさ。
舞蝶
本当は血の繋がりのある人達が継ぐそうなんだけど
舞蝶
あの日は話し合いの近くで友達と遊びに行く予定があったし、顔を出すだけでってことで、会議を顔出ししたんだけど…
舞蝶
私が継ぐ話になっちゃってさ。
舞蝶
私荒れてた時期のことを話したんだけど
舞蝶
『こんな可愛い子がそんなことすることないよ』って言われて。
工藤
うん……。
(あの時期の写真を見せたら解決するのでは?)
(あの時期の写真を見せたら解決するのでは?)
舞蝶
はぁ……
舞蝶
本音は継ぎたくない。
舞蝶
けど、こいつ(優)もいるし……
工藤
優さん?
なんでここで優さんが出てくるんだ?
なんでここで優さんが出てくるんだ?
舞蝶
このおっさん、弁護士でもある。
舞蝶
しかも粘着質。
工藤
(うん、厄介だ。)
工藤
妹が生きたいようにすればいいと俺は思っている。
工藤
しかも、もう天羽組の人間だ。
工藤
ヤクザの人間を後に継ぐことは難しいだろうな。
優
……なら、辞めればいいじゃん。
舞蝶
……。
舞蝶
私の気持ちはお構い無しなの?
優
そんな事ないよーん
舞蝶
……。
舞蝶
とりあえず、今日は帰って。
舞蝶
気分が悪いわ。
優
……。
譲
分かった。