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美波(みなみ)

(なんか勢いで公園に来てしまった...)

翔(かける)

えっと....

美波(みなみ)

と、とりあえず座りましょうか

2人は、時間をかけてベンチに座る。

公園で遊んでいた子ども達は別れの挨拶をし、各々帰っている。

沈黙の時間が続いていた。

美波(みなみ)

.........机

翔(かける)

え?

美波(みなみ)

私、嬉しかったんです。

美波(みなみ)

貴方ですよね?私の机に、メッセージ書いてくれてた人...

翔(かける)

...........もしかして

翔(かける)

..........美波....さん?

美波(みなみ)

はい。美波です。

美波(みなみ)

高橋美波です。

翔(かける)

翔(かける)

そうだったんだ..........

美波(みなみ)

でも、急に返事がなくなって

美波(みなみ)

その....心配になって

美波(みなみ)

私にとって、翔くんとのメッセージのやり取りは凄く楽しみだったから

美波(みなみ)

嫌われちゃったのかと思って、それで...

翔(かける)

........ごめん。

翔(かける)

最近、学校にもいってないんだ。

美波(みなみ)

うん。聞いたよ。

美波(みなみ)

それで更に心配になって

美波(みなみ)

気づいたら、ここまで来ちゃった...

翔(かける)

......心配してくれてありがとう。

翔(かける)

こんな自分なんかに

そういうと彼は、自分のアザに目を落とす。

私もそれを追うように、彼の傷だらけの腕を見つめた。

彼は私からの目線を避けるように、サッと腕を隠した。

美波(みなみ)

腕...どうしたの?

翔(かける)

カラスの鳴き声が大きくなる。

しばらく沈黙が続いた後、彼は諦めたように口を開いた。

翔(かける)

....今更、隠せないよね笑

翔(かける)

翔(かける)

実は俺、死のうと思ってるんだよね。

美波(みなみ)

...え?

翔(かける)

虐待自体のことは、小さい頃からのことだから慣れてるし

翔(かける)

親が自分に興味ないことも、知ってる。

翔(かける)

だから、早く一人暮らしがしたかったんだよね。

翔(かける)

離れたくても、離れられない状況がつらくて。

私は、ただ黙って聞いていた。

翔(かける)

だから、一人暮らしするためのお金をこっそり貯めてた。

翔(かける)

やっと、あと少しで一人暮らしができるってところまで貯めれたんだよ。

翔(かける)

翔(かける)

けどある日、そのお金が無くなってた。

翔(かける)

翔(かける)

全部だよ、全部。笑

翔(かける)

もー、本当に目の前真っ暗になって笑

彼は、自分自身を馬鹿にするように笑った。

切なくて、胸がきゅうっと苦しくなる。

翔(かける)

それで、俺親を問い詰めたんだよ。

翔(かける)

俺のお金、どこにやったんだって

翔(かける)

そしたら......パチンコやら、ギャンブルやらに使ったって.....

美波(みなみ)

.....そうだよね。

美波(みなみ)

翔、貯金頑張ってしてるって言ってたもんね...

翔(かける)

でも.......自分が頑張ってたことが全部無駄だったんだって

翔(かける)

それだけじゃない。

翔(かける)

親に暴力されて、頭打って

翔(かける)

さすがに限界感じて、この間病院行ったんだよ。

翔(かける)

そしたら..........

翔(かける)

大切な..........ところが切れちゃって...........

翔(かける)

もう.......バスケは..............

重たい空気が流れる。

この後は、言わなくても分かる。分かってしまう。

美波(みなみ)

そんな........

彼は、声を殺して泣いていた。

私は、どうすればいいか分からなかった。

それどころか、かける言葉もわからない。

分からない。けど、分かりたい。

ギュッと彼を抱きしめた。 力一杯に、抱きしめた。

美波(みなみ)

...............やだ

翔(かける)

え?

美波(みなみ)

..........死んだら...やだよ.....

美波(みなみ)

私、翔くんのこともっと知りたい。

美波(みなみ)

私、翔くんからの返事がない間、ずっと翔くんのこと考えてた。

美波(みなみ)

何してるかな、元気にしてるかな、どんなこと考えてるのかなって

美波(みなみ)

そればっかり考えてた。

美波(みなみ)

今日、初めて会って、こんな事言うのもおかしいって

美波(みなみ)

分かってる、分かってるけど

美波(みなみ)

美波(みなみ)

翔くんのことが好きなの。

恥ずかしいだなんて思いは、無かった。

ただ、伝えたい。それだけだった。

美波(みなみ)

だから、私は生きてほしい。

翔(かける)

翔(かける)

美波、ありがとう。

翔(かける)

翔(かける)

ごめん。

翔(かける)

本当にごめん。

お互いすすり泣く音が、公園中に響き渡っていた。

何時間経っただろうか。

辺りはすっかり暗くなっていた。

美波(みなみ)

......随分、時間経っちゃったね

美波(みなみ)

なんか....こんな時間までごめんね

翔(かける)

ううん、こちらこそ

翔(かける)

こんな時間まで付き合わせてごめん

美波(みなみ)

ううん、私がここに居たかっただけだからいいの。

なんとなく、心地よい空気が流れる。

翔(かける)

翔(かける)

今日は帰りたくないな。

美波(みなみ)

..........そうだよね

翔(かける)

なぁ、美波

美波(みなみ)

ん?

美波(みなみ)

どうしたの?

翔(かける)

翔(かける)

今日だけ、美波んち泊まらせてくれない?

私の好きは机から。

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