少し怖い話

気が付くと、俺は廃墟にいた

見覚えのある廃墟

それは、俺の家だった

俺の家が廃墟になっていた

そう分かる

所謂、明晰夢というやつだ

…玄関のドアがガタガタと揺れる

咄嗟に靴箱に隠れる

バンッ！

息を潜め、誰かを判断する

…知らない声、不審者だろう

足音が遠ざかり、もう一人入ってくる

…は？

それを何とか飲み込み、状況整理をする

隠れているのに飛び出しそうになるとはこれいかに

声が聞こえない

なのに聞こえているような不思議な感覚

声の主が認識できないのだ

声が二重にも三重にも聞こえる

何だったら口調もわからない

…埒が開かない

出ようと決心して一歩踏み出す

姿も認識できない

何にでも見えるのだ

気持ち悪い

だが、悪いやつではないと断言できた

…手を差し出される

このときは口調はこれだった

手を振り払う

不審者？が戻ってくる

だが、その台詞に違和感を覚える

隣の奴が認識されてないのがわかる

？が俺に飛びかかってくる

あっという間に首を押さえられ、腹を刺される

だが、首の痛みしかない

暗転…

ベッドから飛び起きる

パジャマは汗で濡れている

…ふと、首に違和感を感じる

鏡を見ると…

首には何かで押さえられた跡があった

バイルナ❗️