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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

―とあるSNS―

有志1

おいおい……こりゃどうなってんだ?

有志2

あいつ!星の子以外のイラストも、AIに食わせてるじゃない!

有志3

それどころか見て!このリアル寄りのイラストなんて……

有志3

明らかにAVのパッケージのi2iなんだけど!?

有志1

あっきんのヤツ、AI画像でも訴えられるってことを知らないのか!?

有志2

似ている点が多ければ、著作権侵害、肖像権侵害は当然

有志2

もしかしたら、パッケージに使われた女優さんから、名誉毀損で訴えられるかも

有志3

そうなったら面白、ゲフンゲフン、最悪だね

有志1

まったく……

有志1

はづきとかいうフォロワーも最悪だ、あっきんの味方ばっかりしやがって

有志2

どうする?こいつも燃やす?

有志3

いやいや、流石にはづきは燃やせないよ

有志3

だってあの子、無断転載も盗作も、な〜んもしてないもの

有志2

あ、ホントだ

有志2

それどころか、自己紹介以外何も投稿してないね?

有志3

フォロー欄を見たけど、今はあっきんしかフォローしてないみたい

有志2

でも、あっきんだけに興味があるわけじゃないっぽいね

有志2

過去のログから、コメントしあっていた人はいたみたい

有志2

だけど、全員非表示になってる

有志3

BANされてるのか、消されたのか分からないけど、何かしらの規約に引っかかったのかな

有志3

やっぱりこれ、さあ……

有志2

あ〜、確かに。奇妙だね〜

有志2

もしかしたら、なんてこともあるよね〜

有志1

なんだなんだ、どういう事だ?

有志3

有志3

……フレネミー

有志1

フレネミー?なんだそれは

有志3

『味方の振りをした敵』って言えば分かるかな

有志1

その敵とはづきがどう繋がるん……

有志1

有志1

まさか

有志2

そのまさか、かもよ

有志3

あっきんは敵を作りすぎた

有志3

無断転載から始まって、今やイラストどころか写真まで、無断でAIに使用している

有志3

その上あの自尊心の高さと、注意をガン無視する自己中ぶり

有志3

あっきんを恨んでるヤツは、当然いるだろうね

有志3

そればかりか、彼に罪を幾つも背負わせて、自分も一緒に裁かれる覚悟をした……

有志3

覚悟ガンギマリの『フレネミー』も、さ

通報勢が、着々と警察や文化庁への通報手続きをしてから、数日後。

―秋彦の自室―

秋彦は未だに、AIによる画像生成を続けていた。

秋彦

やっぱ、リアリティを出すなら実写を元にした方がいいな

秋彦

雑誌の写真、動画のパッケージ、映画の映像、ニュース映像……素材はたくさんある

秋彦

それに形だけの年齢制限を突破すれば、AVの写真だって使えるしな

秋彦

エロイラストを作るには、こういうアダルト系を使うと早いから、年齢確認がゆるいのは助かるー

秋彦

秋彦

お!この素材、当たりだ

秋彦

このパッケージの写真の女、性欲が強いです!って表情してるし

秋彦

これと前に生成したアニメ風イラストを混ぜれば、元にした写真がどれかなんてわかりっこない!

秋彦

それに何より、そいつに抱きつかれて犯されるって設定なら、より臨場感が出るだろう!

秋彦

よしっ、次の新作は――ん?

ふと、秋彦のスマートフォンから通知音が鳴る。自分の作品にコメントがついたのだ。

秋彦

見たこともないユーザーネームだな

秋彦

もしかして、新規のファン!?

秋彦

きっと前の作品だ!

秋彦

前の挿絵は力作だからな〜

秋彦

あれは確か……セラーノベルで実写投稿してるヤツの画像と、デックハブの女優の画像を合成して、アニメ風にしたんだっけ

秋彦

とりあえず、俺のファンになってくれそうなユーザーは歓迎だ!ウェルカム!

秋彦は興味から、そのコメントを見ようと通知に指を伸ばす。

晴れやかな笑顔でセラーノベルのアプリを起動した秋彦であったが、コメントの文面を見た途端、彼の表情は凍りついた。

秋彦

え、何、これ

秋彦

……俺が、犯罪者?

秋彦

イラストを無断使用?著作権侵害……は分かるけど、ショーゾーケン?

秋彦

……ふふ、アッハッハッハ!!

コメントの嵐の中、秋彦は笑う。

最初こそビビってはいたものの、コメントの内容はよく見れば全て似通っている。

勝手に画像を使わないで。

勝手に写真を使わないで。

その画像や写真は、君が好き勝手に使っていいものじゃない。

本来の作者である、私達の権利を無視しないで。

これさえ分かれば、どんな強い言葉でコメントをされても、秋彦の心はダメージを負わずに済んだ。

秋彦

そうか!こいつら皆、俺が好き勝手にイラストを作ってるのが、羨ましくて仕方ないんだ!

秋彦

だから権利が〜とか、自分達の物を勝手に〜とか、俺の足を引っ張るようなことを言うんだ!

秋彦

それに『許可してない画像を勝手に使わないで』って言ってもな〜?

秋彦

誰でもすぐ使えちゃう所に、イラストをアップする奴が悪ぃんだろ

秋彦

なんで文句言って来るのかねぇ〜?

恐ろしいことに、秋彦は自分が何故ここまで言われているのか、まるで理解していない。

コメントをする人々を嘲笑(あざわら)う秋彦だったが、ある1つのコメントによって、その笑みは凍り付いた。

アンチ?

あんた、自分のアカウント名とセラーノベルのワードを入れて、ブラウザで検索した方がいいよ

アンチ?

SNSであんたに好き勝手された被害者達が声を上げて、ちょっとした炎上騒ぎになってるからさ

秋彦

……は?

秋彦はセラーノベルのアプリを閉じ、検索サイトで、コメントされていた通りにワードを入れる。

そこには秋彦が長らく無視してきた、数多の創作者達の声……怒り、悲しみ、拒絶の声が並んでいた。

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