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にゃぽん
教室の端で私はベラの服の裾をぎゅっと握り締めていた
最近、ベラはどこか遠い
いつも私のことなんて何でもお見通しのはずなのに私の寂しそうな視線には気づかないフリをする
ベラルーシ
ベラルーシ
ベラはいつも通りの冷静な声で私の頭をぽんと叩いた
白い布で隠された片目の奥で彼女が何を考えているのか、勘の鈍い私には全然分からない
にゃぽん
にゃぽん
私は無理やり笑顔を作って答えた
依存心が強い私はベラの「ロシアが好き」という周囲の噂を聞くたびに胸が押し潰されそうになる
それでも、ベラのあの綺麗な両目を見たのは私だけだからってそれだけを心の支えにして耐えていた
だけど、その支えすら崩れる日が来てしまう
そんな日の放課後
私は忘れ物を取りに校舎裏の渡り廊下を歩いていた
そんな時、聞き覚えのある声が聞こえ私は足を止めた
ベラルーシ
ベラの声だった
私は、壁の陰からそっと覗き込んだ
そこにはロシアと並んで歩くベラの姿があった
ロシア
ロシアがベラの頭を優しく撫でる
その時、私の心臓はドキンと嫌な音を立てた
ベラがいつも右目を隠している白い布を自分から外して ロシアに見せていた
ベラルーシ
あの部屋でベラが私に言ってくれた甘い言葉が頭の中で ガラスみたいにパリンと割れた。
あぁ、そうか。ベラは隠し事をするのがすっごく上手なんだ。
みんなに「ロシアが好き」だと思わせているのがカモフラージュなんじゃなくて私に「にゃぽが特別だよ」って囁いていたこと自体が
ベラの何かの『計算』だったのかもしれない
にゃぽん
そんな光景を見た私の涙は止まらなかった
服の袖で拭って必死に顔を覆うがしゃくりあげる 声が漏れてしまった
ベラルーシ
物音に気づいたベラが少し目を見開いてこちらに駆け寄ってくる
両目揃ったベラの綺麗な顔
でも、今の私にはそれがなによりも恐ろしかった
ベラルーシ
ベラルーシ
いつも冷静で、落ち着いているベラが珍しく慌てたような声になっていた
私の手首を掴んで引き止めようと長い手が伸びる
いつもならその強い力に縛られることに安心していた
でも、今はもうその手が怖くてたまらない。
にゃぽん
私はベラの手を思いっきり振り払った
また信じたらまた裏切られるんしゃないかって
それがどうしようもなく苦しくって
ベラルーシ
ベラの片目が信じられないものを見たように大きく見開かれる
にゃぽん
にゃぽん
にゃぽん
ベラルーシ
にゃぽん
私はベラに言葉を言い放って背を向けて走り出した
私の頭の中はもう最悪の結末で満たされている。
ベラは最初から泣き虫で頭の悪い私をからかって遊んでいただけなんだ。
後ろからベラが私の名前を呼ぶ声が聞こえる。
私の短い足じゃすぐに追いつかれてしまう
追いつかれて、またあの綺麗な両目で「ごめんね」なんて理性的に言われたら
私はきっと
ベラを嫌いになることすらできなくなってしまう
長袖の中に顔を埋め、涙で視界をぐしゃぐしゃにしながら、私はただ、ベラのいない暗闇の中へと走り続けた
背中に巻き付く自分の尻尾が冷たくて、ひどく重かった