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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

高橋恭平

はぁぁぁ

高橋恭平

ほんま女子ってめんどくさいわ。

高橋恭平

最近の女子高生は嫉妬で成り立ってるん?

ゆうか

知らない。

ゆうか

知りたくない。

ゆうか

勝手にしろ。

高橋恭平

あいつとは違って

高橋恭平

ゆうかは冷めてるよなぁ~

高橋恭平

嫉妬せんっぽい人やな。

ゆうか

冷めてるのは相手が道枝だから。

ゆうか

他の人だったら猫かぶるわ。

高橋恭平

それ、

高橋恭平

遠回しに俺には本性見せてくれてるって事なんやな?

若干嬉しそうな道枝の顔に一発食らわし、

ゆうか

そんなんじゃないから安心して(ニコ

目の前で顔面を大事そうに包みながら俯く道枝。

高橋恭平

俺のイケメンさが消えるやろ!

だってよ。

もう一発いる?

ゆうか

それにしても……

ゆうか

なんでそんなに彼女欲しいん?

道枝と一緒にいて2年くらい。

道枝は、

気持ち悪いほどに彼女を作っている事に、

まぁ、違和感というか、

疑問?というか。

ま、

勝手だし、

聞かなくてもいいやって思ってたけど、

今日はなんか聞きたい感じ。

特に深い理由はないけど、

ただ単純になって聞けば、

高橋恭平

ん~

高橋恭平

暇潰し?

と。

髪を整えながら言った。

高橋恭平

ええ女は、

高橋恭平

俺を飽きさせんように必死になってんのがええねん。

高橋恭平

見てて楽しいっていうか……

ゆうか

……よく分かんないけど、

ゆうか

道枝がクソ男って事は再認識した。

ゆうか

ありがと。

高橋恭平

あれ、

高橋恭平

まさか嘘ついてええ事言えば良かった?

ゆうか

うん。

ゆうか

前言撤回しても無駄だからね。

高橋恭平

まぁ。

高橋恭平

ほんまは好きな人いるんやけどな~

ボソッと小さな声で呟いた道枝の声は

聞き取れなくて、

ゆうか

なんかいった?

と、聞けば、

高橋恭平

何でもないで!!!

そう言った後、

道枝の手が伸びてきた。

その手は私の頭に置かれた。

ゆうか

なにしてんだよ

ゆうか

クソ野郎。

高橋恭平

たまにはええやろ。

ゆうか

お前、彼女居ること忘れてる?

高橋恭平

安心し、

高橋恭平

彼女居る居ないのは、

高橋恭平

忘れないタイプやねん。

ゆうか

なら名前くらい覚えられるでしょ。

高橋恭平

数えきれんほど付き合ってきたんやで?

高橋恭平

同じ名前もいれば、

高橋恭平

2人目の彼女も作るから

高橋恭平

ごっちゃになんねん。

ゆうか

知らんわ。

ゆうか

なら作るな。

"そうすると、ほら、暇やん?"

道枝の考えは理解出来んけど、

これだけ。

「青春して良いことはない。」

高橋恭平

あ、せや、

高橋恭平

聞きたいことがあるんやけどさ、

国語の授業中。

いきなり後ろを向いたと思えば、

私に質問らしい。

教卓の前で授業を進めている先生にバレるかもしれないのに。

高橋なんて

背高いから尚更バレるやろ。

……あほやんか。

ゆうか

何?

高橋恭平

……何でゆうかは青春しないのかな~って。

ゆうか

……今更?

高橋恭平

今更。

確かに。

高橋と出会った頃から、

今の私は出来上がってて、

「青春はしたくない」

と、言ってきた。

青春を見ると、

どうも暑苦しくて。

なら、

クーラーのついた部屋で、

ゆっくりしてた方が

楽なんじゃないかって。

ゆうか

……ん~、

ゆうか

夏が嫌いだから?

それとは別に、

もう一個。

青春を嫌う理由。

もう一個の理由は、

誰も知らない。

きっと、

"あいつ"だけが知る

過去。

どこに居るかもわからない"あいつ"

でも、

"あいつ"が居ないからこそ、

今、こうやって、

脱力した日々を過ごせているんだと思う。

高校バンザイ。

高橋恭平

そんな軽い理由?

ゆうか

いけないの?

高橋恭平

いや、なんか、こう、

高橋恭平

もっとなんかあるんじゃないかって。

ゆうか

何事にも気力なしで生きてる私に、

ゆうか

そんな物、

ゆうか

あると思う?

高橋恭平

……ん~

高橋恭平

それもそうやな……

悩みが解決すると、

またくるりと体を前に向かせ、

背中が曲がり、

顔が下がって、

寝息をたてる。

こいつ、強すぎ。

自由気ままに授業過ごしすぎっしょ。

ゆうか

これは成績下げられること

ゆうか

間違いなしだな。

……

青春を嫌う理由か、

……

__"好きやで、ゆうか。"

目を閉じたら浮かび上がる、

あの光景。

一生見たくなくて、

一生思い出したくない

悪夢。

あれが無ければ、

今。

素晴らしい青春を過ごしていたのだろうか。

ゆうか

……いや、

ゆうか

ありえない。

やっぱり青春は嫌いだ。

ゆうか

青春なんて、

ゆうか

しなくていいでしょ。

わざわざ自分から動いて、

青春を求める"意味"がわからない。

青春なんて、しなくていいでしょ。

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コメント

13

ユーザー

急な道枝くんフィバーや

ユーザー

あ、読み返してまぁす 1番好きな作品だから★

ユーザー

みちえだっ!? たかはしっ!?

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