キヨ
キヨ
一人で月に向かって呟いているが 足がすくんで動くことができない。
キヨ
こんなに天才的な俺でも…
レトさんが絡むと、少し空回りしてしまう
キヨ
キヨ
ズボンのポケットへと手を突っ込み携帯を取り出す。
その明るいブルーライトには 23:52
キヨ
俺は譫言のように自分に言い聞かせながら家へと向かった。
きっと…
明日も…明後日も会えるから。
珍しく全開にしていたカーテンから朝日が射し込む。
なれない朝を起きるのは苦難の技だった。
けれどもあの人の顔が頭をよぎる
キヨ
俺は適当に服に着替えて出かけることにした。
拒否られてもいい。
なんだか、今回は胸騒ぎがするから
俺が実況をはじめたてのころの
あの遠い存在は嫌だから。
キヨ
流石に…疲れたかも…
全速力で家に向かって 早めに着いた。
ピンポーン
お願い…出てくれ…
『…はい。』
キヨ
キヨ
『…?!…キヨ君…?』
キヨ
『あー…帰って』
キヨ
驚きのことだった。そこまで言われるとは思ってもいなかった。
キヨ
『えっと…まあね』
キヨ
キヨ
『…………』
『あー…!もう!いいよ!』
ガチャ
直ぐに折れてくれる所は感謝だ。
こういう所にこの人の性格が出ているとつくづく感じて
軽い足取りで家へと入った。
レトルト
疑い深くこちらをじろりと睨みつける。
もー…目つき悪いなぁ…
キヨ
キヨ
キヨ
だんだんと声が小さくなってしまう
レトルト
レトルト
あぁ、息が詰まる…。
キヨ
レトルト
レトルト
そう言う反応になることを予想していた
だけど、ちょっとハイテンポで進めていく。
キヨ
キヨ
レトルト
キヨ
キヨ
キヨ
キヨ
長い沈黙の中その空気を破ったのは相手の方だった。
レトルト
レトルト
その言葉の先は…できれば聞きたくない
ねぇ、辞めてよ…
レトルト
レトルト
何か生温い水が頬をつたう。
これほどおれは
この人のことが好きだったんだ
その場から逃げたしたかったけど、足が言うことを聞いてくれない。
彼の顔を見ると俯いていて
さっきの言葉がいつもよりも鼻声に聞こえたのは気のせいだったのだろうか。
そう思って乾いてしまった水を拭った。
続
コメント
6件
レトさん絶対泣いてるじゃんもうあぁぁぁぁぁぁ!!!!!切ないよぉぉぉぉ!!!!
すいませんんんん読み切りになっていましたああああ