テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

息抜きでチャット小説書くだけ

一覧ページ

「息抜きでチャット小説書くだけ」のメインビジュアル

息抜きでチャット小説書くだけ

20 - イカれた熱に浮かされて_あをいろ

♥

32

2024年05月12日

シェアするシェアする
報告する

ヰロハは小さな呻き声を上げて、僕の手をきゅうっと握る。

顔を真っ赤にした彼は、荒い息を吐いた。

アヲ

─下がんないな

ヰロハ

ヰロハ

……あつい

アヲ

知ってる

ヰロハ

なんとかして

アヲ

無理

アヲ

毎回のことだけど、気を確かにしてくれ

アヲ

体調崩すと本性出てくるから

ヰロハ

…病気ぐらいわがまま言わせて……

うとうとしながら寝言のようにらしくないことを呟くヰロハ。

きっと寝ぼけて、夢だとでも思っているのだろう。

ヰロハ

…もっと近くに来ればいいのに

アヲ

移るからだめ

ヰロハ

嫌だ

ヰロハ

5センチだけでもいいから

アヲ

…はあ

アヲ

仕方がない奴だな

5センチにも満たないくらいほんの少し顔を近づけると、

熱がある割にはぬるい手が頬を覆った。

ヰロハ

…あ、冷たい……

ヰロハ

おでこ、くっつけていい……?

アヲ

だから移るって

ヰロハ

じゃあ手貸して

言われたままに右手を貸すと、

その手をヰロハの頬に当てられる。

ヰロハ

…きもちいいね

ヰロハ

…ふふ

ヰロハ

いつまでもこうしてたい…

ヰロハ

アヲの手、好き

アヲ

…は

熱のせいなのか僕に向けられた好意なのか。

弱々しく笑う彼の頬が、また一段と赤くなった気がした。

─というか、そもそも笑うなんて珍しい。

いつも仏頂面で本読んでる地蔵なのに。

意外な一面に、胸の奥に微かに心地よい締め付けを感じる。

ヰロハ

顔赤い

ヰロハ

…熱?……なんて─

ヰロハ

─ん、

薄い彼の唇に喰らいつくように、キスをした。

ヰロハ

…完全に、今ので移るね

アヲ

……だな

─僕も大概、熱でイカれているみたいだ。

ヰロハ

……ん

ヰロハ

ん"ん"……

アヲ

おはよう

アヲ

目ぇ覚めた?

ヰロハ

…ねえ

ヰロハ

俺さ、変な寝言言ってなかった、よね?

アヲ

え?

アヲ

なんでんなこと聞くんだ?

ヰロハは目を逸らして、ぽそりとこんな言葉を零した。

ヰロハ

…今ものすごく、幸せな…

ヰロハ

……アヲとキスする夢、みた…

アヲ

……はははっ

アヲ

あー、それかあ……

ヰロハ

変なこと言ってた……?

アヲ

ううん、違う

アヲ

本当にしたぞ?それ

アヲ

現実だよ

ヰロハ

…はあ?

ヰロハ

嘘だ、移るだろ?

ヰロハ

してる訳ないって、イカれてる─

ヰロハ

…んむ……

アヲ

……ま、僕今イカれてるから

ヰロハ

……またかよ、!

アヲ

怒れるくらい元気になったな

アヲ

次はヰロハが介抱する番だぞ

アヲ

くれぐれもキスしないように、頼むぞ?

ヰロハ

…もう

ヰロハ

ほんとイカれてる……

この作品はいかがでしたか?

32

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚