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これって続きのやつなんですか?!これ単体で読んでも普通にやばいです(? 涙ぼろぼろなって号泣ですね(?
密かに続きが出ないかなと楽しみにしていたので、嬉しかったです…。なんか今不思議な気持ちで1度離してしまった手を大人になった今でも後悔している赤くんと桃くんが最後のチャンスを掴んでこれから幸せになるのかなと思うとすごく表せない気持ちになりました。6%しかない充電で、焦っていた狭い心が100%充電されました。ありがとうございます。ブクマ失礼します
ブクマ失礼します🙇♀️
桃赤
今夜は帰さない_、
続きです
大学2年生の冬。
俺達は終電に乗るために
チラチラと雪が降る街を
静かに歩いていた。
いつもなら楽しく喋りながら
俺の歩くペースに必死に合わせる赤が
健気で可愛くて。
俺は華奢な赤に小幅を
合わせて隣を歩いて
君はニコニコ嬉しそうに笑って。
でも今日は
俺が1歩前をいき
君は少し後ろを歩いている。
しばらく経っても
赤が隣に並んでくる事はなかった。
「ママー!私サンタさんにお手紙書いたの!!」
「あら、そうなの?サンタさん、来てくれるといいわね」
「俺今年クリぼっちなんだけどぉお....」
「俺彼女できたw」
「はぁ!?裏切り者!!」
街ゆく人たちの
楽しそうな声が
街中に響いている
あと数日したらクリスマス。
この街も
ツリーや イルミネーションなどの飾り付けの
準備が始まっていて
忙しそうだった。
無言で歩く俺に
ぽつりとか細い声で
赤が呟く。
赤
手を少し伸ばせば
触れることの出来る体温。
彼の手は、きっと凄く冷たい
赤
桃
マフラーに顔を埋め
白い息を吐きながら
赤は苦しそうに笑った。
こんなにも近くにいるのに
遠く感じる。
赤
赤
赤
桃
君の''好き''と
俺の''好き''は
少し違ったのかもしれない。
赤
赤
赤
普通。
ふつう。
フツウ。
桃
赤
俺達は同性。
この国じゃ
世間の目だって
一緒になることも
難しいのは
俺達が1番よく分かってるはずだった。
俺は立ち止まって
俯く赤を見つめた。
桃
桃
桃
桃
彼はゆっくりと顔を上げて
瞳を滲ませた。
赤
赤
赤
赤
赤
彼は慣れた手つきで
俺の家の合鍵を
俺のコートのポケットに入れた。
赤
君を止める資格なんか
赤を幸せにする勇気がなんか
あの時の俺にはなくて。
ただ、
遠ざかっていく小さな背中を
見つめる事しか出来なかった。
あれから
赤のことを忘れる一心で
作った彼女は
山ほど居た。
でも、
甘ったるい匂いと
計算高い目が
気持ち悪くて
吐き気を覚えてすぐに辞めた
首をコテっとする仕草も
満面の笑みで笑う姿も
可愛い女の子がやれば
可愛く見えるはずだった。
でも、その度に彼を思い出して。
桃
あの時
アイツの冷たくなった手を握り
ごめんね
好きだよ
愛してるよ
そう伝えていれば
今でも俺の隣で
君は、
赤は
笑っていたのだろうか
あの時、
赤を幸せにする自信がなかった?
そんなの
弱虫なのはどっちだ。
押し寄せる後悔は
あまりにも全部が遅すぎて。
桃
君の笑顔が、 脳裏に焼き付いて消えないまま
何年か経って
黄からの高校の同窓会の
誘いが電話できた。
黄
桃
ただ単に面倒くさいし
急な仕事が入る可能性も高かったので
行くつもりなんてなかった。
黄
黄
電話越しに少しため息をついて
黄は呆れたように言う。
黄
桃
気づいたら
口が勝手に動いていた。
黄
彼はちょっと笑うと
静かに電話を切った。
黄
高校の同窓会。
足音がして、僕は振り返った。
桃
桃くんは
すやすや眠る赤を
大事そうに抱えて
愛おしそうに強く抱きしめる。
赤も赤で、無意識なのか
桃くんの首に手を回して
胸元に顔を擦り寄せている
それはそれは、
ほんとに仲の睦まじい
恋人同士にしか見えなかった。
黄
少し圧をかけるように念押しする。
もう親友の
泣く顔は見たくなんかない。
桃
桃くんは苦笑すると
少し緊張した面持ちで
バーから出ていった。
赤
ゆらゆらとゆりかごみたいに
揺れる体。
頬が少しくすぐったくて
ゆっくりと目を開けると
それはピンク色のサラサラの髪で。
桃
赤
何故か俺は桃くんに
おんぶされて
夜道を歩いていた。
あれ....なんで....
..........
....あぁ、俺飲み過ぎて、、
大人になっても
自己コントロールもできない自分を
思わず殴りたくなる。
桃
赤
桃
赤
桃
背中でじたばたする俺を
桃くんは子どもを叱るように言う。
赤
少し、だけなら....いいよね
俺は赤くなった顔を隠しながら
こっそりと桃くんの肩に
顔を埋めた
家に着き
挙動不審な赤をベットに下ろす
彼は落ち着かなそうに
ベットの端に座った
桃
赤
桃
赤
赤は俺と視線を合わせようとしない
それもそうだろう
付き合ってた頃には
彼が何回も訪れたこの家
....ベットにだって
それだけの思い出はある。
急に身体が暑くなって
胸が苦しくなった。
これを逃したら
次はない。
そんな俺は気づいたら
ぽつりと呟いていて。
桃
君の目が大きく見開かれたのが分かる
そのまま赤を腕の中に閉じ込めて
何度も何度も
ごめん
今でも好きだよ
愛してるよと
今度は間違えないように
ちゃんと伝えた。
赤
でも
君は相変わらず意地っ張りだった。
大粒の涙が
少し火照った彼の頬を濡らしていく。
桃
赤
赤
すると彼は俺の背中に手を回し
小さな手で、俺のシャツを握りしめた
赤
赤
赤
そう告げる赤はもう泣き止んで
期待に満ちた目で
俺を見つめていた。
赤
これは、
神様がくれた最後のチャンス。
桃
俺は噛み付くようにキスをしながら
赤を押し倒し、
彼と自身の指を絡ませた。
赤
桃
今度はちゃんと、伝えるから。
絡ませた手を
さらに強く握りしめる。
桃
この手を
もう離してはいけない__。
ℯ𝓃𝒹
え....なにこれ( ◜௰◝) 「続き欲しいです」 という声を貰ったので 悩みに悩み抜いて 書かせて頂きました。 くっそ長くなったし 思ってたんと 違ってたらごめんなさぁぁい! タップお疲れ様です