【 僕の世界で 】
森に迷い込んだ少年、ラウール。
霧が濃く、道はもう見えない。
パラっ、
ぱらぱら…ッ
雨が降り出し、身体がさらに冷え出す。
小さな身体を抱きしめながら、 道とは言い切れない道を宛もなく歩く。
ゴゴ.. っ
強風と大粒の雨が打ち付ける。
霧と言い、雨と言い、 自分の涙と言い、
全てが視界を遮っていた。
その時だった。
はっきりとは見えないが、 人影のような物が奥の方に見えた。
声を出そうにも、掠れて出なかった。
このままだと、遠くへ行ってしまう。
お願いだから.. 気付いて、
人影が風と共にこっちにやって来る。
良かった、気付いてくれたんだ。
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月の光に照らされる一人の男の人。
黒髪で、不思議な雰囲気を纏っている。
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自分が目の当たりにしている状況を 声に出すと、一気に感情が溢れ出た。
目がさらに霞んでよく見えない。
鼻は詰まり、声も出せない。
どうしようも無い状況だったが、 その男の人は微笑んでこう言った。
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ラウールはその夜、 一晩だけ泊めてもらう事にした。
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ばたんッ、
ガチャっ、
鍵が閉められた音がした。
それにしても、綺麗な部屋だ。
こんな広い部屋、 僕が一人で使っていい物なのだろうか。
大きなソファー、大きなテーブル、
ふかふかのダブルベッドまで。
部屋の隅々までが全て気になったが、
やはり、さっきの鍵の音が 特に気になって仕方がなかった。
気のせいだったかもしれない、
だけど、もし気のせいじゃなかったら。
この家から逃げないと、危険かもしれない。
ラウールはソファーから立ち上がり、 この部屋のドアを確認しに行く事にした。
あの男の人が帰ってくるまでにドアノブを回し、 鍵が掛かっているか確認しないといけない。
ラウールの元に、緊張感が漂う。
ドアノブまで、あと数センチ。
ガチャっ、
?
?
お盆に乗ったシチューを持った男の人が、 僕の顔を覗き込んできた。
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森に迷い込んだラウール。
しかし、彼の運命はもう、
目黒 蓮 によって 外の世界には戻れなくなっていた。
コメント
9件
だてさんかと思ったら、めめらう‼️ 最高です、続きが楽しみです‼️
マジで最高です!!監禁なんていくらあってもいいのでね(?) めめらうもいいし✨続きめっちゃ楽しみです😊
ウホウホウホ♡♡