シャブシャブ　獄中自叙伝

刑務所を出た後のこと考えて
資格は取りたいなと思ってる

刑務所の中、職業訓練を受ければ、自動車整備士、フォークリフト、調理師、　美・理容師、ボイラー・危険物、溶接系、クレーン玉掛、電気工事士などが取得できる

職業訓練を受けるには条件があり、俺はその条件を満たしている

職業訓練を受けることを希望している
残刑期が職業訓練に必要な期間を超えている
職業訓練に堪えられる健康状態
受刑態度が良好であり，改善更生の意欲が高いと認められる
適性検査の結果，職業訓練に必要な適性があると認められる
受験験しようとする免許又は資格の受験資格を有していること

刑務所の中での資格試験の合格率は高く、それも費用は無料だ

しかし刑務所によって実施している職業訓練内容が違っているから

まずは願箋にて申し込み、刑務所の審査を受け
受かればその職業訓練を受けれる

その場合、その職業訓練を実施している刑務所に移送されるのだが
他の施設に行くのは、他の受刑者にとってもハードルが高いが

俺の場合は、別の理由で、もっとハードルが高くなる
他の施設に移れば、恨みを買った組織からの報復が待っているかもしれない

近麻が仕掛けたおとり捜査とはいえ
俺との取引で利用されて捕まり、組も部下も家族も全て失って
落ちぶれた奴が、どこの刑務所にいるのかも分からない

俺にしたって、最後は近麻に同じように利用されて捨てられた

恨みはすぐに生まれるわけではなく
ある程度時間が経過して生まれる感情だろ

ひどい仕打ちをされ、憎しみがある程度時間が経過して
生まれるのが恨みだと思う

俺が資格取得のため、他の刑務所施設に移送され
そこに俺が潰した組織の者がいたら、そいつは思うだろ

それこそアウトレイジ「待ってたぜ、兄弟」

ようやく手の届く範囲、自分と同じ立場まで
落ちぶれてきたなと、殺されかねない