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結乃
ねえー！
春輝
なに
結乃
もうすぐバレンタインじゃん！
春輝
うん
結乃
欲しい？？
春輝
どっちでもいいけど
結乃
ええ…
結乃
（バレンタインくらい「欲しい！」って食いつくと思ったのに作戦失敗かー…）
いつも塩対応なLINE
そしてすぐに見抜かれる私の作戦
いつもの私達の会話
結乃
できたー！
お母さん
もっとここ可愛くしたら？
お母さん
ほら！ここにチョコかけてみたり…
結乃
おおー！可愛い！
結乃
(気合い入れすぎって思われないかなー…)
結乃
…っと。できたー！！！明日みんなに渡そー！！
結乃
(春輝は喜ぶかな)
～ 学校 ～
結乃
はい、これ
春輝
おー！あざーす！
結乃
うん！
結乃
(とりあえず渡せた…！)
ホワイトデーが楽しみだ
お返し目当てではないけど
やっぱり期待はする
琴
…で？無事渡したの？
結乃
渡したよー
琴
あいつホワイトデーとかくれるのかな…
結乃
流石に彼女だしあげないって事はないと…思いた…い…！！！
琴
最後自信なさげかよ
結乃
だって不安だし
琴
乙女か
結乃
永遠の乙女よ、私は
琴
なーに言ってんだか。明日貰えるといいねー
結乃
うん！
結乃
っしゃー学校終わった！
結乃
(春輝からまだお返しを貰えてない、学校帰りにくれるのかな…)
春輝
…でさー、面白くって
結乃
あ！春…
結乃
(あれ、帰った)
結乃
(あいつはホワイトデー知らない…？それとも貰うだけ貰ってお返しはしない主義なのか？)
何となくショックだった
結乃
まあー、いいか…。
結乃
ただいまー
お母さん
おかえりなさい
お母さん
ホワイトデーいっぱい貰ってるじゃない
結乃
あーうん
結乃
(友達からはお返し貰えても本命から貰えなきゃ嬉しくないよなー)
夜
家のチャイムが鳴った
お母さん
はーい、あれ、春輝くん？
結乃
ええ？？
結乃
(ちょうど恋愛ソング聴いてた…タイミングいいな…)
結乃
はーい
春輝
これ…
結乃
えっ
大きな紙袋を持った春輝
春輝
…これ、
結乃
えっ、あ、ありがと、う、
春輝
ん！！！
彼は早足で帰っていった
味の感想はないのか？など色々思うことはあったが
塩対応でクールぶっている彼が照れながら大きなクッキーを渡す姿は愛おしいと思った
あれから2年経つけれど今でも鮮明に覚えている
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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