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Nakamu
スマイル
Nakamu
スマイル
きりやん
今日はスタジオで音合わせをする日。
それなのにNakamuがスマイルの練習を見て、きりやんが歌詞の確認をする。
せっかく集まっているのに気づくと個人練習になっているのはいつもの事だ。
シャークんもそれを察して1人でドラムを叩き始める。
上達が早く初心者とは思えない程上手い。
俺はその音に合わせてベースを弾くのが好き。
シャークん
きんとき
ドラムとベースのリズムが同じ事に気づいたシャークんがこちらを見る。
俺が笑い返すと彼もニッと笑いシンバルを強く叩いて2人の音圧が上がった。
早い曲だから指を動かすのが大変だけど、その分明るくて楽しい。
シャークんも同じ気持ちなのかノリノリで髪がひょこひょこ跳ねていた。
もっと近くで彼の演奏を聴きたい。
そう思って俺がドラムの方へ近寄ろうとした時。
Nakamu
不意にNakamuの声が聞こえてピタリと演奏が止まる。
きりやんもスマイルも俺達の方を見ていた。
きんとき
シャークん
戯ける俺に対してシャークんは真面目な返答。
2人のテンポが少しズレる。
Nakamu
シャークん
きりやん
スマイル
原曲より遅くしたら少し違和感はあるけれど、これはこれで弾きやすいしシンセサイザーの音も綺麗に入って気持ちがいい。
でもシャークんは早い方が好きなようで段々スピードが上がっていく。
きんとき
シャークん
皆の演奏を邪魔しないようにドラムに1番近い俺が足を運んで耳元でこっそり教えてやれば瞬時に対応しテンポが戻った。
こういう所、凄いと思う。
Nakamu
きりやん
スマイル
Nakamu
きんとき
シャークん
楽器を置いてスタジオを出る。
シャークんの足音は俺に比べてリズムが早い。
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
自動販売機の前で足を止め財布を取り出す。
きんとき
シャークん
きんとき
緑茶のボタンを押し落ちてきたペットボトルを手に取って、ふとシャークんの方を向くと
心做しか頬が赤いように見えた。
シャークん
きんとき
シャークん
何をそんなに焦っているのやら。
俺の鼓動がテンポを上げる。
これは期待してもいいのかな。
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
視線を逸らしモジモジし出したシャークんを自動販売機に押し付けて逃げられなくする。
ここで逃したら有耶無耶にされて後悔すると思ったから。
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
どうにか抜け出せないかと目を泳がせていたシャークんだったが、やがて観念したようにゆっくりと口を開いた。
シャークん
萎縮している割に俺が出すあらゆる音を上げていくシャークん。
それってさ、大好きだと言っているようなものじゃない。
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
首を横に振る彼の胸に手を当て、ドクドクとシャークんの音を感じる。
きんとき
シャークん
2人の唇が重なり合う。
そしてまた、加速する。
END