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太宰が意識不明に なってから早1ヶ月、 短く思えて、中原にとっては とてつもなく長い時間だと感じていた。

太宰の側にいなければ 何時も不安を感じ、 その不安は毎日少しづつ 大きなものになっていった。

初めは与謝野女医の 言葉に励まされたが、 中原にもいい加減 限界が近づいてきていた。

??

お前のせいだ

そうだ

??

お前のせいで俺たちはタヒんだんだ

そうだ

??

お前なんかと関わったのが間違いだった

ごめん

??

暴力団の奴らなんかと関わるんじゃなかった

ごめん

タヒぬから、、 タヒんで償うから、、 太宰を連れていかないで、、

??

タヒんで償う?そんなのは逃げでしかない

??

お前はタヒぬな、精々生き地獄で苦しんでろ

、、分か、った、、

??

じゃあこいつも没収な

!!駄目、、だ

??

何言ってんだよ、此奴は被害者だぞ?
なんで此奴がお前と一緒に
苦しまなきゃならないんだよ

そ、、れは、、

??

んじゃあ、最後にお別れを言ってやろうぜ

治くん

、、、、、

治くん

バイバイ

"中原さん"

中也

バッッ

中也

ハァ、、ッ、、ハァ、、ッ、、

中原はベッドから飛び起きた。 身体中汗でびっしょりだ

中也

太宰、、っ、だざ、いっ、、

中原は恐怖と不安に包まれた

中也

(嫌だ、、嫌だ、、)

中也

(太宰までタヒんじまったらっ、
俺は、、俺は、、)

中也

、、、、

突然、中原は昔読んだ本を 思い出した。

作者は覚えて居ないが、 確かこんな物語だった。

主人公は、かつて 生活の為に悪事を 繰り返していた元悪党、 もう1人は凛々しく心優しい 青年だった。

2人は一番の親友で、 青年は貧しい主人公に 自分が営むパン屋の残り物を 何時もくれていた。

ある時、青年は強盗の 手によって○されてしまった

主人公は酷く悲しみ、 三日三晩泣き続けた

ある時、主人公から 天の囁きが聞こえてきた。

『青年を助けたくば、 己の命を身代わりとせよ』

中也

(『身代わり』、、、)

『身代わり』、 それがこの作品の名前だ。 主人公が命を掛けて青年に 恩返しをするという 感動と友情の物語だ。

??

少年を助けたくば、
己の命を身代わりとせよ

中也

!!

中也

する、、身代わりにする、、

物語の天の声と 同じ台詞が聞こえてきた。 勿論幻聴だが、今の中原に それが理解出来まい。

中也

俺の命ならくれてやるから!!
太宰を連れていかないでくれ!!!

??

、、、ならば、首を吊るがよい

中也

そもそも、今の状況と 物語の状況ば違うのだ。 青年は既にタヒんだ後だったが、 太宰はまだタヒんではいない、 根本的に間違っているのだ。

つまりこの声は天の声などではなく、 悪魔の囁きなのである。

与謝野さん

この子が生きているうちは───────

与謝野女医の言葉がチラつく

中也

ッッ、、

??

やれよ

中也

、!

再び幻聴が中原を襲う

??

お前は助けたいんだろ?

??

ほら、早く

中也

プツンッ

中原の中で、何かが切れた。

中也

、、トコトコ

??

、、それでいい

中原は黙々と首吊りの 準備をしていた

その顔はまるで、 全てから解放されたかのように、 不思議と穏やかだった。

いよいよ準備が終わった

中原は自分の首に ロープを引っ掛ける

中也

(これで、、これで、、)

中也

太宰は、、助かる、、

中原は、完全に幻聴を 信じきってしまっていた

??

そう、それでいい

中也

、、、、

中原は目をつぶり、 静かに首を───────

ピリリリリリリッ…ピリリリリリリッ…

静寂の中、1本の着信音が鳴った

中原の首には既にロープで 絞められてはいたが、 幸いにもギリギリ足は椅子に着いていた。

中也

、、、、

中也

(ガタッ

中原はロープを首から離し、 椅子から降り着信に応えた

中也

、、はい

国木田さん

"中原!今どこにいる!"

相手は同僚の国木田だった

中也

、、家だ

国木田さん

"病院から連絡があった"

国木田さん

"太宰が、目を覚ました"

治くんは保健室登校らしいです

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コメント

12

ユーザー

ぅぅぅぅ(இдஇ`。)太宰くん…… 生きてて良かったぁぁぁ(இдஇ`。) 中也も死んだらだめぇ(இдஇ`。)

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