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あと2日だ
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残りの2日間は片時も離れることなく過ごした
手を繋いで村を歩いたりもした
村の子が茶化してきたが逆に見せつけてやった
俺らの吹っ切れた様子を見てあの3人は何かを察したっぽかった
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じゅはちのいない世界で幸せを見つけるのは酷な気もするが
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そんな会話を恥ずかしげもなくして笑いあった
そんな姿を見て村の人達が微笑んでいる
この空気感が好きだった
俺だけじゃなくてみんなにじゅはちを、この村の救世主を覚えていてほしい
みんなの命も関係もその全てを結んだヒロインなんだから。
俺たちは夜もずっと話していた
しつこいくらいねだって1日だけ許してもらった
最後まで一緒にいることを
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それは時間遡行を生じて起こる矛盾のことだ
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謎が解けた瞬間だった
それからも俺たちは話をした
今の東京の写真を見せたり、遊園地などの娯楽施設の写真を見せたり
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こんな口約束が とても切なくて、悔しくて。
でもじゅはちが笑顔ならそれでいい
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それは俺が描いた絵と倉庫で見つけたイヤホン、音楽プレーヤーだ
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そうして話しているうちに眠気が襲ってきた
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その言葉と頬に感じた温かく柔らかい感触を最後に俺の意識は微睡んだ
翌朝起きると村は騒がしかった
どうやら祭りが行われるらしい
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隣にいたはずのじゅはちが居なくなっていた
寝た辺りの記憶があまりない
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家中探し回ったがじゅはちの姿はなかった
その代わり絶対見つからないような場所に古文書があった
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『1人の村人が、土砂崩れで亡くなった』
そこにはじゅはちの名前
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できることなら俺が幸せにしたかった
でもそれが叶わないならどこかで幸せにしてくれてればいいと思ってた
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あれだけ1人で頑張り続けたじゅはちが報われない?
じゅはちがしたことは歴史になんて残らないし誰もその少女がどれだけの重圧を背負っていたかなんて分からない
でもそこまで1人だった少女が最後まで1人というのはいくらなんでも酷すぎるだろう
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俺は「霧山神社」に走り出していた
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そこに居たのはいつもの4人だった
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その反応で古文書を俺から隠していたのはわかった
多分ニキくんも共犯だろう
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少し、いや結構怖い声になってしまった
ニキくんがなにか言いたそうなのが目に見えてわかるが何も言わずに従ってくれた
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だって
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あぁ、ほんとに覚悟してしまったのだな
よく見るとじゅはちの目元が腫れている
どれだけ苦しくて、辛くて、寂しくて、悲しいのかが伝わってくる
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そんな彼女を思い切り抱きしめる
きっと、こうなることはわかっていた
だから、送り出すしかない
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じゅはちの手は次第に社の戸へと伸びていく
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俺の呼び掛けはどこまでも虚しく
その感触を最後にじゅはちは、俺の前からも、この時代からも消えた