ふと目が覚めた 瞼を開けると部屋の中はまだ薄暗く、外もまだ太陽は出ていないようだ。 一昨年から使っているお気に入りの布団から数分格闘した後に脱出し、昨日が雨だったからなのか今だ肌寒い3月後半の冷気が就寝用の薄着に身を包んだ私を襲う
墨谷 恵子
墨谷 恵子
制服に着替えるために服を脱いだ時にくしゃみを一回挟み、制服を着たあとは朝にある小テストの軽い勉強をする
墨谷 恵子
ぼやきながらも勉強をもくもくと進めて朝の小テストに備えていく。 これが私…墨谷恵子の毎朝のルーチンだ
墨谷 恵子
この後下に降りて母親と自分の朝食と弁当を作り、その後学校へと登校する事を考えると朝からため息をついてしまうのは仕方があるまい
恵子の母…墨谷利子はれっきとしたキャリアウーマンであり、過去のパンデミックで父親をなくしてしまった10年前から私を女で1つで育てており、その苦労を恵子はよく知っているため少しでも恩を返そうと家事全般は恵子が担当している
墨谷 恵子
墨谷 利子
母は、私が起こさないと仕事に確実に遅刻してしまうくらい朝が苦手なのである
墨谷 恵子
墨谷 利子
こうも朝が弱い母をみているといつもの気丈な母は一体どこに行ったのかと微笑ましくなる
墨谷 恵子
墨谷 利子
母親の気の抜けた見送りの言葉を聞いた後に、カバンを持ち玄関から外に出る。
どうやら昨日の雨の影響で虹が出ているらしい。 しかも2重にかかっている。
墨谷 恵子
そう言いながら通学路を歩き学校に近付いていくと毎朝見るがいまだになれない建物が目にはいった
これはパンデミックの時に感染者の「治療」が行われた際に、前哨基地として使用されていた建物だ。 今の前哨基地はもっと先の方にあり、この基地は今は使われていないが、「治療」に使われていただけあって誰も人が寄り付かず、書いてもつかない状態で10年放置されている。
墨谷 恵子
そう陰鬱な気分になりながら歩みを進めていると、後ろから聞き覚えのあるやけに元気な声が聞こえた。
靖宮 遥
墨谷 恵子
後ろから急に抱きつかれ変な声が出た
墨谷 恵子
靖宮 遥
この元気溢れる少女は靖宮遥 私の数少ない友人の一人だ
墨谷 恵子
靖宮 遥
靖宮 遥
朝私が思っていたことと全く同じことを述べる遥を見るとクスッと笑ってしまった
???
靖宮 遥
彼は滝川修一郎 なんだかんだ小学校からの腐れ縁で今も仲良くつるんでいる親友だ
滝川 修一郎
滝川 修一郎
墨谷 恵子
滝川 修一郎
その言葉を聞いた瞬間私達は全力で学校へと走り込みをキメた
コメント
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ちょっとミスを起こしてしまい読みきりになっていますが連載ですので! ご迷惑お掛けして申し訳ございませんm(._.)m