ある日の転機。 それはとてつもなく唐突だった。
詩羽
♪~~~
詩羽
(あー、やっぱこの曲すきやわぁ)
角名とのデートの待ち合わせの時に ちょーっと歌ってたの。好きな歌手さんの歌
そしたらさ。
??
あの、もしかしてその歌𓏸𓏸さんのですか?
詩羽
え、あ、はい
なんか急に話しかけれて。なんかと思った
そしたら
??
やっぱり!
??
私、𓏸𓏸さんが所属している事務所の社長、胡桃と申します。
詩羽
え!あの事務所のですか?!
胡桃社長
はい!
詩羽
うぇぇぇ?!
詩羽
そんな方がなんで!
胡桃社長
素敵な歌声だなぁっと思いまして、
胡桃社長
良ければ
私の事務所でデビューしませんか?
詩羽
えぇぇぇぇ?!
詩羽
ゲホッ
詩羽
やべやべ
胡桃社長
大丈夫ですか?!
詩羽
ごめんなさい、驚いちゃって
え、なにこれ転機到来?!
これはもう、やるしかねぇ、
詩羽
ほんとにいいんですか、
胡桃社長
ええ!貴方の歌声はうちの事務所で活躍すべきよ!
詩羽
ぜひ!
胡桃社長
うれしいわ!そういえばお名前は?
詩羽
あー、宮詩羽で…
角名
ごめんまっ、
胡桃社長
あら
角名
…どちらさま?
詩羽
事務所の方
角名
え、なにうたはモデルでもしてたの?
詩羽
してないよ
詩羽
𓏸𓏸さんの所属している事務所の社長
角名
えっ
角名
だいぶ有名なところのお偉いさんやん
詩羽
そーそー
胡桃社長
えっと
詩羽
ごめんなさい、連れです
胡桃社長
あ、なるほど、お出かけのご予定でしたか。
詩羽
はい、
胡桃社長
では、名刺渡しておきますので、お時間あるタイミングでお電話おねいします!
詩羽
はい!ありがとうございます!
角名
それで、どうしたの
詩羽
スカウトされたァァァ!
角名
は?!
角名
え、あの事務所に?
詩羽
そーなの!あの事務所に!
角名
あの人本物?
詩羽
もちろん!写真見たことあるし、事務所の公式You𓏸ubeでも出てた!
角名
…よかったねぇ。夢叶えれそうじゃん
詩羽
うん!
角名
応援するからね。おれ
詩羽
えへへ、ありがと!
こんな転機来ると思ってなかったよね。
とりあえず、親と先生に!
詩羽
(ま、こうなりますよね。)
教師
宮、またか。
教師
何度言えばわかるんだ
教師
歌の道に先生は納得…
詩羽
(せーっかく親は理解してくれたのに??)
詩羽
(「いーよ。頑張りなね。」「応援してるで〜!」って言ってくれとんのに?)
教師
宮聞いとんのか?
詩羽
先生の意見っていりますか?
教師
…は?
詩羽
だから、私の進路決めるのに、先生の許可っていりますか?
教師
いやそりゃ
詩羽
別にいりませんよね
詩羽
べつに大学行かないってことでは無いですよ
教師
なら!
詩羽
でも推薦はうけません。
詩羽
推薦じゃなくても、先生が言ってるとこには行きたくないです
教師
なんで!
詩羽
なんでって
詩羽
先生の株のためになんで行かないのなんですか
教師
別に株のためじゃ!
詩羽
じゃあ私がどこいってもいいですよね
詩羽
私が事務所の育成所に行こうが、構いませんよね?
教師
はぁ、
教師
聞け宮
教師
お前があの大学に行けば、お前のその頭の良さが発揮される。
教師
それを棒に振るのか?
詩羽
…
教師
別に大学行きながらならないといけない訳では無いだろ
教師
まずは医者とかの資格を取ってから
美羽
ねぇ先生うるさい
教師
鈴原っ
美羽
詩羽の話きいてよ
美羽
ねぇーうたはー
詩羽
ほんとに。
詩羽
わたしあの大学より事務所の方がいいんです
詩羽
資格ならいきながらでも良くないですか?
詩羽
私は少しでも早く憧れの人と同じ場所に立ちたいんです。
詩羽
それを止める資格ないですよね
詩羽
先生が何を言おうともわたし推薦とか受けないんで
教師
親は!
教師
親は理解しているのか
詩羽
はいもちろん
詩羽
同意の上応援もしてくれるそうですよ
教師
…そうか、
教師
宮
教師
歌い手の道は厳しい。
教師
これは実際の体験談だ。
教師
他の人との蹴落としあいにもなるかもだ
教師
それでもか?
詩羽
…はい
詩羽
私
歌い手になりたいんです。
やっと見つけたから。
したいこと
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