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ズレてるのは私だけ…じゃなかった

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ズレてるのは私だけ…じゃなかった

1 - ズレてるのは私だけ…じゃなかった

♥

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2020年03月15日

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ヒナ

もう始まったかな~

私は足をプラプラさせて ブランコを揺らしてみる

3月16日 私の通ってる学校の卒業式の日

私は卒業生なわけで… でも、もう9時だと言うのに 居るのは学校ではなく 桜の咲く綺麗な公園

制服の中にはパーカーを着て 髪の毛は真っピンクに染めて 学校指定のリボンも 靴下も履いてない

いわゆる不良……? 私は認めないけど。

やりたいことをしてるだけ

ヒナ

もう帰ろっかな

卒業の日だからさ 同じ時間に桜くらい見れば?

ヒナ

あーぁ

ヒナ

真に受けた自分嫌いだわ

もういいだろ 公園を出ようとブランコから 飛び降りる

ハルト

おい

ハルト

どこ行くんだよ

ヒナ

アンタ来てたんだ

後ろを振り向いたら 超真面目なハルトが居た

私はアイツが嫌い

皆と同じ方向見て 決まった型に入ってて 皆に褒められて囲まれて

私と真反対だから

ハルト

せっかくの卒業式なのに

ハルト

なんで行かないんだよ

ハルト

お前の両親も__

ヒナ

……はぁ?

両親が何? 私の状況も知らないで

目の前にいる 私と違って幸福者のハルトを 睨みつける

ハルト

は?

ハルト

何か悪い事言った?

ヒナ

意味わかんない

ヒナ

両親とか言うけどさ

ヒナ

そんなの居ないから

ハルト

……。

ほら、そうやって黙ってさ どうせ可哀想とか思ってる

私は生まれつき可哀想な奴なわけ?

皆とズレて いつの間にか孤独になって…

何もかも常識のせい

そんな意識なかったら 私だって普通の子として 生きられたのに

ヒナ

もうほっといて

ヒナ

今後一切合わないわけだし

ヒナ

じゃね

イライラする心を抱えて 出口へと方向進路を定める

ヒナ

何?

手首を掴まれた

アイツがそんなこと出来るとは 思って無かったから ちょっとだけビックリした

ハルト

なぁ、

ハルト

ヒナの事好き

ヒナ

は?

ヒナ

何言ってんの?

私の事散々傷付けて なにが 好き だよ

てか、軽々しく言うなし 腕を払おうと手首を 動かそうとした

ハルト

ごめん

ヒナ

今更遅い

ヒナ

早く離してよ キショい

ハルト

俺本当は

ハルト

記憶力がちょっと良いだけでさ

ヒナ

何?自慢とか興味無いし

ハルト

落ち着いてないと

ハルト

自分の言いたいことしか言えないんだよ

ハルト

兄ちゃん賢くてさ

ハルト

スポーツも凄くて スカウトも来て

ハルト

でも俺は平凡で

ハルト

親は俺と兄ちゃん比べて

ハルト

俺自身には1ミリも興味なくてさ

ヒナ

………

いつの間にか 手首は離されてた

いつでも逃げられる状況 でも逃げる気にはなれなかった

この人も皆とズレてる人だ

なんて仲間意識 持っちゃったから

こんなのバカバカしいのに

ハルト

それでも俺を見て欲しくて

ハルト

兄ちゃんに勝てるわけないのに

ハルト

バカみたいだろ……?

ハルト

ほら、早く笑いなよ

ハルト

お前なんか何が生きがいってさ

ヒナ

馬鹿なの……?

ハルト

だろ?

ヒナ

自分の事けなして

ヒナ

何が楽しい?

ハルト

え?

ヒナ

良いよ

ハルト

え?何が?

ヒナ

は?覚えてないの?

ヒナ

す、好きとか勝手にボヤいてたくせに このポンコツ

ハルト

え?いいの?

ハルト

こんな僕だけど。

ヒナ

私がアンタが良いって言ってんの

ハルト

僕、ズレてる

ヒナ

ブレてる奴の方が良い

ヒナ

どんな真面目よりもアホがいい

ヒナ

天才よりもポンコツが良いの

ハルト

なんか褒められてる気しない

ヒナ

褒めてないよ 多分

ハルト

なぁ、あっち行こう

ヒナ

はぁ?

ヒナ

もう桜なんてどうでも良いし

ヒナ

ちってくる花びら邪魔じゃん

ハルト

何言ってんの…笑

ハルト

しようよ!

ヒナ

え?何を?

ハルト

僕とヒナだけの卒業式!

ヒナ

本当に真面目…

ハルト

ポンコツの方が良いです

私たちは綺麗な桜の木の下に 2人で立った

今からどんな 行為をするのか

何を言うのかなんて 決まってない

でもそれが私達だから

ヒラヒラ舞う花びらは その時だけ綺麗で

見た目とは違い 弱い桜の花はどこか私達に似てた

でも私達は幹のように どっしり構えてるから 何があってもブレるつもりなんて 全く無い

ハルト

お前ってロゼに似てる

ヒナ

前の恋人?

ハルト

んー? 猫だよ

ヒナ

やっぱ変人だ

ハルト

俺らがだろ?

そのうち直ぐに別れる気がしたのは こんなズレてる奴にも 一生言えないや

❦ℯꫛᎴ❧

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