♥️
…何でこんなゲームに参加したんだって💙ちゃん聞いたよね?

💙
うん

このゲームに来て間もない時、何も言わない…
今思えば何も言えなかった♥️くんに僕はそんな疑問をぶつけた
♥️
💛くんとの約束もあったし、使命感もあった魔王にならない俺が巻き込まれた人を1人でも救わなきゃって…

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でもそれだけじゃなかった。俺は俺のためにここへ来てた。ここに来て確認してた

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確認…?

♥️
このゲームの世界がある限り💛くんはやっぱりいたんだって確かめられた

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っ……!

♥️
現実では誰も💛くんのことを覚えてないし、💛くんが痕跡も全部消えている。本当は💛くんはいなくて俺の妄想なんじゃないかって俺自身も疑う瞬間があった

♥️
この世界にもう一度来たら💛くんはちゃんといたんだって思えた

💙
でも…そんなの

💛くんがいないってことを確認してまた絶望するだけなのに…
💙
……

💛くんが確かにここにいたとしてもそこに待っているのはここで💛くんを失った絶望
不毛だとわかっていても、絶望するとわかっていても💛くんを思い出すために♥️くんはこの世界に来てこのゲームの被害者を減らしていた
♥️
ここにしか、💛くんがいたって痕跡がない💛くんを忘れたくなかった誰も💛くんをおぼえていなかったから。そんなのさみしすぎるから…

💙
♥️くん大丈夫だよ

♥️
何が…?

💙
💖くんは💛くんのことを忘れてない

♥️
……え?

💙
友達といても時々寂しいって言ってた。僕もぼっちだけど♥️くんから💛くんの名前を聞くとその時の気分になる欠落感っていうか、そのうまく言えないんだけど…

♥️
っ……!そう、だったんだ…!ポロポロ

♥️
…💖くんは当然だけど💙ちゃんも💛くんと仲良かったからね

💙
僕が…?

♥️
うん、すごく気が合ってた。本当に仲良くて俺、複雑だったよ。

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だから💙ちゃんに1回聞いたんだよ

♥️
💛くんのこと好きなの?って

♥️
そしたら…

💙
ないよ

なのに即答してしまう。
♥️くんと仲がいいと言われるように💛くんと仲良かったのだと言われることに違和感もなかった
♥️
うんwその時も今みたいに食い気味で否定してたよ

💙
それに僕は…

♥️
わかってる。っていうか知ってたよ

♥️
俺達から見れば丸わかりだったよ

♥️
だから💙ちゃんには俺みたいな思いはして欲しくないんだよ

♥️
絶対

💙
…しないよ💖くんを連れ戻して現実の世界に戻る

💙
そのためのような方法はまだわかってないけど…

💙
その剣は…使えない、使わない💖くんを消す訳にはいかないから

きっと何か方法がある
第1💖くんを倒すなんてできるはずがなかった
♥️
うん…そうだね、別の方法を探さなきゃ

優しく笑う♥️くん
1年前までは何でもなかった♥️くんのその顔がひどく懐かしく思えてしまった
♥️
こんな風に💙ちゃんに💛くんのことを話せる日が来るなんて思わなかった

💙
バーカ遅いよ

♥️
うんバカだったねw

♥️
ありがとう💙ちゃん

♥️
先輩と🧡くんどこまで行ったんだろう?

💙
たぶん先輩が気を利かせてくれたんだよ

♥️
そうだね

今なら♥️くんと二人だ。
🧡くんもいない
今なら先輩に聞かれたくないことを話せる
💙
ねぇ…💜先輩ってどんな人?

♥️
え?どしたの急に

💙
いや、僕あんまり知らないから。もちろん名前は知ってるけど…

♥️
有名人だもんね

♥️
頼りになる人だよ

♥️
それに…人が弱ってる時に手を差し伸べてくれる人だよ

💙
じゃあ…♥️くんも手を差し伸べられたの?

♥️
うん。このゲームのこと誰にも言えずに悩んでて…💜先輩はそんな俺に気づいて何も聞かずに生徒会に入らないかって…

💙
………

♥️
💙ちゃん?

💙
僕だって、♥️くんに何かあるって気付いてたでも…何もしなかった

♥️
もういいよって言っても💙ちゃんは気になるんだろうけどうけど、

♥️
あの時は俺も💙ちゃんだけには気づいて欲しくなかったから避けてたんだよ

♥️
ごめんね

💙
何で♥️くんが謝るの

♥️
💜先輩は人の痛みに気づいてくれる、そんな優しい人だよ

💙
でも…

♥️
💙ちゃん?ねぇどうしたの?

先輩のことを信じ切ってる♥️くんにこんなことを言っていいのかな
💙
僕のあの人に助けられたし、♥️くんが言ってることも本当だってわかってるだからこそ言いたくないんだけど…

💙
でもあの人の言動が僕、どうしても気になって…

♥️
気になるって、何が?

💙
あの人僕に言ったんだよ『楽しんでる』ってあんな状況で自分を奮い立たせるために言ったんだと思ってた、けど…

先輩の冷酷な笑み
どうしてもあの笑みが脳裏にこびりついている
💙
魔王を倒した時も笑ってたんだよ楽しそうに冗談だったのかもしれないけど…

♥️
そんなこと…気のせいじゃ…
