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鬼神丸
蓮爺
蓮爺
なんじゃ？
鬼神丸
僕の持つこの武器で勝てますかね…
蓮爺
練習用の木刀ではどうだろうなぁ…
鬼神丸
やはり真剣で…
蓮爺
何も相手を殺せば平和がやってくる訳でもない
鬼神丸
？
蓮爺
世の中には活人剣という考え方がある
鬼神丸
活人剣…
蓮爺
まぁ、平たく言えば人を活かす剣だ
蓮爺
だがこれは悪人も活かすという意味ではない
蓮爺
あくまで剣は悪人を斬るもの
蓮爺
しかしそれと同時に人を生かすことも出来る
蓮爺
その両者の考え方を交えたのが活人剣
蓮爺
そう捉えてもらって構わないじゃろう
鬼神丸
僕が扱う木刀と何か関係が？
蓮爺
木刀と言えど生き物を殺すことは出来る
蓮爺
更に言えばお主に渡したその木刀
蓮爺
元となる木材は神木を使っておる
蓮爺
それを加工したのはワシじゃが
蓮爺
その辺のなまくら刀より実は切れ味がいい
鬼神丸
木、なのにですか？
蓮爺
ものは使いようじゃよ
鬼神丸
はぁ……？
蓮爺
気に食わないようならワシの刀をくれてやろうか？
鬼神丸
いえ……
鬼神丸
今はまだこれで大丈夫です
蓮爺
そうか…
蓮爺
蓮爺
そろそろ奴らの根城に着く
蓮爺
構えておけよ？
鬼神丸
分かりました
蓮爺
一応和解を試みるがダメであった時
蓮爺
瞬時に動けるようにしておけ
鬼神丸
はい
蓮爺
では行くぞ
〜霞祠の洞窟〜
蓮爺
蓮爺
いやぁ済まないねお主たち
鬼
！！？
蓮爺
少し道を尋ねたいんだが……
鬼
鬼
おい爺さん
蓮爺
なんじゃ？
鬼
俺らを見てなんともねぇみてぇだが…
蓮爺
すまんなぁ
蓮爺
歳のせいで目が悪くてよく見えんのじゃ
鬼
ほぉ？
蓮爺
それより道に迷ってしまって
鬼
何処に行きてぇんだ？
蓮爺
ハテ村というところなんじゃが…
鬼
へぇ？
鬼
そいつァ奇遇だな
蓮爺
はて？なんのことですかな？
鬼
実は俺らァその村を襲おうと計画してたんだよ
蓮爺
お、襲う！？
鬼
人間風情がでかい顔して世を歩き回ろうって
鬼
俺らからしたら邪魔なんだわ
鬼
だから世の人間達に見せしめとして
鬼
そこの村人たちの首を狩ってやろうかなって
蓮爺
し、しかし何も全ての人間を敵に回さなくとも……
鬼
人間って生き物が憎たらしいから消すんだよ
蓮爺
わ、和解の道はないのかのぉ……
鬼
残念だがねぇな
鬼
爺さんにも悪いが消えてもらう
鬼
老い先短いんだ今死のうとあと数年で死のうと誤差だろ？
蓮爺
蓮爺
和解は無理か…
鬼
あ？
瞬間先程まで付いていた杖を構え、刹那の如くその鬼の背後に立つ
蓮爺
やはり上手くは行かないようになっとるわ世の中は…
鬼
じ、ジジィてめぇ……！！
蓮爺
あぁお主もう何も出来んよ
鬼
はぁ？
蓮爺
腕を見てみぃ
鬼
鬼
うぁぁぁぁぁぁぁ！！？
鬼
お、俺の腕がァァ！！？
蓮爺
時期に身体も崩れるかのぉ
鬼
て、てめぇは…いっ………た…い……
蓮爺
無駄に長く生きとる爺さんじゃよ
斬られたことに気づかなかったその鬼は己が斬られたと自覚した後斬られた傷から大量の血を吹き出してその場に崩れる
鬼神丸
鬼神丸
は、蓮爺そんなに強かったのか…
蓮爺
そうでも無いぞぉ？
蓮爺
たまたま相手が油断していたそれだけじゃ
鬼
鬼
人間共が俺らに歯向かうってのか！？
蓮爺
よし、鬼神丸
鬼神丸
はい
蓮爺
生かすも殺すもお主の腕次第
蓮爺
見せてみろその実力を
鬼神丸
出せる全て蓮爺に見せます！
鬼
あんだァ？このガキは……
鬼
鬼
！！
鬼
額に角…お前俺らと同じ鬼……
鬼神丸
ごめんね少し違う
鬼神丸
僕は人との和解を望んでいる反乱分子の鬼さ
鬼
！？
目の前に立つ鬼は少なくとも3mはあるがその巨体を目の前に鬼神丸は1歩踏み出し木刀を下から上に切り上げる
その時発生した風が真空刃となり鬼の強固な身体に傷をつける
鬼
ば、馬鹿な！？
鬼
貴様の持つそれは木刀では……！！
鬼神丸
ただの木刀じゃないよ
鬼神丸
僕の使う木刀は僕の想いが込められた木刀だ
鬼神丸
誰かを生かすも殺すも僕のさじ加減
鬼神丸
蓮爺の話した活人剣ってやつかな
鬼
こ、このガキがァァァァ！！
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