この作品はいかがでしたか?
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窓から見える月はとても綺麗でした。
吸い込まれそうな黄金
何も言わず輝き続ける
何処と無く懐かしい気がするのは気の所為なのなのだろうか
……気にせずに今日も眠ろう
冷たい風が部屋を包み込む
窓を閉め 寝具に入れば私は深い眠りに就いた……
はずだった。
em
気が付くと暗い空間。
ただ一人横たわっていた。
em
見渡す限り暗黒が続いている
em
先が見えないこの空間はとても私を不安にさせる
em
不安な気持ちを抱えながら歩く
歩かなければならない
何があろうとも
私は前に進む
歩き初めて数分
私の目にある物が飛び込んできた
眩く輝く青色の光
それを纏った……
em
かつて憧れた蝶
美しく 個性のある虫
……
蝶はヒラヒラと先に進む
私を置いて
em
口からそんな言葉が零れていた
蝶を追いかけ走る
走って
走って
気がつけば……
明るい光が私を包み込んだ
……━━━━━━━━━━━━?
━━━━━━━教
━━━━━━━━━━授?
━━━━━━━━━━━━教授?
em
ここは……?
何処……
em
目の前に居る少女は
長く伸びた金色の髪
紫の澄んだ瞳
この特徴が当て嵌る人物は1人……
em
紫
紫
em
……夢なのか?
彼女がいる
となるとここは……大学か?
……懐かしいなぁ
紫
em
紫
気付けば目からは涙が流れていた
em
紫
ニヤニヤ笑いながらこちらを見ている
em
紫
em
紫
em
紫
em
それからは他愛のない話
紫君のいつもの質問
私のいつもの答え
珈琲を2人で飲みながら 受け答えが続いた
今 とても幸せだ。
紫
……君は教授で呼ぶのか先生で呼ぶのかはっきりさせてくれ……
そのツッコミは置いとこう
em
紫
em
はい、と言って渡された手紙には……
見覚えのある名前が書かれていた
em
紫
em
紫
紫
em
……この手紙は
内容はあの時と同じだろう
私をあの軍に誘う手紙だ
……ここで過去の私は あの軍に行った
……何故だ?
ここに居れば
授業をして
論文をまとめて
この他愛も無い話が続けられるのに
戦争屋では無く しがない大学教授で居れるのに
紫
彼女が私の横に珈琲カップを置く
em
静かに注ぎ入れられる珈琲
小さく波打つ珈琲を口に入れ 心を落ち着かせる
em
紫
皮肉をこれでもかと込めて彼女は言う
em
私はムッとした顔で言い返してやる。
em
紫
em
彼女は驚いた顔で私を見る。
だがその後クスッと笑ってから静かに部屋を出た。
em
……ここに居たいなぁ
居たいよ。
戦場に出れば死ぬかもしれない
何時死んでも可笑しくないんだよ……
……ここは幸せだ
だけど
この同じ色の幸せな毎日から
抜け出さなきゃな。
夢から覚めなければ
新しい私の居場所に帰ろう
皆が待っている
em
em
旅立つ荷物は少しでいいのさ
重荷な感情は破り去ろう
トランクに少しの荷物を詰め込み、私はドアノブに手を賭ける
「すぐ会えますよ 先生。」
目が覚めれば自分の部屋のベッドだった。
……やっぱり夢だったんだな
……懐かしいな
em
大きな溜息を着く。
━━━━━━さ―
エミ━━━━━━━━━━━━━━━
エミさん━━━━━━━━━━━━━━━
em
「ちょ、マジですぐ用意して来て!」
インカムからロボロさんのバカでかい声が聞こえる
em
「先生……?に会わせろって言う女の人が……!」
「ちょっ!おわy!?」
em
ロボロさんの声が途絶える
女の……人まさか……ね……
「……先生?」
em
em
「よかった。」
「態々大学から 能力を使って来て良かったです」
em
em
「照れますね〜」
em
em
「あ、バレました?」
「今そっち行くんでコーヒーの用意してて待っててくださーい」
em
em
そう言ってコーヒーメーカーのスイッチを入れた。
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