あるところにひとりの 小学六年生の少女がいました
少女はココ最近体の異変を 感じることが多く、
急に早まる鼓動
ふいにかかる吐き気
何事も興味を失う 虚無感
様々な厄介事が ふりかかるようになりました
少女は完璧を目指してました
成績よく明るく優しく
誰もが望む完璧人間に。
少女の兄は少女より かなり劣っていました
兄はよく叱られていました
叱られると同時に叱った者は 少女にこう言うのでした
お前は絶対に親を がっかりさせちゃだめだぞ
少女はその言葉を飲み込んで
昨日の自分より1%でも 上を超せるように
日々 努力を 怠りませんでした。
ふと少女は 【死】について 深く考えることが増えました
少女のまわりには 通称【かまっちゃん】の 死にたがり女がいました
グループラインで発する言葉は
死にたい
私なんて生きる価値ないよ
ついには唐突に
さよなら、ありがと
と、一言残し 数十分ラインを放置 し続けていました
少女はなんとも思いませんでした
いや
なんとも思えなくなりました
あの日の夜
少女は【死】について 考察していました
【死】とはなにか。
あいつは本当に 死にたいわけじゃない
心配されたい ただのかまっちゃんだ
だけどそれには 理由があるのでは?
なにか、私以上に 悩んでいることが あるのだろうか?
だとしたらなぜ私も 同じ気持ちにならないのか?
それは本当に【死】を 想っていないから?
それは、それは?
分からない
分からない、けど
ひとつだけ わかることがあった
それは
【死にたい今日は昨日 生きたかった人の明日】 ということだった。
少女はそう悟ると 女に怒りを覚えた
本当に死ねばいいのに
そう思うようにもなった
そして思った
「私もこんな 酷い大人に近づいて きているんだな」
平気で暴言を吐く。
平気で差別する。
平気で死にたいと零す。
大人になるには 綺麗なままじゃだめ
社会のゴミを
闇を
全部
全部
全部全部全部
知らなければならない
そこで少女は思った
本当に死んだら どうなるのか?
地獄はあるのか? 天国はあるのか?
だから興味が出て
ためしに足首を曲げた
とっても痛かった
けどこれだけじゃ 死ねなかった
捻挫なんて1週間で 治ってしまう。
今度は首を曲げようとした
すると兄に見つかった
兄は半泣き状態で親に電話した
親は直ぐに家にきた
私にたくさん怒鳴った
すごくうるさかった
だけどすごく悲しかった
親は少女を病院に行かせた
診断の結果少女は鬱病だった
でも重い鬱病ではなかった
【気分障害】 鬱病の1種みたいなものだが 正式な精神病症状ではない。
名前の通り気分により 態度や感情が異なる
少女の場合 家に帰った時に急な安心感からの 脱力感共に、
病気が発動した。
少女の場合は完璧に 拘っていたため
家と外の切り替えが可能で 外での症状はなかった
だがその切り替えがまた 症状の理由で
ストレスを抱えやすく 簡単に症状が発動 してしまうことが多い。
そんな少女には 実はひとつ願いがあった
自分を受け入れて欲しかった
認めて欲しかった
共感してもらいたかった
頼られたかった
差別しないで欲しかった
色々な願いがあって
まだ、全部理解して もらえてない
そんな作者のお話でした。
コメント
10件
みんな辛いよね 苦しいよね…わかるよひびくんもそうだから(気にしないで)
凄く共感出来る話でした! 貴方1人ではない。頑張って下さい
ふゆらぅちゃんの話なのか……(´ ・ω・`) 私はこの作品で少しだけは理解できたと思う……🤔