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続き

前回に引き続きいるこside

??

なんでおにいちゃんがいるの?

??

わたしおねえちゃんだけでじゅうぶんだった!!

??

おにいちゃんなんて...だいっきらい......

莉紗

暗くなったな、

いるま

......だな、

あれから、俺らは結構デパートで買い歩いた。

今の荷物が10とすると、

その10分の6くらい俺が持っている。

ふと、莉紗が前を歩きながら言った。

莉紗

喉乾いたろ、

莉紗

自販機寄るから待っとけ。

いるま

...あぁ、

そう言うと、莉紗は自分のパーカーのポケットから財布を取りだし、

1番近い自販機へと向かった。

すち

[莉紗さん優しいんだな...]

すちが寂しそうに呟く。

いるま

...上辺だけだろ、

いるま

俺はまだ信じてねぇ...

正直、あんな奴が良い奴だなんて思いたくない。

初めましての奴にガン飛ばして。

挙句の果てにはこさめの事泣かせて、

そんなやつの、何が良い奴だ。

ただ上辺だけ愛して、他は捨てるつもりなんだろうな、

莉紗

紫色、

いるま

うぉっ、

いるま

...お前かよ、

さっきまで居なかったのに、もう背後に居るのに少しだけ恐怖を感じた。

莉紗

帰ってきて悪いかよ。

いるま

そんなん言ってねぇっつーの、

心臓に悪ぃな、

きっと、小学校はそうやって生きてきたんだろうな。

莉紗

......

莉紗

コーヒーで良かったか?

いるま

さんきゅ、

莉紗

ん、

莉紗

帰るぞ。

いるま

おう、

莉紗が俺に甘めのコーヒーを投げると、買い物で買った荷物を半分持つ。

ふと、ある疑問が浮かび、口を開く。

いるま

......おい、

莉紗

あ?

莉紗

んだよ、

返事はしたものの、止まってくれる気配すらしなかった。

そんなのお構い無しに俺は口を開く。

いるま

なんでそんな、

いるま

俺らの事気にかけるんだよ、

俺は立ち止まって言った。

俺の言葉を聞いた莉紗も立ち止まった。

冷たい風が、妙な胸騒ぎを感じさせた。

莉紗

......なんの事だよ。

莉紗は俺に問いかけた。

でも、振り向くことは無かった。

いるま

俺ら血ぃ繋がってないのに、

いるま

なんでそこまでして俺らに構うのかって聞いてんだよ。

俺らの為に服を選んでくれた。

仲の悪かったこさめの為にも色々動いてくれた。

たった一日過ごしただけなのに、

俺らの為にと沢山買ってくれた。

なんでそんなに...

莉紗

あー?

莉紗はデパートで買った飴を銜えながら、不器用に返事をする。

俺は荷物を持つ手を強め、話を続けた。

いるま

何をそんなに関わる必要があんだよ。

いるま

俺ら元は他人じゃんか...!

いるま

なんで、

いるま

なんでそんなに...!!

こいつに話してくうちに、今まで親から受けてきた事を思い出す。

自然と目尻が暑くなった気がした。

視界が滲んで、何も見えなくなって......

いるま

......あ、

はっとなって顔を上げると、ポケットに手を突っ込んでいる莉紗がこっちを振り向いていた。

改めて姿勢をこちらに向け、無情な目で見つめてきて、こう言った。

莉紗

......逆に質問。

莉紗

で?

いるま

......はっ?

気付くと視界が見やすくなっていた。

見えたのは、不機嫌そうに俺を睨んでいる莉紗だった。

莉紗

確かに莉紗達は昨日出会いました。

莉紗

それで?

莉紗

だからなんだよ。

さっきまで落ち着いていた莉紗が、

声を荒らげて俺を睨み付けていた。

莉紗は俺を睨みつけたまま、話を続けた。

莉紗

違う親に産まれたら話しちゃだめなの?

莉紗

数日前他人だったら一緒に買い物しちゃだめなの?

莉紗

血の繋がってない、偽物の家族は、

莉紗

今日から家族だって、あほみてぇにほざいちゃだめなの?

莉紗

それは違ぇだろーが。

莉紗

どんなに仲が良くても悪くても、

莉紗

1度話せりゃ他人からは逃れることになるんだよ。

莉紗

なんでか、

莉紗

お前に分かるかよ。

いるま

なんで...って......

俺は言葉が詰まった。

今まで苗字が変わって、家の奴と仲良くしたことがあまりなかったから。

信じられたのが、最初の5回と8回目くらいの時だけだった。

その時は、俺らが徐々に仲良くなっていったのがきっかけで、今があった。

でも、同じことを繰り返して言っている事に......

......気がつくとこれまでにないくらい視界がぼやけていた。

生暖かい雫が、冬の寒さにより冷やされ、俺の服に落ちてくる。

止まることは無かった。

訳の分からないまま泣いていると、微かに温もりを感じた。

莉紗

......紫。

いるま

り...さ......?

気がつくと、莉紗は自分が持っていた荷物をその場に置き、

勇気を与えるように俺の頭を撫でながら、抱きしめられていた。

??

ごめんね、

??

私がこんな体のせいで、皆に迷惑かけちゃって、

??

ごめんなさい

??

約立たずでごめんなさい

??

いいお姉ちゃんになれなくてごめんなさい。

??

愛してる。

弟達が信じられないくらい冷たいけどなんか変だから興味本位でアタックしまくってみた

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