ある伝承に、モルテ伝説というものがある
まだこの世界に幽霊や怪物が当たり前のようにいた頃
そういうものを専門に狩る者たちは勿論いた
しかし力を持った怪物や幽霊は
不死身のものもおり、彼らを壊滅させていた
そういう不死身の幽霊や怪物に死の裁きを執行する者もいた
死の使者モルテ
それはそう呼ばれ、人々の伝説となっていた
怪物
怪物
怪物
モルテ
怪物
怪物
怪物
モルテ
怪物
モルテ
怪物
哀れな実験体であった怪物は、バタリとその場に倒れた
人間は二つの概念を持っている
生の概念と死の概念だ
不老不死の怪物には生の概念しかなく、幽霊は死の概念への理解を失っている
そんな者達に死の概念を与え、又は理解させ
世の中の平和のために殺す
その行いを人間のする死刑執行と同じように
死の執行と呼ぶらしい
モルテ
そんな風に思いながら、死の概念を作り続ける
死の使者の伝説は、愚かなことに永遠なのだ
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