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まだ、ここには何もない。

光も、音もない。

俺の姿も、俺の声も、ない。

俺が誰なのか、まだ誰も知らない。

俺は誰?

誰が俺?

俺は手を伸ばす。

まだ誰のものでもない手を。

俺という存在を掴む為に───

俺は、ロッカーの扉を開き、今初めて光を浴びた。

これが、俺、か。

トウヤ

俺の名前は青柳冬弥だ。

トウヤ

今、俺はようやく俺を認識した。

トウヤ

はじめまして、俺。

トウヤ

この、狂った物語の主人公さん。

ガタッ

トウヤ

っ…!

俺がロッカーから出て1番最初にとった行動は…

床に倒れることだった。

トウヤ

おでこを派手に打ってしまった…

だが、おかげで意識は完全に取り戻した。

トウヤ

ここは…どこだ?…

トウヤ

…教室?

周囲を見渡すと、全く見覚えのない教室だった。

トウヤ

俺は…なぜこんな所にいるんだ?

トウヤ

夢…か?

トウヤ

いや…だがおでこを打ったのは痛かったしな…

なぜここにいるのか、経緯を思い出そうとした。

「思い出そうとした。」 ということは、結局は無理だったんだがな…

ガタンッ

トウヤ

っ?!

突然、俺の隣にあったロッカーが音を立てて大きく揺れた。

驚いて振り返った俺の目の前で、ロッカーの扉がゆっくりと開いていくと───

中から出てきたのは人…だった。

???

うぅぅっ…

それは、見慣れた2つ結びの…

トウヤ

小豆沢?

コハネ

きゃぁっ!

彼女はまだ意識が朦朧としているらしく、俺が話しかけたのに驚いて、悲鳴をあげながら尻もちをついてしまった。

トウヤ

小豆沢、大丈夫か?

コハネ

いたた…

コハネ

大丈夫だよ!
驚いちゃてごめん…青柳くんだったんだね!

コハネ

ここ…どこだろう?

トウヤ

俺もわからないんだ。

コハネ

セカイとかかな?…

コハネ

でも…全く見覚えないな…

トウヤ

セカイか…
セカイにこのような場所があるのは見たことがない。

コハネ

だ、だよね…

?…セカイ?

コハネ

?…どうしたの?青柳くん。

トウヤ

そうか!…

トウヤ

小豆沢。なぜここに来たのか、思い出したかもしれない。

コハネ

そうなの?!

コハネ

教えてほしいな…

トウヤ

いつも通り通学路を通って練習に向かおうとしている時、スマホが急に光ったんだ。

トウヤ

そして…気づいたらこのロッカーの中にいたんだ。

コハネ

あ…!

コハネ

そうだよ!私も一緒だよ!

トウヤ

ではおそらく…ここはセカイなのか?…

コハネ

そうなる、よね…

トウヤ

見覚えがないのは…新しいセカイができたのか?

コハネ

そ、そんなことあるのかな?

トウヤ

あるんじゃないか?

コハネ

うーん…わからないなぁ…

コハネ

あ!…でも、セカイならスマホで出れるんじゃない?

トウヤ

確かにそうだな。

トウヤ

………

コハネ

スマホ…無い、ね

トウヤ

…困ったな

トウヤ

スマホ以外だと…出る方法はあるのか?

コハネ

もう1回ロッカーの中に入ってみるとか?…

トウヤ

やってみるか?

トウヤ

…無理だな。

コハネ

やっぱりそうだよね…

トウヤ

…こうなれば考えても仕方がない。

トウヤ

とりあえず、教室内を調べてみよう。

コハネ

そ、そうだね!

コハネ

ねぇ、青柳くん。

トウヤ

どうした?小豆沢。

コハネ

Vivid BAD SQUADって……

コハネ

このまま…か、解散したりしないよね?

コハネ

杏ちゃんも、東雲くんも…

コハネ

あんな顔、見たことないよ…

トウヤ

小豆沢。大丈夫だ。

トウヤ

彰人も、白石も、すぐに挫折するような人じゃない。希望は捨てない。

トウヤ

目標への道が遠ざかっただけだ。

トウヤ

彰人と白石を信じよう。

トウヤ

信じない理由もないだろう?

コハネ

うん…!そうだよね!
ご、ごめんね…こんな話をこんな所でして…

トウヤ

いいんだ。

トウヤ

他の所も見てみよう。

コハネ

うん!

コハネ

液晶画面の変わった黒板、妙に派手なモニター、窓に張られた有刺鉄線…

コハネ

なんか変だよね?…

トウヤ

普通の教室ではないようだな。

トウヤ

ますますわからなくなるな…

コハネ

そうだね…

トウヤ

だが、出口と思われる扉は開くぞ。

トウヤ

外に出て助けを呼ぼう。

コハネ

うん!

ガラガラガラ

???

みーつけったー!

トウヤ

な、なんだ?…

コハネ

ひゃあっ…!

???

あっははははははは!

トウヤ

小豆沢、逃げるぞ!

コハネ

う、うん!!

???

待て待て待てーー!

タッタッタッ

コハネ

青柳くん!あそこ、扉があるよ!

トウヤ

とりあえず入るぞ!

コハネ

うん!

無我夢中で扉へと飛び込んだ俺たちは、そこで…

またもや、予想外の光景を目にした。

エナ

あ、また誰か来た。
って、冬弥くんたちじゃん。

トウヤ

……え?

アキト

!…冬弥か?!…

トウヤ

?!…彰人!

アン

こはね!!?

コハネ

杏ちゃん?…!
杏ちゃんもいたんだね…!

…セカイという可能性が高くなったな

だが…やはりよくわからない。

ここにいるのは俺たち4人だけじゃない。

アイリ

あなたたちも、あの謎の化け物に追われてきたの?!

トウヤ

…はい、同じです。

ホナミ

あれって…なんだったんだろう…
私たちをどうするつもりなのかな…

ミズキ

ボク、様子見に行って来るよ!

カナデ

ダメだよ。
ここから出たら危ない。

マフユ

あの怪物がまだ近くを徘徊してると思うよ?

見た事のある人ばかりが20人

トウヤ

あの…

トウヤ

皆さんは、ここにどのように来たのか覚えてますか?

ハルカ

私たちは、スマホが光っていつの間にか…って感じでした。

シホ

あ、私もです。

トウヤ

同じだな…

アン

スマホで来たなら、スマホで帰れると思ったんだけど…

アン

なぜかそのスマホが無いんだよね〜

イチカ

簡単には出してもらえないみたいだね…

トウヤ

そうか…

トウヤ

だが、まだ脱出する手段が完全に無いとは言い切れない。

トウヤ

ここにいる皆さんで探せば───

その時だった

突然、得体の知れない声が体育館内に響いた

ニューダンガンロンパV3×プロセカ【PROLOGUE】

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