臼谷冥山
お主は誰だ?
乃問木弥
君のほうから名乗るべきだと思うけど。
乃問木弥
僕は木弥。乃問木弥。
臼谷冥山
ふん。我は一級魔女であり魔王の血を継ぐ魔女、臼谷冥山である。
臼谷冥山
君なんかと呼ばれるような身分ではない(小声)
乃問木弥
そっか。よろしくね、冥山ひめ
臼谷冥山
軽々しく呼ぶでない
乃問木弥
なんか、変わってるね?
臼谷冥山
お主のほうであろう
片方は箒にまたがり、
もう片方は魔獣ペガススに乗り、
心地よい秋風に身を委ねている
臼谷冥山
で、お主は何をしてたのだ?
乃問木弥
どうして言わなきゃならないの?
乃問木弥
雑魚狩りだけど
臼谷冥山
人間に悪さしてたというのか?
乃問木弥
そ、だってあいつら僕に銃使ってくるし
臼谷冥山
...人間は、昔は魔神たちに奴隷として使わされてきた、雑魚だ
臼谷冥山
しかし、最近では魔石を発掘する方法を見つけ出し、その魔石の魔力で魔銃をつくり、我々に対抗するようになってきた
臼谷冥山
我々に従うことで報酬として分けられた魔力も、もう要らないと言うのだから、たまげたものだよな
乃問木弥
ん、まぁ、雑魚にかわりないけどね
臼谷冥山
...だが最近では、雑魚が本当の雑魚を狙うようになってきた
乃問木弥
...小人ってこと?
臼谷冥山
子供だ、アホ
臼谷冥山
子は力が弱い、だから狙われる
臼谷冥山
......そのせいで、我らとしては大変な事態となっている
臼谷冥山
子がいないと今の世代の力を継ぐものがいなくなってくる。それは危険だ
乃問木弥
きみは、長々としゃべるんだね
臼谷冥山
良いであろう
乃問木弥
ふふっ、かわいいんだね♡
臼谷冥山
なっ!///何言うておる!...やめんか
乃問木弥
君は首まで赤くなるんだね
臼谷冥山
やめんかと言ってるだろう!!
乃問木弥
ふふ、うん、決めた
臼谷冥山
え?
乃問木弥
ぼく、君のしもべになるよ
臼谷冥山
は?
乃問木弥
これから君の世話をする、そして、君の望む世界に連れていってあげたいな
乃問木弥
きらきらした朝日が、見たいでしょ?
乃問木弥
なんかこの世界も飽きたし(小声)
臼谷冥山
...お主...ははっ
臼谷冥山
我、容赦はせぬぞ(ニヤ)
臼谷冥山
それでも、良いのか?
乃問木弥
あぁ、
二人が小指を絡めた瞬間、
目映い光が一面に広がった
柏の木の紋様は白く、
冬の枯れ木の紋様は黒く、
光る
乃問木弥
契約完了、だね
臼谷冥山
......