鬱病

⚠︎ 全て日本目線

どうしても昨日の事が忘れられない。

思い出すだけで鳥肌が立つ。

あの、殺意が詰まった顔。

カナダさんは私より年下なのに恐怖を覚えた。

社会人が高校生に怯えるなんてね。

でも、カナダさんは高校生の中でもだんとつで怖い。

この世にいると思っただけでも恐ろしい。

もう、あの家族には会いたくない。

韓国さんの様な声が聞こえた後、誰かに背中を押された。

ふと振り返るとやはり韓国さんと、隣に台湾さんがいた。

少し機嫌が悪そう。

きっと、考え事をしていて無視したから機嫌が悪いのだろう。

この2人はカナダさんの事、どう思っているのだろう。

他の人も。

もしかして、カナダさんの事を怖いと思っているのは私だけ…？

それか、隠しているだけ？

頭の中で疑問が漂う。

別に2人には言っても大丈夫だよね。

アメリカさんには言っていないし。

口を開こうとすると、昨日の様に背後に気配がした。

カナダさんはない事は確実。

だが、昨日の事があって口に出せない。

と言うか、後ろにいるのは誰？

昨日のトラウマで動くことができない。

2人は不思議そうに私を見ている。

恐怖のあまりまともに声が出ない。

もうこうなったら、2人が言っている様に帰った方がいいかもしれない。

こんなんじゃあ仕事に集中できないし、周りに迷惑をかけてしまう。

2人の様な優しい方に出会えて良かった。

私はすぐさま会社を出た。

ふぅ、ようやく帰って来れた。

帰る道中、すごい転けそうになったし。

今帰って来て本当に良かったかもしれない。

あの2人に感謝でしかないですね。

いつか、お礼に何か買ってあげましょう。

あんなくだらない事で早退したとか言ったら、きっと兄さんに「何してんだ」って言われるよなぁ…

でも、素直に全て言えって言われているし。

まあ、嘘つくよりはましかな。

会社であった事を言おうとしたら、

と、言って普通に遮られた。

そうして兄さんは私の所へと来て、私の額に手を当てた。

そんな馬鹿な。

熱があるわけない。

だって歩けるし。

喋れるし。

本当に私が熱を出したらまともに喋れないし、歩けない。

と、兄さんは言いながら私の背中をぽんと押す。

カナダさんの事について話したかったのに。兄さんったら人の話、まともに聞かないんだから。

私は少し諦めつつ、渋々自室へと向かった。

部屋に着き、私はベッドに腰を掛ける。

腰を掛けるのと同時に溜息が出る。

兄さんが来たらカナダさんの事について話そう。

そういえば会社にいた時、背後に気配を感じたけどあれは誰だったの…？

もしかして幽霊…？そんな馬鹿な。

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早く来ないかなと思いながら天井を眺める。

そういえば、なんでこんな事になったのだろう。

カナダさんは何が目的で私達をこんな風にしたのだろう。

私達が憎いのだろうか。

アメリカさんを独り占めしたいのか。

行動的にどっちでもある。

私が9歳の頃だったかな。

その時からカナダさんに操られていたな。

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