一目惚れした男は最低でした。

今日から進級して２年生になりますが、

進級初日

一目惚れしました。

話が長いねん...ホンマに飽きる、 そんな喋っとんのにいつも煩い挨拶出来るんは何故なんでしょうか？ 声枯れないんか...？そこだけは尊敬物やな。

私たちはペットボトルに入った ミルクティーと決戦を繰り広げながら教室へと歩く。

私は紗江にキャップを開けるのに挑戦してもらい、 私は周りを警戒しながら人に当たらへんようにしとる、

紗江の｢おっ！｣と言う声が聞こえ、 一人当たらないようにと周りを警戒していた私の視線は あっという間に紗江の持つペットボトルへ...

私は口から空気が抜けたかのように 喋りながら少し上を向き、ほんと数秒、 ほんまに二秒ほど目をつぶり、一歩。

紗江が名前を呼んでくれて助かった。 お陰で目の前から来る人に当たらずに済んだ。

が

相手は話に夢中で私には気付いてへん。 このまま行くとぶつかってまう。 誰かは知らへんからあんま声は掛けた無いけど！！ 大丈夫、まだ間に合う、そう思っていたけど＿

『止まれッ！！』と言おうとはしたものの、 遅かった...予想以上に背は高く、 それにともない歩く幅もデカい故、 私が思っとったよりもっと早くに私の目の前に胸板があった。

ドンッッ

と、手を差しのべられた。

侑？と言う男は自分から手を差し出した癖に、 ｢ｩｹﾞっ...｣なんて言うて、 隣のドッぺルゲンガーの服に手を拭いとる。

なんやねんコイツ...ホンマ腹立つな...

顔はチラッとしか見えとらん...つぅか一秒位しか見とらん。 見たくもあらへんし、顔は俯いたままにしとこ。

脚の数的に男が４人。 周りからはなんか知らんけど女子の声が聞こえる。

いい人そうなので一応お顔だけ拝見...((

ぉわぁっ...なんと神々しい！！顔面タイプ～...♡

いや、待てよ...？冷静になって考えろ私！ ダメだろ聞いちゃ...女子からの悲鳴((　...これって... もしかしてこの人に対してなのでは？ ならここで私が名前を聞いたら狙ってると思われて刺される...！？

うぅぅ！！其だけはムリ！ ...またどっかで会えることを祈って...、

なるべく人の居ない所に来れた...

やばい、焦りすぎて前見とらんかった。

ぇ″...かっこよ！？

拝啓お母様。私(ワタクシ)、進級日初日...、

一目惚れしてまいました。

は？

顔はええのに馬鹿なんかァ！顔はええのに！！(強調)

キーンコーンカーンコーンッ

拝啓お母様。

〝一目惚れした男は最低〟

でした...

※一応タイトル⇪