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窓から見える青空を見上げた。
もう少しでこの景色も見えなくなるなんて、少し、悲しい。
きっとこの青空はこの地球上なら どこまでもつながっていて、
その瞬間ずつ表情が変わっていく。
だから面白い。
それを見るから生きていると感じる。
私は…
この空を見上げて、自分自身の存在を問う。
朝起きると見慣れない部屋にいた。
一瞬首をかしげ、思い出す。
そうか、ここは、
榊の家だ。
昨日、泊めてもらったんだっけ。
用意して部屋を出ると、 榊が朝ごはんを準備してくれていた。
榊
私
榊
私
私
榊
全然イメージがなかったものだから、驚いた。
私
それは美味しくて。
なんだか、家に帰りたいと思った。
でも、分かっている。
私に帰る場所などない、ということは。
私
榊
榊は、変わってないなぁ…。
改めて思った。
榊
私
思わず声をかけた。
榊は優しくて、私が言うまで 待ってくれる。
私
榊
そりゃ、誰だってこんなことを 急に言われれば返答に困るよね。
私
私
榊
私
なぜこんな話をしたのか分からないが、たぶん、
私が一番信頼しているのが榊だから、任せたんだと思う。
榊
去り際、そんな榊の声が 聞こえた気が、した。
朝陽
初恋の朝陽の声。
あなたのその名のような笑顔が好きでした。
胸の中に葬った言葉。
胸の中に葬った過去。
胸の中に葬った初恋。
あぁ、これは…、
私
どうやら、うなされていたようだ。
あれは、私の初恋だ。
なぜ何十年もたったのに 今更こんな夢を見るのか。
私
私
私
そんなの、もう無理だと分かっているのに。
馬鹿らしい。
自分の中でそう決めつけて、 朝のしたくを始める。
残り少ない人生の、 一日の始まりだ。
今日もまた、何気ない日常を 過ごしてゆく。