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乙桐ソウタ

残りあと3ゲーム……

乙桐ソウタ

つまり、俺たちの中で1人だけ

乙桐ソウタ

罰を受けなくて済むってことだね。

浅野アサミ

さすが乙桐君。その通り。

茜 萌音

フッ……。

茜 萌音

次に負けるのは、
どうせアンタでしょ

茜 萌音

沢木。

沢木 ユウ

は?なんでオレなんだよ?

沢木 ユウ

一番有り得ねーだろ笑

茜 萌音

アンタは先走って
すぐ何かやらかすタイプなんだし

茜 萌音

そのうち自爆でもするんでしょ笑

沢木 ユウ

それはお前にも言えたセリフだぜ?

沢木 ユウ

自分がリーダーだと思ってんだろうけど

沢木 ユウ

先のことを考えずに
行動して死ぬタイプだな。お前は。笑

茜 萌音

あ?

乙桐ソウタ

やめなよ、2人とも。

安藤 あんず

そうよ

安藤 あんず

大体、そんなことで揉めてたら

安藤 あんず

帰る時間が遅くなるじゃない。

浅野アサミ

そ〜そ〜。
おふたりさんの言う通りだよ。

浅野アサミ

まあ、無事生きて帰れると思ってるところが

浅野アサミ

実に面白いんだけどねぇ。

黒川ゆり

そ、それって

黒川ゆり

無事に帰れないってこと…?

浅野アサミ

部外者の黒川ちゃんは
黙っててくれる?

浅野アサミ

今あなたの発言は

浅野アサミ

おもしろくも何ともないんだから。

黒川ゆり

ごっ、ごめんなさい…。

浅野アサミ

さあ、無駄話はこれくらいにして。

浅野アサミ

さっさと椅子を
並べちゃおう♪

︎数分後

安藤 あんず

いよいよ2ゲーム目が始まるわね。

沢木 ユウ

今回も勝たせてもらうぜ。

沢木 ユウ

萌音、今のうちに遺言でも遺しておくか?笑

茜 萌音

アンタが負けて歯を食いしばる姿

茜 萌音

早く見たくてしょうがない笑

乙桐ソウタ

集中するから、黙ってくれないかな。

浅野アサミ

プッ……。

浅野アサミ

本当に面白い人たち!

浅野アサミ

よくそんな
ギスギスした関係で
成り立ってるねぇ。

茜 萌音

いいから始めろよ。

浅野アサミ

はいはい

浅野アサミ

それじゃ

浅野アサミ

ミュージック・スタート♪

声を弾ませながら そう言うと、

ダンっ、と パソコンのEnterキーを 力強く押す。

その瞬間、 遊園地にでも流れてそうな くらい愉快な音楽が

また、教室に響く。

茜 萌音

ほんっと、この曲、
うぜえ。

沢木 ユウ

ゴチャゴチャ言ってねーで歩け。

安藤 あんず

椅子が3つになると、
やっぱり範囲が狭くなるわね。

乙桐ソウタ

喋ってると、反射神経鈍るよ。

余裕の表情で 喋りながら歩く茜達だが

僅かにその声は震え、 自身の落ち着きを 維持するために 喋っているようにもみれる。

少し経つと、誰も 口を開かなくなった。

すると、

愉快に流れていた音楽が

ピタ、っと止まった。

沢木 ユウ

おらあああっ!!

沢木 ユウ

……よっし、さすがはオレ。

茜 萌音

マジ余裕だし笑

乙桐ソウタ

俺が負けるわけ、ないと思ってたけどね。

安藤 あんず

……さい……あく…

浅野アサミ

さて……今回の敗者は

浅野アサミ

安藤あんずさ〜ん♪

安藤 あんず

……

浅野アサミ

……返事は?

安藤 あんず

……

浅野アサミ

返…

安藤 あんず

何が椅子取りゲームよ、なにが罰ゲームよ…

安藤 あんず

うちの帰りを家族が待ってるのよ!!

安藤 あんず

こんなことやってる場合じゃないのよッッ!!

安藤 あんず

こんなところ……今すぐ出てってやるッッ!

安藤はそう叫ぶと、

目に涙を溜めながら 窓の方へと走る。

そして、かかっていたカーテンに 手をかけた時だった。

浅野アサミ

はい、アウトー。

アサミの手から、 何かが飛び出して、

そのまま、安藤の手を 突き刺した。

安藤 あんず

……ッぎ

安藤 あんず

ぎゃああああああああああああ!!!!

沢木 ユウ

うわっ…

安藤 あんず

ナイ、フ……?ナイフ……なんで…

安藤 あんず

ね、ねえ、これ、どうしたらいいの?

安藤は赤く染った手を 茜たちの方へ向ける。

黒川ゆり

ひいいいいっ!

茜 萌音

ちょ、キモっ…。

浅野アサミ

友人が怪我してるってのに、キモは無いでしょー。

乙桐ソウタ

ねえ、そんなことより助けてあげたらどうなの?

乙桐ソウタ

君が怪我を負わせたんだし、責任持ちなよ。

浅野アサミ

どの口が言うんだ……って言いたいところだけど

浅野アサミ

そうだね、罰ゲームでも無いのに怪我させちゃったし

浅野アサミ

なんとかしてあげるから、じっとしててね安藤さん。

安藤 あんず

うぅ……うぅ……

アサミは不気味な笑みを 浮かべながら安藤に近づき、

その手を抑えて ナイフを強引に抜き取った。

そして、安藤が身につけていたネクタイを取り、

血が溢れる手に雑に巻き付けた。

安藤 あんず

ぎゃっ……痛っ

沢木 ユウ

うわ……

安藤 あんず

痛いじゃないっ……!!

浅野アサミ

えぇ?せっかく抜き取ってあげたのに

茜 萌音

そ、それにしたって
やり方ってもんがあるでしょうよ。

乙桐ソウタ

ねえ、そんなことよりさ

乙桐ソウタ

罰ゲーム、どうするの?

沢木 ユウ

ば、罰ゲーム!?

沢木 ユウ

まだあるってのかよ!?

茜 萌音

もはや今のが罰ゲームみたいなもんじゃない!

乙桐ソウタ

君たちに聞いてないんだから、ちょっと黙っててよ。

乙桐ソウタ

で、どうなの?

乙桐ソウタ

怪我を負って苦しんでる人に

乙桐ソウタ

また苦痛を与えるつもりなの?

乙桐ソウタ

それはいくらなんでも、酷いんじゃない?

浅野アサミ

酷い、ねぇ…。

浅野アサミ

もう、分かったよー。
本当はルール変更したくないんだけど

浅野アサミ

今回だけ、見逃してあげる。

茜 萌音

さんざん
ルール変更したやつが
何言ってんのよ…。

黒川ゆり

ば、罰ゲームをしないってことは

黒川ゆり

あんずちゃんはまだ
ゲームに参加するってこと…?

安藤 あんず

は!?無理、無理無理!!無理に決まってるわよ!!

浅野アサミ

落ち着いてよ。
私は「負けた人は」ゲームに不参加って言ったでしょ?

浅野アサミ

もちろん、安藤さんはここで退場だよ

浅野アサミ

おめでとう。生きて帰れるね。

安藤 あんず

な、何がおめでとうよ…!!

安藤 あんず

本っ当に、サイアク…!!

浅野アサミ

さて、残り3人になったね

沢木 ユウ

へっ……。運動神経学年1位のオレが

沢木 ユウ

格の違いを見せつけてやるよ。

乙桐ソウタ

ユウみたいなお調子者キャラは、

乙桐ソウタ

フラグ立てまくって死ぬって決まってるんだよ。

沢木 ユウ

は!?ソウタ、お前まで…!

茜 萌音

ぷっ、ソウタにド正論つかれてやんの笑

沢木 ユウ

お前なぁ…!

黒川ゆり

け、喧嘩はやめなよぉ……みんなぁ…

安藤 あんず

そうよ!手、痛いんだから早くして!

茜 萌音

部外者は黙ってろ!

沢木 ユウ

そうだ!アサミの言葉もう忘れたのか?

沢木 ユウ

部外者に要はねえってよ笑

安藤 あんず

あんた達……!

浅野アサミ

はい、お楽しみのところ悪いけど

浅野アサミ

そろそろ始めるよ♪

茜 萌音

フッ……

茜 萌音

やってやろうじゃないの!

浅野アサミ

やっと本命が揃ってきたよ

浅野アサミ

楽しみで仕方がない♪

沢木 ユウ

相変わらずイカレやろうだな…

浅野アサミ

イカレ野郎はどっちかなあ?

浅野アサミ

さ、それじゃ仕切り直して……

浅野アサミ

ミュージック・スタート♪

アサミの声と共に、

また、愉快な音楽が 流れ始めた───。

イストリゲームデス

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ご高覧頂きありがとうございます! 更新にかなり時間がかかってしまい、本当に申し訳ございません。 受験や体調面等の事情により、更新が難しい状況でしたが、だいぶ落ち着いてきたため少しずつ投稿頻度を増やしていこうと考えています。 また、この作品は既に最終話まで書き上げていますので、テノコン締切に間に合うよう更新していきます。 最終話まで読んでいただけたら光栄です!

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