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交差するオモイ

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交差するオモイ

第3話 - 交差するオモイ

30

2021年06月17日

#恋愛

#青春恋愛

菜都

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東雲咲希

あ、美麗ちゃん！

東雲咲希

おっはよ！

白瀬美麗

おはよ

東雲咲希

ねぇ、今日こそ喫茶行かない？

白瀬美麗

私なんかで良い────

白瀬美麗

いや、何でもない

白瀬美麗

(約束したもん)

白瀬美麗

喫茶行きたい

東雲咲希

やった！

東雲咲希

約束だよ！

白瀬美麗

うん、分かった

伊織雄飛

2人ともおはよ~

東雲咲希

伊織！おはよ！

白瀬美麗

おはよ、雄飛くん

伊織雄飛

さっき聞こえてきたけど、喫茶行くの？

東雲咲希

うん、そのつもり！

伊織雄飛

俺も行っていい？

東雲咲希

もちろん！

東雲咲希

じゃ、3人で行こっか！

結城樹

おい、俺置いてくつもりか？

東雲咲希

あ、樹！

東雲咲希

樹も行きたいの？

結城樹

行きたい訳じゃねぇ

東雲咲希

も~！素直じゃないんだから！

伊織雄飛

そうだぞ！樹！

結城樹

お前らうるせぇ！

結城樹

行きたいって言えば良いんだろ！

結城樹

行きてぇよ！

白瀬美麗

(結城くんって意外と子供っぽいんだ…)

東雲咲希

よし！決まりだね！

東雲咲希

今日は4人で喫茶だ~！

伊織雄飛

イェーイ！

東雲咲希

せっかくだし、皆で写真撮ろ！

白瀬美麗

うん、良いよ

伊織雄飛

賛成！

結城樹

しゃあねぇな

東雲咲希

じゃあ、撮るよ？

東雲咲希

はい、チーズ！

東雲咲希

…うん、いい感じ！

伊織雄飛

見せて~

東雲咲希

はい！

伊織雄飛

わぁ、白瀬さん盛れてる！

白瀬美麗

盛れてる…？

伊織雄飛

簡単に言えば可愛いって意味だよ！

白瀬美麗

あ、ありがと…

白瀬美麗

(こんなこと言われたの初めて…)

白瀬美麗

(照れるなぁ…)

東雲咲希

ちょっと、私は~？

伊織雄飛

もちろん盛れてるよ

東雲咲希

ありがと！

結城樹

もう写真の話は良いだろ？

結城樹

なんか話そうぜ

伊織雄飛

そうだね

伊織雄飛

僕、白瀬さんの事知りたいな

東雲咲希

私も私も！

東雲咲希

樹もでしょ？

結城樹

俺はどっちでも良い

白瀬美麗

(私にだけ当たり強い)

白瀬美麗

(何かしたのかな)

東雲咲希

もうまた適当なこと…

東雲咲希

ま、樹は置いといて！

東雲咲希

美麗って呼んでいい？

白瀬美麗

うん

東雲咲希

やった！

伊織雄飛

俺も白瀬さんだと堅苦しいよね

伊織雄飛

じゃあ、白瀬ちゃんにするよ！

白瀬美麗

うん、分かった

東雲咲希

私の事も咲希って呼んで！

白瀬美麗

分かった、咲希

東雲咲希

距離縮まった気がする！

伊織雄飛

だね！

東雲咲希

じゃあ、美麗の趣味は────？

そこから先は咲希と雄飛くんが

話題を振ってくれる形で話が進んでいった

相変わらず結城くんは黙ったままだ

東雲咲希

そろそろ帰ろっか！

結城樹

おう

東雲咲希

みんな方向どっち？

白瀬美麗

私、こっち

伊織雄飛

あ、樹と同じじゃん！

白瀬美麗

そうなの？結城くん

結城樹

同じだ

東雲咲希

じゃ、一緒に帰りな！

白瀬美麗

え、でも…

東雲咲希

もしかして、付き合ってる事気にしてる？

白瀬美麗

うん…

東雲咲希

そこは気にしないで！

東雲咲希

美麗なら気にしない！

白瀬美麗

ほんとに？

東雲咲希

うん、美麗可愛いから

東雲咲希

1人だと心配だしね

白瀬美麗

分かった

東雲咲希

樹、一緒に帰ってあげて！

結城樹

何でだよ

東雲咲希

良いから！

東雲咲希

じゃ、私と伊織も帰るから！

東雲咲希

またね！

咲希と雄飛くんはそそくさとその場を去っていった

結城樹

はぁ…

白瀬美麗

ごめん

結城樹

あ？何がだよ

白瀬美麗

私なんかと帰ることになっ───

結城くんの大きな手で口を抑えられる

結城樹

そう言う自虐みたいなの辞めろよ

結城樹

私なんか…って何だよ

結城樹

お前はお前だろ

結城樹

早く帰るぞ

結城くんは早足で歩き出した

白瀬美麗

あ、待って…！

無言の時間が続く

不思議と苦では無かった

白瀬美麗

…………

結城樹

…………

白瀬美麗

結城くんって…

結城樹

あ？

白瀬美麗

咲希の事大好きなんだね

結城樹

急になんだよ

白瀬美麗

思ったこと言っただけ

結城樹

お前、変な奴だな

白瀬美麗

うん、昔から言われる

結城樹

そうかよ

樹くんは何故か動揺していた

悪い事を言ってしまったと思ったのだろうか

白瀬美麗

私さ…

男1

おっ、可愛い子みっけ~

結城樹

あ？なんだお前ら

男2

何だ、男もいたのぉ？

白瀬美麗

な、何ですか…

男1

ねぇ、彼氏さぁん

結城樹

彼氏じゃねぇ

男2

あ、そうなのぉ？

男2

じゃ、貰っていっても構わないよね

男2

さ、行こ、かわい子ちゃん？

腕を掴まれる

白瀬美麗

やっ…！

結城樹

辞めろ

男1

あ？何だよ

結城樹

こいつは俺のダチだ

結城樹

手ぇだすな

男2

面倒くさいなぁ

男2

痛い目合わないと分かんないのかなぁ

結城樹

来いよ

白瀬美麗

け、喧嘩は…やめ…

男2

君はちょっと見てよっか

掴まれていた手を勢いよく振りほどかれ

呆気なく地面に倒れ込んでしまう

結城樹

んだよ、来ねぇのか？

男1

じゃ、お言葉に甘えて！

男1

オラッ！

男は結城くんに殴りかかった

結城樹

…………

男2

ってぇ！

男1

痛えぇぇ！辞めろ！

結城くんは涼しい顔で男2人を倒していった

白瀬美麗

す、凄い…

男1

今回は諦めてやるよ！

男2

また来るからねぇ、かわい子ちゃん！

結城樹

怪我は？

白瀬美麗

大丈夫だよ

結城樹

膝擦りむいてんじゃねぇか

白瀬美麗

これくらいなら…

結城樹

手当してやるよ

結城樹

そこ座れ

白瀬美麗

あ、うん…

鞄の中から救急箱を取り出す

白瀬美麗

持ち歩いてるの？

結城樹

あぁ

結城樹

咲希もよく怪我するからな

白瀬美麗

そうなんだ…

白瀬美麗

意外と抜けてるところあるんだね

結城樹

あぁ

…………

結城樹

これでいいだろ

白瀬美麗

ありがとう

白瀬美麗

器用なんだね

結城樹

さぁな

結城樹

早く帰るぞ

白瀬美麗

うん

白瀬美麗

(結城くん、少しだけ打ち解けてくれた…かな)

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