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10月23日
最近、彼女がずっとソワソワしている
リリー
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リリー
皿を洗いながら、後ろのダイニングテーブルに座っているであろうリリーと話す
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リリー
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リリー
皿を一通り洗い終わって手を拭きながら振り向く
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机の上に置かれた小さなリングケースと顔を赤くして目を伏せているリリーが視界に入る
リリー
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リリー
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細かい宝石が散りばめられた金色のリング
リリー
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それは私の左手の薬指にピッタリとハマった
リリー
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リングを嵌めた指を物珍しそうに眺める俺を見て、リリーが椅子から立ち上がりこちらまで歩いてくる
リリー
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リリーは黙って頷き、私は差し出された左手にもう一対のリングを嵌めた
リリー
リリー
リリー
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リリー
返事をした瞬間、危うく持ち上げられそうになるほど勢いよく抱きついてきた
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リリー
その日はずっと彼女の機嫌が良かった
1月25日
結婚してから3ヶ月ほど、中心街の少し良いレストランで食事をしていた
リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
リリー
3月5日
早朝、家を出て北方行きの馬車に乗った のんびりと揺られながら6時間ほど
整備された道だったからあまり辛くは無かった。そこまで長い距離を移動した訳では無いが少し肌寒く感じた
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リリー
リリーと共に荷物を背負ってのんびりと歩く リリーは俺の歩幅に合わせてくれている
1時間ほどだろうか、小さなコテージが見えてきた
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リリー
コテージに入った瞬間、少しクラっとした。 嗅いだことのない匂い、なんだろうか
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リリー
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リリーは一足先に荷物を下ろし、コテージ中の窓を開けて回っていた
しばらくした後、冷たい空気がコテージに入ってきて先程の匂いは少し弱くなった
リリー
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リリー
リリーがストーブに火を付けると部屋がすぐに暖かくなった
リリー
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その日はボーッとしたまま一日が終わったような気がする
3月7日
窓の外の景色はずっと同じ灰色の空だ 身体が重く、指先の感覚が鈍い どこか音も遠く聞こえる
昨日の昼までは意識がはっきりとしてた……
この部屋だと…なにか
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身体が暑い リリーに抱きしめられている?
リリー
ぼやけた視界が戻らない
リリー
リリー
まるで明晰夢を見ているような感覚 今自分がどんな状況なのか分からない
リリー
リリー
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リリー
なにかに押しつぶされているような感覚 顔に柔らかい毛が当たり、濃い匂いがする 暑い熱を感じ、頭の上から呼吸音が響く
リリー
リリー
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リリー
リリー
リリー
リリー
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リリー
リリー
リリー
リリー
リリー
3月11日
リリー
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リリー
リリーから渡されたマグカップの熱がゆっくりと手に伝わる
頭の奥で、パチパチと薪が燃える音、遠くで聴こえる時計の音が反響していた
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リリー
リリー
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またゆっくりと馬車に揺られる
あのコテージでの日々が数時間の事だったようにも、永遠であったようにも感じられ 既に日付の感覚はなくなっていた
また私は眠っていたらしく、目が覚めた時にはリリーと共にブランケットに包まりながら彼女にもたれ掛かるような体勢だった
リリー
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リリーのおかげでブランケットの中は暖かく そしてあのベッドと同じ匂いがした
10月11日
リリーと軽く昼食をとったあと、収穫祭に寄っていくことにした
元々露店が沢山開かれるイベントだったが、近年他国からの商人が増えてきておりごちゃっとした活気ある雰囲気になってきた
屋台の方へ向かったリリーが帰ってこない
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リリーが行った屋台の方へ向かう
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リリー
屋台の前…ドワーフだろうか、小さな女の子と一緒に話していた
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膝に手を付き、しゃがんでいるリリーに話しかける
リリー
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リリーは泣いている女児に目線を合わせてゆっくりと話している
少しの間その場で話して、一緒に街の中心の噴水まで行くことにした
リリー
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パンを食べながら頷いたのを見て、周りをキョロキョロと見回す
そのままゆっくりと歩き続け、噴水の目の前のベンチに皆で座った
リリー
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しばらくリリーは子供を落ち着かせるように話していた
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そう言って走り出した子供をリリーと共にゆっくり追いかけていく
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リリー
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何度も頭を下げられて、結局は手を繋ぎながら人混みの方に消えていった
リリー
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リリー
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リリー
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リリー
リリー
リリーに手を引かれてまた歩き出した
12月23日
リリーと一緒にお酒を飲みに来ていた
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リリー
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リリー
リリー
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店前のベンチに座り、どこかフラフラとしたままリリーを待つ
リリー
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ゆっくりと立ち上がり、のそのそとゆっくり家に向かって歩く
リリー
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リリー
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リリーから渡された紙袋を言われるがまま持った次の瞬間、不意に身体が宙に浮いた
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リリー
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リリー
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リリー
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リリーの熱をよく感じる
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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リリー
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大きなソファーに2人で座りながらシードルを味わう
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リリー
リリー
薄暗い部屋の照明が、グラスの中の黄金色のシードルを光源のようにぼんやりと輝かせている
リリー
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すぐにロックグラスに大きめの氷を何粒も入れて持ってきた
シードルを注ぎ入れると氷どうしのぶつかる音と微かに弾ける炭酸の音が響く
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リリーは私が机に置いたグラスを奥へと追いやり、胸のボタンを一つ一つ外している
リリー
ジリジリと距離が縮まっていき、2人の顔の距離が近くなる
リリー
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リリー
軽いキスを繰り返すうちにリリーに押し倒されるように、ソファーに沈みこんだ
リリー
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リリー
ソファーの座面が服で埋められていく、 肌が触れ合う面積が増えていくほど、呼吸が荒く、浅くなっていき距離が縮まっていった
気づけばグラスの冷たい外側は汗をかいたように結露で濡れ、水たまりを作り始めていた
リリー
リリー
リリーはゆっくりと腰を浮かせ、彼が彼女に呑み込まれていく
ソファの柔らかいクッションが優しく2人の身体を包み込み、深く沈む
彼女は彼の上に乗りながら自らのリズムで腰を動かし始め、彼がそれに追従する
彼女の長い髪が揺れ、額に汗が滲み始める 彼女の表情には恍惚が浮かぶ
時に彼女は彼に動きを止めさせ、じっと見つめながら微笑みを浮かべる
滑らかに腰を動かし彼を快楽の淵へと誘う 耳元で甘い言葉を囁くこともあるだろう
長く続いた行為の中、遂に種が彼女の腹へ吐き出された
小さく喘ぎ声を漏らしながら、彼女は細かく痙攣する彼の肉体を全身で感じるだろう
しばらく経ったあと彼女は腰を浮かせ、 そのままソファから立ち上がった
熱と湿った感触がゆっくりと遠ざかる それが名残惜しくも彼に余韻となって残った
彼は余韻と疲労の中、背もたれに手をかけ起き上がると、呼吸を整えながらソファの背もたれに寄りかかった
彼女は氷が熔けて薄くなったシードルを飲み干すと、また水たまりにグラスを置き直した
彼女は背もたれに片手をかけ、彼の太ももの上へ座った
互いの体はより熱を持ち、呼吸も荒い 見下ろされるようにして互いに目が合う
リリー
返事を待たず、再度彼は彼女に呑み込まれた
両手を彼の首に回し、身体全体で密着する 汗をかいた2人の体はより官能的な感覚を強調させることになった