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フォロー失礼します
前のと合わせてブクマしつです!あんどふぉろしつですm(*_ _)m
すごく意味の深い物語でなんだかこれってほんとにTERRORなのか?と思い始めてしまったw小説を読んでいる気分でした。🎨🕊さんの物語はすごく読んでて悩まされます。←いい意味で。 なので学べる面もあって少しゾッとするような感情が同時に経験できるのが珍しいなと思います🙄
特別編 愛のなくなった季節
「愛のあるはずだった季節」を 一応読んでおいた方がいい気はします
ピンクとムラサキです シリアスです 長編です ガッツリ死ネタ DV描写あり
ご理解のない方 地雷の方 注意される方 はブラウザバック願います
橙紫 橙赤の要素も 含まれておりますので ご了承ください
かなり、不穏です
はじめて会った時、 怖くて仕方なかった。
優しい目の奥に光のない... 裏がありそうな笑顔だった
目を見るとその裏に吸い込まれる感覚
笑顔を見ると裏を知る感覚
その感覚で、俺は確信した
この人は、怖い人だ
約1年、かなり月日が経った頃の事
彼と、会う機会があった
もちろん仕事で。
行きたくないなとか思いながら 重たい足を動かして会いに行く
これが地獄のはじまりだとも知らずに
彼の家へと入った
仕事の話も最終にかかる所。
情報が多すぎてパンクしそうになり、 1度確認と休憩を取る事にした。
もちろん嫌だなんて言えない。 言った時の顔は想像なんてしない。
淡々と難しそうなことを話す。
俺は彼を少し観察しながら その難しい言葉に答えを出していた。
真剣な表情で、髪をいじりながら ハイライトはある目で俺を見つめた
慣れやしない、その目。
1度聞いてみてもいいんじゃないか... 恐れ多いけれど、
不自然な問いかけに目を見開く彼。
1度は驚いたけど、彼は即答した
だろうな、と思った
ぐっと目を細める彼が目に入った瞬間
恐ろしいほど殺気を感じた
体に電流が走るような、 動いちゃいけない気がした
妖艶な笑みを浮かべ愛らしそうに 俺をずっと見つめている
びくびくして、震えて、 全身が叫んでいた
急に腕を掴んでくる彼
俺よりも遥かに握力がある彼には 勝てる訳もなく、抵抗する術もない
怖くて、怖くて、急すぎて、 頭がパニック状態に陥る
俺の好きな数字を言った瞬間、 はじめてその数字を拒んだ。
その日以降、彼は積極的になった
飲み会などに行くと 「お酒余り飲まないように」と気遣い
寝てしまった時絶対俺の家まで 送っているらしい。(橙くん目撃)
そして、今も隣にいて、凸りに来た。
とか言って勝手に部屋に入った。
部屋に入ってソファーにダイブ。 すんすん嗅いでたのちょっと引いた。
ちなみに今は、ずっとスマホ。
いつまでいるなんて知らないけど ただ俺は隣じゃない椅子に座っている
このひとは何しに来たんだ...?
大嫌いと言ったらどんな反応するんだ
気になるけど怖いから、 曖昧な返事をする
思わずぎゅっとされてびっくりする。
笑顔ちょっと可愛い...けどだよ... 怖いったらありゃしない、っ..
段々と抱きしめる手が強くなる
これもう俺どうしたらいいんだ
身動きも取れない、苦しい、痛い
急に首に違和感が伝い、桃くんが かわいらしい音を立てる
なんども、近付けて離してを繰り返す
震えた声で訴えて手に力を入れる
そしたら彼もぐっと力を入れて、 覆い被さるように俺を斜めに倒した
椅子からそのまま落ちたから、 鈍い音と頭に痛みを感じる
表だけなわけが無い
こんな急展開、なにも前置きなんて なにもない、ただの2人なのに
「好きなくせに」..?どうして..?
どうして、俺を、
「はいとYes」しか選択肢が無いみたい
彼の強迫は本当に酷い。
きっと彼の強迫が無ければ、 俺は幸せだったと思う
日々重ねる思いはそれだけ
怖がらずに嫌だと言えばよかった。
こういう後悔は柄じゃないけど、 今だけはさせて欲しいのが本音
でも、桃くんも強迫せずだったら 普通に良い彼氏だと思う。
たまに機嫌が悪かったり、 何もしたくないみたいな日はあるけど
そこも含めて、嫌われなさそう。
ただ何処で「強迫」を知ったのやら...
今思えば彼はハグが好きだった。
こっち来て と言われて膝に乗って そのまま優しくぎゅ、っと
数十分程俺を抱き締めて うん と 自信に満ち溢れた笑顔を見せる
それがなんとも幸せそうで。
俺は全くこの人に感情を抱いていない
まあ表はかわいく、彼女らしく。 不器用な俺にはこなせない技だが..
ずっと一緒にいたら、 好きになると思って寝れない
好きになるのが先か、 感情が無くなるのが先か。
俺の中で議論をかました
彼と過ごしてほとんど1年くらいの時
俺の感情がなくなり始めた
おかしくなった、の方がいいだろう
もしかしたらこの人の事 好きなのかなとか思ったりする
そんなはず、ないんだけど
俺からはじめて言ったすきの言葉
嘘だと分かっていながら、 彼は愛らしそうに目を細めて笑った
俺よりも震えた声で言う
彼は嫌われることが怖いみたいだった
感情という物が戻ってくる感じがする
自分の服に冷たいものが乗せられる
俺の手首を掴む
抵抗も、恐怖も、何も感じない
ただ彼は必死だと思った
ただ俺は、鈍い音を聞くだけ。
また、こうだ。
乱暴した後、気付いて、 大粒の涙が頬に伝う
そんな姿を見たら許したくなる
俺を抱きしめて頭を撫でまくる
髪の毛、ただでさえ荒れてるのに もっともっと荒れそうだな
俺は黙ったまま涙流すことも無く ただやられるがまま
ほんとに酷い人だと思う。
涙に弱い俺を揶揄うみたいだ
多少髪を整えてマシにする
服も部屋着のまま、マスクやら 帽子やらで痛い傷を見えなくする
耳にイヤホンを嵌めて音楽を流す
だいたい1年辺りたった日のこと。
俺の相方の橙くんと遊ぶ機会を設けた
そこで、彼のことも多少話してみる
橙くんには彼と付き合ったことを 一番はじめに言った。
震えながら。
嘘も上手くなったみたいだ。
「助けて」と言ったところで、 「助けられない」のはよく知ってる
俺は一生彼の檻の中。
ただ誰かと会えるだけ、幸せだ。
「檻」なんだから、
冬の季節がやってきたと同時に、 彼が少しだけ優しくなった。
散々掴んだ髪を愛おしそうに撫でて
俺が死んだら俺も死ぬと言ってくれた
俺を散々怒鳴った口で愛を伝え
俺を散々縛った「システム」さえも
全てが嘘。
そんな今日は最期の日。
俺も彼も終わりを告げるつもり。
二人でイルミネーションへ行った。
人が栄えるそんな場所に2人、 手を繋いで肩を並べて歩いていた。
ぎゅっと繋ぐ手を強めてくる
彼には申し訳ない気分になる
丁度大きな所へ差し掛かり、 彼は俺の前に行って手を強めた
俺は、一瞬の隙を見計らって 手を離していく。
後ろに向かい猛ダッシュして、 逃げるようにその場を立ち去った。
今頃彼は必死になって探している。
でも俺は本当に待っていた人に 会って2人で肩を並べた。
よく分からないけど 苦労していたみたいだ。
2人で何をするのかは、 これからの楽しみでしかない。
途中全力疾走している彼に遭遇した。
びっくりするほど焦っていた
橙くんが怪しまられないように、 そっと近づいて会話をしに行った。
俺は今、二人のあとを追い、 会話をこそっと聞いている。
そこで、彼は言った。
1年もいて、分からないことって 本当にあるんだなぁ、。
彼は束縛はするが、されたくない派で
俺は束縛したりされたりしない
だから溺愛しつつ、強迫をしてたのか
全くもって意味が分からないが。
きっと風の音で聞こえないだろう。
彼は振り返ることなく走り出した。
橙くんに頼んで電話をかけてもらう
焦りに焦りまくった彼の声がする
橙くんは赤くんの安否を確認して、 そのあと携帯を俺に近付けた
少し怖くて、深呼吸した
そっと静かに、声をかけた
彼をそこに待っておくように命じて、 橙くんにさよならをいう。
後ろを振り返ることなく、 彼の元へ片手を沈めて歩いた
そこからは本当に束の間だった。
まるで一瞬..いや、無かったことと 思えるほどの速さだった。
彼は安心して俺に抱きつく
俺はただ何も感じず、何も思わず、 ただただ今までを思い出した
彼の心臓を目掛けて、一突きする
これで、もう終わるんだ。
開放感と快感がぬぐえない
苦しそうに後ろに倒れる彼
俺はただずっと亡骸に嘘を吐いた
目をつぶった彼を抱きしめる
生暖かい液体が自分を包み込む
冷たくなった頬を撫でる
彼の綺麗な黒髪は真っ赤になっていた
本当は分かっていたのに。
ずっと、勘違いとすれ違い
彼は察し能力と鋭さが凄くて、 そんな俺の思いを見抜いていたんだ
きっとそうだろう
もう彼の裏は見なくて済むが、
彼の檻にいられないのが なんだか嫌になる
寒い北風が吹く
ぶるっと震えて彼の脇に腕を通し ぎゅっと包み込むように抱きしめる
やっと自分から..ぎゅってできた、..。
暖を感じない使い物にならない腕が、 少しばかり力が入った気がした